
先週、11月29日(木)、東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞の授賞式がありました。
このブログでも以前ご紹介した、絵本作家のかこさとしさんが受賞されましたので今日はその話題を。
プロローグ
今年の初め、かこさとしさんの『こどもの行事 しぜんと生活』という児童書との出会いに感動して、これをご紹介したかと思います。
「ム?」という方はこちらを。→『子供の読書~本の手触り~』という1月18日の記事です。この中から、少しだけ抜粋してみますね。
・・・・子供向きにわかりやすい言葉で記されていても、内容は妥協なく惜しみなく伝えるという科学者の情熱みたいなものがあるのでしょう。
子供達を健全で聡明な世界に育んでゆこうとする愛情が強く感じられ、、・・・(中略)・・・かこさん自身が、小さな子供のように好奇心に満ちて、柔軟な発想を持っていらして、それが、私が彼の世界に魅かれる所以なのかもしれません。
この続きをこれから揃えようと思っています。そして、今年の末には、このシリーズ全12冊が蔵書として本棚に増え、それと共に色々な知識が増し、遅ればせながら私も少し賢くなっている予定なのですが・・・・。
子供は勿論ですが、大人にも・・・頭が疲れないで、心和ませながら、真面目に科学や歴史と親しめる、今更聞けない疑問が氷解する・・・本の収納場所さえあれば、是非お薦めしたいと思います。
で、・・・・時は流れ・・・・早や一年になろうという今、「少し賢くなった」か?の言及は避けさせていただきますが、でも、見て下さい。こちらです!
一年が経ち、<1月のまき>から<12月のまき>まで、毎月1冊ずつ。今しっかり12冊の我が蔵書です。 文科系人間の私の本棚に、このような科学的な色合いの本が並んでいるのは異例なのですが、いつも側においては何かにつけて確認する辞書や事典のような頼れる実用書でもあり、また、季節を見る目を楽しく育んでくれる歳時記のようなものでもあり、大変興味深いのです。
私は、これと思うと、とことん・・・ですので、他にも多数あるかこさんの絵本・童話・エッセイに至るまで、いつの間にかかなりの数を読破しました。
・・・そのような経緯を経て、次の本編に話を移したいと思います。
本編 ~ 2012年度東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞授賞式 ~
<念ずれば通ず><思えば叶う>と言いますが、思いがけぬ僥倖、不思議なご縁で、先日、親しい友人のMさんから、この授賞式のご招待状を頂きました。
素敵なプレゼントに大感激しつつ、この日、会場のサントリーホールに勇んで向かいました。
東燃ゼネラルグループは、燃料油、LPガス、石油化学製品などの製造販売を担っている会社ですから、児童文化賞、音楽賞と聞いても最初はあまり結びつかなかったのですが、でも、それは私が不勉強だったためのようで、今年、児童文化賞は47回目、音楽賞は42回目を数える伝統ある賞なのですね。
歴代の受賞者は多岐にわたり、今も、日本は勿論、世界的にも活躍しておられる第一線の方たちばかりで、改めて選考基準の高さに驚かされました。
このように芸術文化の振興と育成に尽力貢献してゆこうとする活動は、一昔前までは様々な企業で活発であったようですが、経済的に厳しさを増す昨今では、いつの間にか切り捨てられて、利潤追求にだけ目を向けざる得ない状況になってきているのでしょう。そういう中で、気概を持って、この賞を継承していることが授賞式の進行や主催者の挨拶、会場を包む雰囲気からも、よくわかり大変好ましく感じられました。
今年度の受賞者は、
<児童文化賞>児童問題研究家の加古 里子(かこ さとし)氏。
<音楽賞邦楽部門>清元 三味線方の清元 美治郎(きよもと よしじろう)氏。
<音楽賞洋楽部門 本賞>ピアニストの舘野 泉(たての いずみ)氏
<音楽賞洋楽部門 奨励賞>チェリストの山崎 伸子(やまざき のぶこ)氏。
