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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「音楽の祭日」記念座談会、無事終了致しました

 一年半の間、準備を重ねてきました京都/Paris姉妹都市60周年記念「音楽の祭日」清水寺100本のトランペット演奏とそれに続く一連のイベントは、お陰様で、すべて好評のうちに終了することが出来ました。

 深夜まで降り続いた大雨が朝になって止み、うっすらと陽が射し始めていました。
 スタッフはそれぞれ、自分が「晴れ男だから」「晴れ女だから」と誇っていましたが、それは間違いで、超超晴れ女の私のお蔭に相違ありません・・・と心で呟く朝の私でした。

 沢山の方々の支えの上に咲いた華やかな一日を、何枚かの写真と共に追ってみたいと思います。

   清水寺西門にトランペットの音色が響いた日
 突然ですが、これはトランぺッターの控室。
控室
 昼からのリハーサルを終え、円通殿という寺務所の大広間で出番を待つひとコマです。
 ポスターの写真が印刷された記念Tシャツをユニホームとして、演奏の舞台にこれから立ちます。
 全国から集まった122名の演奏者たち。
 二回のリハーサルを経て、心を一つにして音楽を奏でることが出来るでしょうか。緊張が伝わってくるひと時です。

 時間になって円通殿からステージへと向かうトランぺッターたち。
 <何があるのかしら>と外国人観光客が注視しています。
出陣 演奏前
 ステージに上がり、姿勢を正す姿が清々しいです。
 年齢も様々。プロもアマも入り混じって。
 西門から、眼下に京都の街が一望できるのでしょう。
 四方を囲む美しい山々に、遙かな浄土への祈りを込めた古の息遣いが、奏でる時を待つシーンとした瞬間を包んでいることを感じました。
演奏 演奏
 そして、まずは、アイーダ「凱旋行進曲」からスタートです。

 音羽山清水寺にトランペットの音が高く響きます。
フェイスブック
 facebookの公式ページに、第一部から第三部までのライブ中継がそのままUPされてゆきます。
 facebookの若いスタッフの方々が朝早くからずっと音響設置などに奔走していました。

トランペットの音色は勇壮であり、でも時として、情感を纏って身にまとわりつくような哀切感を持っている気もしました。
 清水寺とトランペットという異質な取り合わせの妙かもしれません。

   成就院にて 記念座談会
 西門でのイベントに並行して、成就院での準備もなされていました。

 第三部の二胡とシンセサイザーの演奏のリハーサルも粛々と行われています。

 そして、まずは第二部の座談会。
 大広間4部屋をぶち抜いた空間の奥、床の間を背にして、パネリストと司会者の席が設えられています。
  会場1   会場
 由緒ある建物、名勝「月の庭」、少しでも損なうことは許されませんから、養生は万全、慎重を期して準備は進められます。音響、照明も着々と設置され、本番を待っています。
 昨夜の雨に洗われ、「月の庭」の緑がひと際瑞々しく光に映えています。
 準備が整い、あと少しで開場。
開始
 
 座談会の段取りなど頭によぎらせながら、少し緊張した佇まいの私です。

 シルエットに今や遅しと時を待つ気合が溢れていますよね。

始まりました。
座談会


 始まってみると、4人のパネリストの方々、力がみなぎっていらして、でもお話は和気藹々として楽しく、示唆に満ちて深く、素敵な座談会となりました。

これはfacebookの映像から切り取った写真です。
ブログ
 ひと月後に発刊される2018年音楽の祭日の記念アルバムに、座談会司会者としての言葉を記すように依頼されました。
 座談会が終わった2日後=一昨日、記した言葉です。

 音楽は祈り。
 時・国境を超えて感動を伝え、憎しみを忘れさせ、人の心を優しくさせる。
 美しい夢の実現のために何が出来るか、次世代に何を繋いでゆけるのか。深い想いに包まれながら「談」が続きます。
 「自然の音を身に沁みこませながら時を重ねてきた古都」、「目に見えないものへのリスペクトを持った襞の深い町」・・・その京都から、世界に向けて平和への希求を熱く発信することの出来た「音楽の祭日」記念座談会となりました。


