
このところコンサートの話題が続いてしまいました。
当日までの準備段階をしっかり踏むことが、目下の私の最優先課題になっていますので、ついその進捗状況など語りたくなってしまいます。
でも今日は閑話休題、少し話題を変えて。
忙中閑、忙しさの隙間を縫って、東京小さな散歩、ほっと心寛いだことをお話しようかと思います。
もしかしたら一種の逃避行動かなという気もするのですが、でも、誰にでも少しは<忙しい時ほど寄り道をしたくなる>心境ってあるのではないでしょうか。また、こういう時の寄り道は少しだけ後ろめたい分、結構楽しくて、普段なら出会えない思わぬ収穫も沢山あったりしますよね。
別のことをして遊びたくなる、でも、遊ぶほどの根性もない時には、一番遠い事から着手してみる、ずっと前に<試験勉強中に、無性に大掃除がしたくなる>というお話をしたかと思いますが、最近、そういう気持ちもざわざわと動いているのを感じます。
でもまあ、<大変なときほど、固まり過ぎずに>と言い聞かせています。精神をリラックスさせることの効用は大きいですから。
上野 ~「下町で第九」
さて、まずスタートは年末の第九から。
ご存知、台東区が年末恒例で開催している台東区民合唱団による第九の合唱を12月8日に聴きに行って参りました。
以下は台東区の広報からの紹介文です。
第九公演は、東京芸術大学、台東区民合唱団及び台東区で構成する「台東第九公演実行委員会」により、区民の皆さんの芸術活動に参加する機会、芸術に触れる場の提供を目的として、昭和56年から実施しています。
市民合唱団による「第九を歌う会」は現在様々な地域で盛んに開催されていますが、この台東区の第九は今年で33回目になるそうで、まさに老舗ですね。
久しぶりの上野、公園口を降り立つと、銀杏並木は名残りの黄葉、道に敷き詰められた枯葉をカサカサと踏みしめ、時々空を見上げながらゆっくりゆっくり歩いてみました。

枯葉の独特な香りが、踏みしめる足元から香り立ってきます。
初冬の冷ややかな空気を頬に感じつつ、<色々あった一年が過ぎて、今、年の瀬の中を歩いている>という、どこかすっと心地よい感覚に満たされていました。
そして、東京芸大奏楽堂に到着。
第九で一年の締めくくりという方々が多いのでしょうね。広いホールは一杯の観客に埋め尽くされていました。
チケットを手配してくださったSさんのお蔭で、私はオーケストラボックスのすぐ近くの前列でゆったりと鑑賞させて頂きました。
指揮者の息使いがまさに聞こえてくる特等席で、今回はタクトを振る指揮者の、音楽をリードする決然とした意志のようなものをとても身近に感じた気がします。
タクトの先に、オーケストラと250人の合唱が溶け合い、素敵なハーモニーが生れ出てきます。最後にソロで歌うソプラ、アルト、テノール、バスの四人のソリストの伸びやかな声が更に美しく調和して最高潮を迎えます。
「やはり音楽は良い」・・・という超シンプルな感想を抱きながら心地よい余韻と共にフィナーレ。
今回の四人のソリストは東京芸大の大学院生が務めたのですが、その中のアルトソリストの藤田彩歌さんは、実は私の教え子なのです。

彼女はつい先月も新国立劇場のオペラハウスで上演した『秘密の結婚』で、癖のある難役に抜擢されオペラデビューを果たし、将来が大いに期待される新人なのですが、華のある彼女の舞台をいつも聴きたくなって可能な限り駆けつけるようにしています。
公演後のほっとした彼女の表情です。
12歳の時に教えて、それから今に至っているのですが、彼女に限らず、教え子の方たちが、それぞれの自分の道をしっかり歩んでゆく、その成長を見守ることができるのは教師冥利に尽きますね。
これからの更なる飛躍を願う幸せな一日でもありました。

帰りの奏楽堂。まだ18時にもならないのに、もう陽が落ちて、クリスマスイルミネーションが静かに光っていました。
豊洲 ~高層マンションゲストルーム宿泊
そして数日後。
仲良しのMさんから、「豪華マンションのゲストルームに泊まってみない?」というお誘いがあり、即快諾。
彼女のお友達が先頃入居した新築高層マンションが豊洲にあり、とても眺めが良いからそのゲストルームに体験宿泊を、という嬉しいお話でした。
今、こういうゲストルームが人気なのだとよく雑誌などで目にしますが、これまで全く縁がなかったので、これは「何事も経験」、面白そうかなと。
Mさんとお昼に待ち合わせ、今回は<東京発見小さな旅>というコンセプトで行こうとまとまり、ではまずリニューアルされた東京駅見物からスタートということになりました。
ランチをした新丸ビルのレストランからの眺めです。