以上の四名の方です。
授賞式が始まる直前のホール壇上です。始まってからの写真撮影は禁止でしたので。
それぞれの受賞者のご挨拶がありましたが、四人の方々とも異口同音に、「この受賞は、これまで自分を支え応援して下さった多くの皆様のお力添えや思いの賜物」と言われて、素晴らしい業績を残してきた方たちなのに、その言葉が、様々な絆を噛みしめるようにしみじみと真摯に響いて、胸打たれました。
授賞式の後、記念公演と記念演奏が行われたのですが、これがまた、それぞれ本当に素晴らしく、確かに栄誉ある賞を受賞される方々!と、頷くばかりでした。
かこさんは、これまでのご自身の活動を紹介されるDVDを会場で流されました。
生い立ちから、工学部に入り科学と関わってゆく過程、その後、戦争を挟んで、絵本作家としての道を歩んでゆく経緯、多数の創作の紹介、それを通して何を伝えようとしたのか、これから子供たちのために何を目指してゆくのか、わかりやすく丹念に作られた映像にその世界がとても良く伝わってきて、改めて、やはり素敵だなと感銘を受けた次第です。
そして記念演奏は、清元氏の浄瑠璃三味線の演奏。山崎氏のチェロの演奏。舘野氏のピアノ。
それぞれが、夢のようにうっとりとその世界に誘ってゆく演奏で、音楽から真に浄化され力を与えられた気がしました。
本物とは、そういうものなのですね。
演奏が終わって静寂が戻る時の、その空白の余韻が濃密であることに、とても圧倒され、まるで音の魂のようなものが音から抜け出て周囲を浮遊しているような不思議な感覚にとらわれました。
特に舘野氏の左手だけのピアノ演奏は圧巻でした。
病で右手が動かない致命的なハンデを克服されて、なお演奏されるピアノの音には、突き抜けて自在に天空を駆けるような神々しさがあった気がします。
そして明るい笑顔と優しい語り口もとても素敵な方でした。
エピローグ
授賞式が終わった後、続いてレセプション会場へ。いつの間にか夜になって、こんなクリスマスイルミネーションが煌めいていました。
和気藹藹と歓談の輪が広がって会場は華やかでした。
四人の受賞者の方々。
向かって左から舘野氏。山崎氏。清元氏。加古氏。
エピローグに、本日、とびきりの写真をお見せしちゃいましょう。
かこさんの周りには、出版関係の方たちを初め、受賞を祝う沢山の方たちがいらしたのですが、その合間を縫って、Mさんが、かこさんとのツーショットを撮って下さいました。後ろに恥ずかしそうに立っているのが私です。
お話しも出来、隠れファンとしては大満足、素敵な一日でした。
このブログでも以前ご紹介した、絵本作家のかこさとしさんが受賞されましたので今日はその話題を。
プロローグ
今年の初め、かこさとしさんの『こどもの行事 しぜんと生活』という児童書との出会いに感動して、これをご紹介したかと思います。
「ム?」という方はこちらを。→『子供の読書~本の手触り~』という1月18日の記事です。この中から、少しだけ抜粋してみますね。
・・・・子供向きにわかりやすい言葉で記されていても、内容は妥協なく惜しみなく伝えるという科学者の情熱みたいなものがあるのでしょう。
子供達を健全で聡明な世界に育んでゆこうとする愛情が強く感じられ、、・・・(中略)・・・かこさん自身が、小さな子供のように好奇心に満ちて、柔軟な発想を持っていらして、それが、私が彼の世界に魅かれる所以なのかもしれません。
この続きをこれから揃えようと思っています。そして、今年の末には、このシリーズ全12冊が蔵書として本棚に増え、それと共に色々な知識が増し、遅ればせながら私も少し賢くなっている予定なのですが・・・・。
子供は勿論ですが、大人にも・・・頭が疲れないで、心和ませながら、真面目に科学や歴史と親しめる、今更聞けない疑問が氷解する・・・本の収納場所さえあれば、是非お薦めしたいと思います。
で、・・・・時は流れ・・・・早や一年になろうという今、「少し賢くなった」か?の言及は避けさせていただきますが、でも、見て下さい。こちらです!

