
11月27日の『月の庭vol.9 「あのときの味」』、お陰様で無事終了致しました。
その後、慌ただしくしていてご報告がすっかり遅くなってしまったのですが、とても心に残る楽しい時間となりました。
駆け出しの教師の頃からずっと教鞭を執ってきた鎌倉のこの地で、今コンサートを行うのはどこか不思議でもあり、終始、時間が引き戻されるような懐かしい感覚に包まれていました。
お客様も、久しぶりで再会した嘗ての同僚や、教え子たち、地元で懇意にして頂いていた方々、そして大先輩の先生までいらして頂き、私の中では思い出が遡ってくるような何とも言えない感慨がありました。
当時は、教師として教壇に立っていたわけですので、今マイクを握っているステージの自分がどう映っているのだろうかとか、思わずチョークに持ち替えたくなるような緊張や照れのようなものもあり、でも、それも含めて時の流れ、一筋の糸は繋がっていて、今を形成しているのだと、そしてその今を温かく見守って頂けているのだと・・・・そんな有難さの中で過ごした一日だった気がします。
では、この一日をいつものカメラマン沢木瑠璃さんの写真で振り返ってみようと思います。
「あのときの味」
この日も晴れ渡った麗らかな晩秋の日。
受付にプログラムその他を並べ、お客様がいらっしゃるまでに作りたてのデザートが用意されました。
ケーキの王道、苺ショートケーキとゼリーがこの日の「あのときの味」です。
リハーサル風景です。音の響きはとても良くて一安心。スタッフたちが手分けして四隅の音響バランスをチェックしています。

スタッフは全員女性でしたが、その何人かが、きりっとそして優雅な着物姿で、受付にもひときわ映えました。

スタッフのお一人の後ろ姿です。 帯にご注目下さい。
カプチーノの絵柄がこの日のプログラムの中の珈琲の曲にぴったりでした。

しかもカプチーノの中の絵は猫の顔。「紋次郎物語」と次のコンサートの「ひだまりの猫たち」を連想させてもう最高におしゃれです。
こういうスタッフたちの温かい心意気に支えられて、絶好調のテンションでコンサートに臨みます。

この写真、とても好きです。
お客様のお顔を見ていると本当に楽しくて、本番は我ながらにこやかな表情。歌って、話して、朗読して。

朗読をご自身でもなさっているお客様が今回三名いらして、コンサート後に様々な感想を寄せて下さいました。
朗読の在り方って人ぞれぞれで、決まった形があるわけではありませんが、よく問われるのは、演劇の一人芝居のように感情を入れて世界を演じ尽くすのか、あるいは、淡々とむしろ感情を抑え込んで文章を忠実に伝えることに努めるのかという問題でしょうか。
今回取り上げた朗読の中で、特に、詩『小さなユリと』などは前者の形。かなり意識して、三歳のユリちゃんの気持ちになりきって会話の部分を読んでみたのですが、この評価は三人三様でした。

もう一つは、長編小説などを取り上げるとき、コンサートの中では全編を朗読するのは時間的に難しいですので、一部分の抜粋であったり、中間で要約を入れたりと工夫することも生じます。
また、耳で聴くだけでは理解しにくい言葉などは、敢えて平易な言葉に言い換えたりと、私の場合には色々大胆にアレンジしています。

ステージは純粋な朗読会とも違うので、歌と合わせた全体のイメージをより印象的に伝えてゆかねばという考えからかもしれません。
トータルしてその文学作品がより魅力的に深く聴く側に届けばよいのではとも思うのです。
いずれにしても、作品の性質、その時のお客様の求めるもの、会場の雰囲気などによって、必要な事柄が異なってくる気がして、朗読素材を選ぶこと、朗読を行うことには考えたい課題がたくさんあり、それはとてもチャレンジングで奥深いことだと思っています。
コンサートの中盤、ピアニスト坂下文野さんをご紹介。二人で楽しくおしゃべりしています。