偶然、駅舎の全貌がよく見える特等席が空いていて、<強運の私たち>と幸先よく意気揚々。
昔の面影を残した設計と聞いていましたが、こうやって改めて眺めてみるとなかなか落ち着いた良い感じなのではと思います。月日を経て、また新たな歴史が刻まれ風格を増して行くのでしょう。

ぶらりと銀座を歩いて、豊洲のマンションへと向かいました。
銀座にはこんな蜂蜜色のクリスマスツリーも飾られています。
到着したマンションは、ツインタワーになっていますが、中央がロビー階で繋がっていて、どこまでも広い!
そしてこれが、本当に豪華な一流ホテルの仕様なのです。コンシェルジュも美しい女性たちが何人も待機していて、まさにホテルのフロントのように整然としています。
鍵を受け取り、46階のゲストルームに向かいました。
東南角部屋、二方向大きく視界が開けて、広々として、インテリアも素敵なスイートルームが準備されていました。
ゲストだから良いけれど、日々の生活がこういうモデルルームのようなお部屋では落ち着かないかも・・・と言う感想で二人一致してしまいましたが。
夕暮れ時の部屋からの眺めです。

46階の部屋に泊まるのも初めての経験。
正面に東京湾、そしてその向こうにくっきりと富士山が見えます。
眼下左側には隅田川が流れ、右側には、築地に代わってこれから建設予定の豊洲市場の広大な敷地が広がっていました。
夕食は、もんじゃ焼きかお好み焼きかなどと迷った末、おでん屋さんに!ということになり、ゆりかもめに乗って薄暮の東京の街を眺めながら新橋へ。行列のできるおでん屋さんでお醤油色の濃い、これぞ関東風おでんを美味しくいただきました。

帰路の銀座通りを彩るクリスマスイルミネーション。
マンションに戻り、部屋からの夜景です。
沢山の窓に点る灯りを見ていると、その一つ一つに、それぞれの人の暮らしがあることがしみじみと感じられます。

こうして過ごす屈託のない時間に、心が自然に満たされてゆきました。
健康で、心置きなく一緒にいられる友達と、何とも言えず優雅な時間が持てることの幸せを思いました。
<良い年の終わりを有難う>とお互い言い合いながらで、持つべきものはやはり良き友です。
そして、翌日もちょっと楽しい冒険だったのですが、長くなりましたので、ここでひとまず休憩致します。続きはまたご報告致しますので、引き続きお読み下さいね。
当日までの準備段階をしっかり踏むことが、目下の私の最優先課題になっていますので、ついその進捗状況など語りたくなってしまいます。
でも今日は閑話休題、少し話題を変えて。
忙中閑、忙しさの隙間を縫って、東京小さな散歩、ほっと心寛いだことをお話しようかと思います。
もしかしたら一種の逃避行動かなという気もするのですが、でも、誰にでも少しは<忙しい時ほど寄り道をしたくなる>心境ってあるのではないでしょうか。また、こういう時の寄り道は少しだけ後ろめたい分、結構楽しくて、普段なら出会えない思わぬ収穫も沢山あったりしますよね。
別のことをして遊びたくなる、でも、遊ぶほどの根性もない時には、一番遠い事から着手してみる、ずっと前に<試験勉強中に、無性に大掃除がしたくなる>というお話をしたかと思いますが、最近、そういう気持ちもざわざわと動いているのを感じます。
でもまあ、<大変なときほど、固まり過ぎずに>と言い聞かせています。精神をリラックスさせることの効用は大きいですから。
上野 ~「下町で第九」
さて、まずスタートは年末の第九から。
ご存知、台東区が年末恒例で開催している台東区民合唱団による第九の合唱を12月8日に聴きに行って参りました。
以下は台東区の広報からの紹介文です。

市民合唱団による「第九を歌う会」は現在様々な地域で盛んに開催されていますが、この台東区の第九は今年で33回目になるそうで、まさに老舗ですね。
久しぶりの上野、公園口を降り立つと、銀杏並木は名残りの黄葉、道に敷き詰められた枯葉をカサカサと踏みしめ、時々空を見上げながらゆっくりゆっくり歩いてみました。



枯葉の独特な香りが、踏みしめる足元から香り立ってきます。
初冬の冷ややかな空気を頬に感じつつ、<色々あった一年が過ぎて、今、年の瀬の中を歩いている>という、どこかすっと心地よい感覚に満たされていました。
そして、東京芸大奏楽堂に到着。