私は、これと思うと、とことん・・・ですので、他にも多数あるかこさんの絵本・童話・エッセイに至るまで、いつの間にかかなりの数を読破しました。
・・・そのような経緯を経て、次の本編に話を移したいと思います。
本編 ~ 2012年度東燃ゼネラル児童文化賞・音楽賞授賞式 ~
<念ずれば通ず><思えば叶う>と言いますが、思いがけぬ僥倖、不思議なご縁で、先日、親しい友人のMさんから、この授賞式のご招待状を頂きました。
素敵なプレゼントに大感激しつつ、この日、会場のサントリーホールに勇んで向かいました。
東燃ゼネラルグループは、燃料油、LPガス、石油化学製品などの製造販売を担っている会社ですから、児童文化賞、音楽賞と聞いても最初はあまり結びつかなかったのですが、でも、それは私が不勉強だったためのようで、今年、児童文化賞は47回目、音楽賞は42回目を数える伝統ある賞なのですね。
歴代の受賞者は多岐にわたり、今も、日本は勿論、世界的にも活躍しておられる第一線の方たちばかりで、改めて選考基準の高さに驚かされました。
このように芸術文化の振興と育成に尽力貢献してゆこうとする活動は、一昔前までは様々な企業で活発であったようですが、経済的に厳しさを増す昨今では、いつの間にか切り捨てられて、利潤追求にだけ目を向けざる得ない状況になってきているのでしょう。そういう中で、気概を持って、この賞を継承していることが授賞式の進行や主催者の挨拶、会場を包む雰囲気からも、よくわかり大変好ましく感じられました。
今年度の受賞者は、
<児童文化賞>児童問題研究家の加古 里子(かこ さとし)氏。
<音楽賞邦楽部門>清元 三味線方の清元 美治郎(きよもと よしじろう)氏。
<音楽賞洋楽部門 本賞>ピアニストの舘野 泉(たての いずみ)氏
<音楽賞洋楽部門 奨励賞>チェリストの山崎 伸子(やまざき のぶこ)氏。
以上の四名の方です。
授賞式が始まる直前のホール壇上です。始まってからの写真撮影は禁止でしたので。

それぞれの受賞者のご挨拶がありましたが、四人の方々とも異口同音に、「この受賞は、これまで自分を支え応援して下さった多くの皆様のお力添えや思いの賜物」と言われて、素晴らしい業績を残してきた方たちなのに、その言葉が、様々な絆を噛みしめるようにしみじみと真摯に響いて、胸打たれました。
授賞式の後、記念公演と記念演奏が行われたのですが、これがまた、それぞれ本当に素晴らしく、確かに栄誉ある賞を受賞される方々!と、頷くばかりでした。
かこさんは、これまでのご自身の活動を紹介されるDVDを会場で流されました。
生い立ちから、工学部に入り科学と関わってゆく過程、その後、戦争を挟んで、絵本作家としての道を歩んでゆく経緯、多数の創作の紹介、それを通して何を伝えようとしたのか、これから子供たちのために何を目指してゆくのか、わかりやすく丹念に作られた映像にその世界がとても良く伝わってきて、改めて、やはり素敵だなと感銘を受けた次第です。
そして記念演奏は、清元氏の浄瑠璃三味線の演奏。山崎氏のチェロの演奏。舘野氏のピアノ。
それぞれが、夢のようにうっとりとその世界に誘ってゆく演奏で、音楽から真に浄化され力を与えられた気がしました。
本物とは、そういうものなのですね。
演奏が終わって静寂が戻る時の、その空白の余韻が濃密であることに、とても圧倒され、まるで音の魂のようなものが音から抜け出て周囲を浮遊しているような不思議な感覚にとらわれました。
特に舘野氏の左手だけのピアノ演奏は圧巻でした。
病で右手が動かない致命的なハンデを克服されて、なお演奏されるピアノの音には、突き抜けて自在に天空を駆けるような神々しさがあった気がします。
そして明るい笑顔と優しい語り口もとても素敵な方でした。
エピローグ

授賞式が終わった後、続いてレセプション会場へ。いつの間にか夜になって、こんなクリスマスイルミネーションが煌めいていました。
和気藹藹と歓談の輪が広がって会場は華やかでした。
四人の受賞者の方々。
向かって左から舘野氏。山崎氏。清元氏。加古氏。


エピローグに、本日、とびきりの写真をお見せしちゃいましょう。
かこさんの周りには、出版関係の方たちを初め、受賞を祝う沢山の方たちがいらしたのですが、その合間を縫って、Mさんが、かこさんとのツーショットを撮って下さいました。後ろに恥ずかしそうに立っているのが私です。
お話しも出来、隠れファンとしては大満足、素敵な一日でした。