座席を空けながらの会場です。

アンコールの時、プレゼントして頂いた花束を抱えて。

これまで様々にお力添え、ご協力下さいました皆様、当日お越し頂きましたお客様、心からお礼申し上げます。

これから次の「ひだまりの猫たち」の準備に励みます。
1月8日の京都、1月29日の横浜、もうすぐですが、どうぞお楽しみに是非お運びくださいますように。
その後、慌ただしくしていてご報告がすっかり遅くなってしまったのですが、とても心に残る楽しい時間となりました。
駆け出しの教師の頃からずっと教鞭を執ってきた鎌倉のこの地で、今コンサートを行うのはどこか不思議でもあり、終始、時間が引き戻されるような懐かしい感覚に包まれていました。
お客様も、久しぶりで再会した嘗ての同僚や、教え子たち、地元で懇意にして頂いていた方々、そして大先輩の先生までいらして頂き、私の中では思い出が遡ってくるような何とも言えない感慨がありました。
当時は、教師として教壇に立っていたわけですので、今マイクを握っているステージの自分がどう映っているのだろうかとか、思わずチョークに持ち替えたくなるような緊張や照れのようなものもあり、でも、それも含めて時の流れ、一筋の糸は繋がっていて、今を形成しているのだと、そしてその今を温かく見守って頂けているのだと・・・・そんな有難さの中で過ごした一日だった気がします。
では、この一日をいつものカメラマン沢木瑠璃さんの写真で振り返ってみようと思います。
「あのときの味」
この日も晴れ渡った麗らかな晩秋の日。


リハーサル風景です。音の響きはとても良くて一安心。スタッフたちが手分けして四隅の音響バランスをチェックしています。

スタッフは全員女性でしたが、その何人かが、きりっとそして優雅な着物姿で、受付にもひときわ映えました。

スタッフのお一人の後ろ姿です。 帯にご注目下さい。
カプチーノの絵柄がこの日のプログラムの中の珈琲の曲にぴったりでした。

しかもカプチーノの中の絵は猫の顔。「紋次郎物語」と次のコンサートの「ひだまりの猫たち」を連想させてもう最高におしゃれです。
こういうスタッフたちの温かい心意気に支えられて、絶好調のテンションでコンサートに臨みます。

この写真、とても好きです。
お客様のお顔を見ていると本当に楽しくて、本番は我ながらにこやかな表情。歌って、話して、朗読して。

朗読をご自身でもなさっているお客様が今回三名いらして、コンサート後に様々な感想を寄せて下さいました。
朗読の在り方って人ぞれぞれで、決まった形があるわけではありませんが、よく問われるのは、演劇の一人芝居のように感情を入れて世界を演じ尽くすのか、あるいは、淡々とむしろ感情を抑え込んで文章を忠実に伝えることに努めるのかという問題でしょうか。
今回取り上げた朗読の中で、特に、詩『小さなユリと』などは前者の形。かなり意識して、三歳のユリちゃんの気持ちになりきって会話の部分を読んでみたのですが、この評価は三人三様でした。

もう一つは、長編小説などを取り上げるとき、コンサートの中では全編を朗読するのは時間的に難しいですので、一部分の抜粋であったり、中間で要約を入れたりと工夫することも生じます。
また、耳で聴くだけでは理解しにくい言葉などは、敢えて平易な言葉に言い換えたりと、私の場合には色々大胆にアレンジしています。

ステージは純粋な朗読会とも違うので、歌と合わせた全体のイメージをより印象的に伝えてゆかねばという考えからかもしれません。
トータルしてその文学作品がより魅力的に深く聴く側に届けばよいのではとも思うのです。
いずれにしても、作品の性質、その時のお客様の求めるもの、会場の雰囲気などによって、必要な事柄が異なってくる気がして、朗読素材を選ぶこと、朗読を行うことには考えたい課題がたくさんあり、それはとてもチャレンジングで奥深いことだと思っています。
コンサートの中盤、ピアニスト坂下文野さんをご紹介。二人で楽しくおしゃべりしています。


座席を空けながらの会場です。

アンコールの時、プレゼントして頂いた花束を抱えて。

これまで様々にお力添え、ご協力下さいました皆様、当日お越し頂きましたお客様、心からお礼申し上げます。

これから次の「ひだまりの猫たち」の準備に励みます。
1月8日の京都、1月29日の横浜、もうすぐですが、どうぞお楽しみに是非お運びくださいますように。