   一日の終わり
 出演者、スタッフ、実行委員、アドバイザー、サポーター、招待者、プロジェクトに関わった多くの人達と、この夜、打ち上げパーティーを行いました。
山極先生
 何かを共に終えた後の高揚感、連帯感の中、盛り上がり、やがて記念撮影会、私も、パネリストの山極先生とツーショットです。
 朝から東京のお仕事で、大忙しだった先生、一瞬ほっとなさったような表情ですね。
夜景

 帰路に振り返った西門。
静寂の中に美しく浮きあがっていました。





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「音楽の祭日」記念座談会はもうすぐです

 2017年4月「音楽の祭日・京都/Paris2018実行委員会」が発足し、3部に渡る清水寺でのプロジェクトを進めてきましたが、いよいよ本番の6月21日が4日後と迫って参りました。

 これまでの経緯を辿りながら、今日はもう一度改めて「音楽の祭日」をご紹介してみたいと思います。


   第1部 「清水寺・世界友愛100本のトランペット」
 「清水寺の西門(さいもん)に100人のトランぺッターが集結して、名刹の空高くトランペットの音色を響かせたい」、「音楽で世界友愛への祈りを届けたい」そんな発想が委員会から出た時は、ただ夢のようなアイディアでしかありませんでした。
 短かったような、長かったような一年余り、私もご縁があってこの委員会のアドバイザーとして当初から参加していたのですが、これまで何度となく会合を開き、プロジェクトを進めてきました。

 清水寺の特別協力を得ることが出来て、夢が大きく実を結ぶ予感に委員会メンバー一同大いに喜び合ったのがついこの間の事のように思われます。
 ここからトランぺッター募集、報道機関への働きかけ、各方面への後援・協賛の要請、一つずつ、実行委員・アドバイザーが手探りで、そして足で、開拓して行く積み重ねでもありました。

 全国にトランぺッターを募集し、オーディションを行い、出演者を決定して行ったのですが、初めは応募も思うに任せず、先行きの不安が立ち込めたりもしていました。
 それが結局、最終的には122名という当初の想像をはるかに超える人数で演奏を行うことになったのです。

 トランペットは雨に濡れても大丈夫ということですので、6月の雨の中でも演奏は可能なのですが、そうはいっても譜面にビニールを掛けなければとか、演奏者たちの雨合羽の調達とか、すべての準備が山積みなわけです。
 イベントってこうやって成り立って行くのですよね。

 私は長い間教職に就いていましたので、色々な行事の仕切りに関わるのは日常的なことでした。忙しい日々ですが、何だかそんな頃が蘇ってきて妙に懐かしい気もしています。

 実行委員・アドバイザーの方たちの年齢は様々ですが、文化祭の前の生徒たちの高揚感と共通した熱気が感じられる気がします。
 まさに「音楽の祭日」なのだと感じます。

 実行委員長の広報の文章を載せてみます。

      ・・・・・前略・・・・・・
トランペットチラシ最終版 京都パリ姉妹都市60年の節目に、清水寺の特別協力で、西門、経堂、成就院などの施設をお借りすることが可能となり、昨年6月よりトランペッター募集を開始、全国から120名を超える参加を頂戴しました。
「音楽の祭日」開催の趣旨に則り、音楽監督、参加トランペッター、実行委員、デザイナー等、携わるメンバーは全てノーギャラ、交通費自己負担という条件にも拘わらず、望外の賛同を得ることができました。
後援の諸団体、協賛社、60余名の市民サポーター他のバックアップと30名余のボランティアが作り上げる「音楽祭」が実現しつつあることは 関係者一同の大きな誇りです。
「清水寺・世界友愛100本のトランペット」は 1982年パリで生まれた「音楽の祭日・Fête de la Musique」の一環として 世界120カ国・800都市と同じ夏至6月21日 同日に開催されます。      
またフェイスブック社の特別後援により、清水寺での音楽祭は 世界にライブ中継されることが決まり「友愛メッセージ」をより広くお届けできることとなりました。
 
