
京都の数ある神事の中でも最大と言って過言でない祇園祭、この祭りのことを書き出したら、いつに増して大長編ブログになってしまいそうなので、素知らぬ顔で何気なく通り過ごしてしまおうかと思ったのですが、京都の七月は祇園祭一色、暑い夏を更に連日ヒートアップさせている感じなので、ほんの概略だけでもこれはご紹介せねばと・・・・。
全国のTVニュースなどで祇園祭が紹介されるのは、「山鉾巡行」の様子がほとんどかと思います。私も京都に来る前は、祇園祭=山鉾巡行の日、のようなイメージを持っていました。
でも祇園祭は、そんな生易しいものではないんですね。
祇園祭は京都東山の八坂神社(祇園社)の神事で、スタートは7月1日から。7月31日の疫神社夏越祭までの将に一ヶ月間、ずっと続くのです。ですから、勿論今日も既に祭りの真っ最中なのです。(31日間のスケジュールは実に綿密に定められていて、それに従い、粛々と揺らぎなく準備は進められて行きます。ご興味のある方、詳細はこちらです。)
<村の鎮守の神様の今日はめでたいお祭り日~~~>
『村祭り』でしたっけ?こういう童謡がありましたね。
どこの村や町にもあるお祭りの中で、村の若い衆がお神輿(みこし)を担ぎますよね?あれを物凄く盛大な規模にしたものが祇園祭りの山鉾(やまぼこ)と考えていただければ良いかと!
先程から「山鉾」と言っていますが、実は「山」と「鉾」はそれぞれ別のものだということをご存じでしたか?(恥ずかしいのですが、私はずっとどれも皆「山鉾」というのだと思っていました。)
最大のものは12トンにも達するという「鉾」(車が付いている山車です)が9基、そして1~2トン級の「山」(神輿のように担ぎます)が23基、併せて32基の山と鉾が、四条烏丸から四条通りを河原町へ、河原町通りを北上して御池に出て、そして御池通りを新町御池まで、約二時間半をかけて、次々に続いて練り歩くのが、<山鉾巡行>と呼ばれる最大のハイライトなのです。(毎年7月17日です)
要するにおみこしと山車が出るということか!・・・と簡単に納得してはダメで、巡行までにはそれ相当の儀式と手順があるのです。
まず、7月2日に行われる「くじ取り式」。
巡行の順番争いを避けるため、抽選によって順序を決めるもので、毎年行われるのだそうです。野球のドラフト会議でくじを引き当てるような気分なのでしょうか?
そして当日は、本当に順番通りか、恭しく「くじ改め」を奉行(京都市長です)の前で行ってから、巡行に加わります。
でも、永久欠番じゃありませんが、「くじ取らず」と呼ばれ、くじを引かず常に予め順番が決まっている山鉾がいくつかあります。
その、人も羨む(山鉾も羨むかな?)輝ける不滅の第一位、先頭を切るのは「長刀鉾」(なぎなたぼこ)という名の鉾でして、お稚児さんと呼ばれる小さな男の子が神事の装束を付けて乗り込んでいるのですが、その彼が、出発の合図に縄切り(注連縄切り)をする場面など、この鉾には見所が沢山あり、毎年TVでも全国に放映される「長刀鉾にあらずんば祇園祭にあらず」みたいな超高名な鉾です。その後方を・・・その他の山鉾がつき従って行くという感じ・・・ですね。
因みにこのお稚児さんに選ばれることは大変な誉れで、その筋では、毎年の非常に大きな関心事で、色々な物語も生まれているのでしょうね。
古式にのっとった参拝など色々な手順を終えた後、7月10日から今日13日までの間に、いよいよそれぞれの鉾や山が組み立てられてゆきます。
鉾も山もあまりにも大きいので、そのまま保管する事は出来ません。
それで、毎年分解して収納されており、その部材を三日間かけて組み立てるのですが、その際、釘などは一切使わず縄だけで柱同志を固定する「縄がらみ」と呼ばれる伝統技法が駆使されます。(最大の鉾は音頭取り・屋根方・囃子方など総勢50名近くが乗り込んで巡行する大規模なものですので、それを支える頑強な組み立て技術が必要になると思われます。)
京都の街、いわゆる碁盤の目の限られた範囲の中で、巨大な32基もの山鉾が一斉に建ち始めるのを目の当たりにするのは実に壮観です。
実は、我が住まいは街なかにあり、・・・白状しますと、かの有名な長刀鉾に徒歩2~3分という、祇園祭フリークなら信じられない垂涎のロケーションですので、・・・私はそれ程のフリークではないのですが、・・・外出するときは、自然と長刀鉾に行きついてしまいます。それならばと、この三日間の長刀鉾完成の過程を写真に収めて参りました。
ただ鉾が巨大過ぎるのと、見物の人が多すぎるのとで写真が思うように撮れずわかりにくいかもしれませんが。
7月10日。長刀鉾保存会から、木材や縄が。いよいよ作業開始。まだ土台作りの段階です。
7月11日。大分できあがり、長刀も立ちました。
7月12日。38℃近い暑さの中、汗だくで作業に余念がありません。車もつき、飾り付けも始まりました。
そして7月13日。ついに完成です。夕方には提灯にも火が入りました。
さあ、明日はいよいよ宵々々山!
夕方から夜中まで、四条通りを中心に大賑わいとなります。またご報告しますので、お楽しみに。