第九で一年の締めくくりという方々が多いのでしょうね。広いホールは一杯の観客に埋め尽くされていました。
チケットを手配してくださったSさんのお蔭で、私はオーケストラボックスのすぐ近くの前列でゆったりと鑑賞させて頂きました。
指揮者の息使いがまさに聞こえてくる特等席で、今回はタクトを振る指揮者の、音楽をリードする決然とした意志のようなものをとても身近に感じた気がします。
タクトの先に、オーケストラと250人の合唱が溶け合い、素敵なハーモニーが生れ出てきます。最後にソロで歌うソプラ、アルト、テノール、バスの四人のソリストの伸びやかな声が更に美しく調和して最高潮を迎えます。
「やはり音楽は良い」・・・という超シンプルな感想を抱きながら心地よい余韻と共にフィナーレ。
今回の四人のソリストは東京芸大の大学院生が務めたのですが、その中のアルトソリストの藤田彩歌さんは、実は私の教え子なのです。

彼女はつい先月も新国立劇場のオペラハウスで上演した『秘密の結婚』で、癖のある難役に抜擢されオペラデビューを果たし、将来が大いに期待される新人なのですが、華のある彼女の舞台をいつも聴きたくなって可能な限り駆けつけるようにしています。
公演後のほっとした彼女の表情です。
12歳の時に教えて、それから今に至っているのですが、彼女に限らず、教え子の方たちが、それぞれの自分の道をしっかり歩んでゆく、その成長を見守ることができるのは教師冥利に尽きますね。
これからの更なる飛躍を願う幸せな一日でもありました。

帰りの奏楽堂。まだ18時にもならないのに、もう陽が落ちて、クリスマスイルミネーションが静かに光っていました。
豊洲 ~高層マンションゲストルーム宿泊
そして数日後。
仲良しのMさんから、「豪華マンションのゲストルームに泊まってみない?」というお誘いがあり、即快諾。
彼女のお友達が先頃入居した新築高層マンションが豊洲にあり、とても眺めが良いからそのゲストルームに体験宿泊を、という嬉しいお話でした。
今、こういうゲストルームが人気なのだとよく雑誌などで目にしますが、これまで全く縁がなかったので、これは「何事も経験」、面白そうかなと。
Mさんとお昼に待ち合わせ、今回は<東京発見小さな旅>というコンセプトで行こうとまとまり、ではまずリニューアルされた東京駅見物からスタートということになりました。
ランチをした新丸ビルのレストランからの眺めです。


偶然、駅舎の全貌がよく見える特等席が空いていて、<強運の私たち>と幸先よく意気揚々。
昔の面影を残した設計と聞いていましたが、こうやって改めて眺めてみるとなかなか落ち着いた良い感じなのではと思います。月日を経て、また新たな歴史が刻まれ風格を増して行くのでしょう。

ぶらりと銀座を歩いて、豊洲のマンションへと向かいました。
銀座にはこんな蜂蜜色のクリスマスツリーも飾られています。
到着したマンションは、ツインタワーになっていますが、中央がロビー階で繋がっていて、どこまでも広い!
そしてこれが、本当に豪華な一流ホテルの仕様なのです。コンシェルジュも美しい女性たちが何人も待機していて、まさにホテルのフロントのように整然としています。
鍵を受け取り、46階のゲストルームに向かいました。
東南角部屋、二方向大きく視界が開けて、広々として、インテリアも素敵なスイートルームが準備されていました。
ゲストだから良いけれど、日々の生活がこういうモデルルームのようなお部屋では落ち着かないかも・・・と言う感想で二人一致してしまいましたが。
夕暮れ時の部屋からの眺めです。


46階の部屋に泊まるのも初めての経験。
正面に東京湾、そしてその向こうにくっきりと富士山が見えます。
眼下左側には隅田川が流れ、右側には、築地に代わってこれから建設予定の豊洲市場の広大な敷地が広がっていました。
夕食は、もんじゃ焼きかお好み焼きかなどと迷った末、おでん屋さんに!ということになり、ゆりかもめに乗って薄暮の東京の街を眺めながら新橋へ。行列のできるおでん屋さんでお醤油色の濃い、これぞ関東風おでんを美味しくいただきました。


帰路の銀座通りを彩るクリスマスイルミネーション。
マンションに戻り、部屋からの夜景です。
沢山の窓に点る灯りを見ていると、その一つ一つに、それぞれの人の暮らしがあることがしみじみと感じられます。

こうして過ごす屈託のない時間に、心が自然に満たされてゆきました。
健康で、心置きなく一緒にいられる友達と、何とも言えず優雅な時間が持てることの幸せを思いました。
<良い年の終わりを有難う>とお互い言い合いながらで、持つべきものはやはり良き友です。
そして、翌日もちょっと楽しい冒険だったのですが、長くなりましたので、ここでひとまず休憩致します。続きはまたご報告致しますので、引き続きお読み下さいね。