     ・・・・・・・ 後略・・・・ 

  世界120ヶ国・800都市と同日開催
  清水寺FBページ、FB社公式ページから世界にライブ中継

 第一部トランペット演奏、第二部座談会、第三部コンサート、全てがそのままライブ中継されることになりましたので、よろしかったら皆様ご覧になって下さい。
 座談会の様子も全部そのまま映し出されてしまうということで、緊張しますが、何かハプニングが起こっても、至らない点が目に留まっても、ライヴの臨場感と思ってどうぞご寛容に楽しんで下さいね。

   第2部 記念座談会『音楽は国境を超える 世界友愛の祈り』

   秋尾 沙戸子氏  ノンフィクション作家
   セシル・ラリ氏  日文研・日本学術振興会研究員 
   杉木 峯夫氏    東京藝術大学名誉教授
   山極 壽一氏    京都大学総長


 上記4名のパネリストの皆様との事前インタビュー、打ち合わせもお陰様で無事進んでいます。

 こういう機会でなければ、それぞれ個人的にお話しすることなどなかったはずの方々ですのに、お人柄に触れ、それぞれの思いなど掘り下げて伺うことが出来て、私自身、とても貴重な経験をさせて頂いています。

 山極氏本
 ゴリラの研究がご専門の山極先生のご著書も何冊か読み、少しだけ門前の小僧になりかけていますが、今とても面白く思っているのが「都市と野生の思考」という一冊です。

 いつか機会があったら改めてご紹介したいと思いますが、京都市立藝術大学学長の鷲田清一氏との対談集で、教育論・文化論・哲学、多岐に渡ってそれぞれの深い見識が、散りばめられています。
 当日の座談会でお伺いしてみたいと思うこと等忍ばせつつ・・・。

 何よりもパネリストの方々の個性や考えを引き出し、興味深く展開できるよう舵取りが出来たらと思います。
聴いて下さる方たちと共にテーマについて想いを馳せて行けたら・・・・自然体で臨みます。

 以下が座談会のために記した私のご挨拶文の一部です。

 「清水寺 世界友愛 100本のトランペット」は、京都/Paris姉妹都市60周年記念であると同時に、「音楽の祭日」が日本で積み上げてきた17年間の音楽活動の節目としての記念事業とも言えます。
 第1部「世界友愛100本のトランペット」演奏に引き続き、第2部の記念座談会は、このような音楽活動の意義や役割について、改めて思いを巡らせ、この記念座談会が、京都から広く世界にメッセージを発信する もう一つの大きな力となることを願います。「音楽は国境を超える」をテーマに繰り広げられる音楽論、文化論、体験談と世界友愛、平和への提言に耳を傾けて頂けましたら幸いです。
   

   第三部 記念コンサート『月の庭 時空を超えて』
 第三部は楠田名保子さんによる二胡と岸谷宏茂氏のシンセサイザーによる演奏となります。
 18時から、日暮れ時の成就院の「月の庭」に、心を和ませながらこの音色に聞き入るひと時はどんなにか素敵なのではと思います。
 楠田さんのご挨拶の言葉を一部ご紹介します。

 中国の伝統文化「二胡」は「音の翼」となり、これまで沢山の出会いと心温まる時間を運んでくれました。世界が平和を求める時代に、1200年余りに渡り「祈りの聖地」を担い続ける「清水寺」でのこの時間、とても意味の深いものに感じます。心をこめて奏でます。「月の庭」を眺めつつ、ゆったりと時空を超えた「音の旅」に ご一緒頂けたなら幸いです。 


 皆で準備を重ねてきた6月21日
 素敵な音楽の祭日になりますよう、良いご報告ができますよう、私もベストを尽くします。 



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