でも祇園祭は、そんな生易しいものではないんですね。
祇園祭は京都東山の八坂神社(祇園社)の神事で、スタートは7月1日から。7月31日の疫神社夏越祭までの将に一ヶ月間、ずっと続くのです。ですから、勿論今日も既に祭りの真っ最中なのです。(31日間のスケジュールは実に綿密に定められていて、それに従い、粛々と揺らぎなく準備は進められて行きます。ご興味のある方、詳細はこちらです。)
<村の鎮守の神様の今日はめでたいお祭り日~~~>
『村祭り』でしたっけ?こういう童謡がありましたね。
どこの村や町にもあるお祭りの中で、村の若い衆がお神輿(みこし)を担ぎますよね?あれを物凄く盛大な規模にしたものが祇園祭りの山鉾(やまぼこ)と考えていただければ良いかと!
先程から「山鉾」と言っていますが、実は「山」と「鉾」はそれぞれ別のものだということをご存じでしたか?(恥ずかしいのですが、私はずっとどれも皆「山鉾」というのだと思っていました。)
最大のものは12トンにも達するという「鉾」(車が付いている山車です)が9基、そして1~2トン級の「山」(神輿のように担ぎます)が23基、併せて32基の山と鉾が、四条烏丸から四条通りを河原町へ、河原町通りを北上して御池に出て、そして御池通りを新町御池まで、約二時間半をかけて、次々に続いて練り歩くのが、<山鉾巡行>と呼ばれる最大のハイライトなのです。(毎年7月17日です)
要するにおみこしと山車が出るということか!・・・と簡単に納得してはダメで、巡行までにはそれ相当の儀式と手順があるのです。
まず、7月2日に行われる「くじ取り式」。
巡行の順番争いを避けるため、抽選によって順序を決めるもので、毎年行われるのだそうです。野球のドラフト会議でくじを引き当てるような気分なのでしょうか?
そして当日は、本当に順番通りか、恭しく「くじ改め」を奉行(京都市長です)の前で行ってから、巡行に加わります。
でも、永久欠番じゃありませんが、「くじ取らず」と呼ばれ、くじを引かず常に予め順番が決まっている山鉾がいくつかあります。
その、人も羨む(山鉾も羨むかな?)輝ける不滅の第一位、先頭を切るのは「長刀鉾」(なぎなたぼこ)という名の鉾でして、お稚児さんと呼ばれる小さな男の子が神事の装束を付けて乗り込んでいるのですが、その彼が、出発の合図に縄切り(注連縄切り)をする場面など、この鉾には見所が沢山あり、毎年TVでも全国に放映される「長刀鉾にあらずんば祇園祭にあらず」みたいな超高名な鉾です。その後方を・・・その他の山鉾がつき従って行くという感じ・・・ですね。
因みにこのお稚児さんに選ばれることは大変な誉れで、その筋では、毎年の非常に大きな関心事で、色々な物語も生まれているのでしょうね。

鉾も山もあまりにも大きいので、そのまま保管する事は出来ません。
それで、毎年分解して収納されており、その部材を三日間かけて組み立てるのですが、その際、釘などは一切使わず縄だけで柱同志を固定する「縄がらみ」と呼ばれる伝統技法が駆使されます。(最大の鉾は音頭取り・屋根方・囃子方など総勢50名近くが乗り込んで巡行する大規模なものですので、それを支える頑強な組み立て技術が必要になると思われます。)
京都の街、いわゆる碁盤の目の限られた範囲の中で、巨大な32基もの山鉾が一斉に建ち始めるのを目の当たりにするのは実に壮観です。
実は、我が住まいは街なかにあり、・・・白状しますと、かの有名な長刀鉾に徒歩2~3分という、祇園祭フリークなら信じられない垂涎のロケーションですので、・・・私はそれ程のフリークではないのですが、・・・外出するときは、自然と長刀鉾に行きついてしまいます。それならばと、この三日間の長刀鉾完成の過程を写真に収めて参りました。
ただ鉾が巨大過ぎるのと、見物の人が多すぎるのとで写真が思うように撮れずわかりにくいかもしれませんが。
7月10日。長刀鉾保存会から、木材や縄が。いよいよ作業開始。まだ土台作りの段階です。


7月11日。大分できあがり、長刀も立ちました。


7月12日。38℃近い暑さの中、汗だくで作業に余念がありません。車もつき、飾り付けも始まりました。
そして7月13日。ついに完成です。夕方には提灯にも火が入りました。


さあ、明日はいよいよ宵々々山!
夕方から夜中まで、四条通りを中心に大賑わいとなります。またご報告しますので、お楽しみに。


