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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

ケレン・アンとオリヴィア・ルイーズ

   コンサートはもうすぐです
 オリンピックが、雪を誘ったかのように、先週末の東京は大変な大雪でしたね。
 都心が真っ白に埋まっている映像をびっくりしながらテレビで眺めました。  
 この日、殆ど雪が降らなかった京都から、東京の友人に<大雪お見舞い>電話やメールをしたのですが、それぞれに、「雪掻きで腰が・・」「風邪ひいてしまって・・」「転んで怪我を・・」、更に「家族の大学受験の日で・・・」とか、かなり混乱した様子が伺われました。
 都会は雪に弱い、と言いますが、それを上回った今回の大雪、お見舞い申し上げます。

 私は昨日から、東京に来ています。
 諸事を進めつつの最終調整で、今週末のコンサートに備えていますが、2月ですので、天候の心配は付き纏います。どうか当日、無事でありますように。
 後3日間、ひたすら心掛けよく身を慎んで暮らさねばなりません。

 それにしても、コンサートというハレの日を目前にした今、どこか、日常から離れつつある高揚した気分が増幅していて、感覚がいつもより鋭敏になっているようです。
 そして、ステージに立つ時の孤独感、側に人が居ても、それとは別に、自分一人という感覚が、心を覆い始めている気もしています。

 きっとこれは、コンサートだけのことではなく、折に触れて感じてきた心持ちであり、スポーツでも何でも、更に言えば、生きていること自体が、自分だけのステージに立ち、自分だけに与えられた時間を生き尽くすことなのかもしれないですね。

 そんな中で、そんな中だからこそ、でしょうか。
 ひとしお「人の情け」の様なものがしみじみと身に沁みてきます。
 何気ない気遣いとか、声をかけて下さる優しさとか、励ましとか。

 コンサートが開催できること、そして、それを通して温かいものに沢山触れることが出来る幸せを改めて思います。
 これまでも、今も、沢山の方たちに支えて頂いてきたこと、その幸せがじっと沁みてきます。
 まずはコンサートで、そして、これから更に色々な形で、少しでも報いて行きたいです。

 共演者がいるステージは、当日は勿論ですが、皆で作り上げてゆく過程も、私は大好きです。
 まるで、学生時代に夢中になったクラブ活動のように、一曲の完成について忌憚なく熱く意見を交わし合うことが楽しくて、いよいよ息が合って気合いが漲ってきました。
 良いご報告が出来ますように、皆でベストを尽くしたいと思います。

 2月15日はもうすぐ!
 お陰様で沢山のお客様が申し込んで下さって、席数も昼夜共、あとわずかとなって参りましたので、ご希望の方はご連絡をお急ぎくださいますように。

   ケレン・アンのプロフィール
 今回のコンサートの特集はケレン・アンとオリヴィア・ルイーズです。
 コンサートの中で詳しくご紹介しようと思いますので、ここでは簡単にそのプロフィールだけ。

 まずは、ケレン・アンからです。
 コンサートチラシにありました、ピストルを大きく振り上げているあの写真は、実は『101階からのスケッチ』というアルバムからのものです。
ケレン・アン
 このアルバムは2011年制作の、彼女の最新アルバムで、非常にダイナミックな構成で、ケレン・アンの持ち味である、言葉とメロディーを極限まで研ぎ澄ました、ガラス細工の様な美しさを残しつつも、更に大きく広がる世界に、素敵な可能性を感じさせます。
 今回のコンサートでは、彼女の音楽の源流となる初期の曲を主に取り上げてみたのですが、きっとまたいつか、このアルバムから出発する、ケレン・アンの続編もご紹介しそうな予感がしています。

 ケレン・アンは1974年生まれ、今年39歳になる、現代のフランス音楽をリードするシンガーソングライターです。
 イスラエルに生まれ、オランダとイスラエルに育ち、フランスで音楽デビューを遂げた後、現在はフランスとニューヨークを拠点として音楽活動を繰り広げています。
 彼女自身、才能に溢れた魅力的なシンガーですが、それだけではなく、意欲的な楽曲の制作と、音楽プロデューサーとしても優れた手腕を発揮しています。
 そのスタートは、アンリ・サルバドールの復帰記念アルバムの音楽プロデュースを成功裏に収めた所から始まりました。
 FMヨコハマの「WEEKEND JOURNEY」に、先日出演させていただいた際に、冬の曲のご紹介の中で取り上げた『冬の庭』は、このアルバムからの選曲です。そして同じくこの時ご紹介しました『春を待つ川』も彼女の曲ですが、この二曲とも、今回のコンサートでご披露するつもりですので、原曲とはまた違った日本語詩での味わいを楽しんで戴けたら嬉しいです。
 知的でノーブルな雰囲気を漂わせている彼女の歌の世界を、沢山ご紹介したいと思います。
 今日は予告編でした。

   オリヴィア・ルイーズのプロフィール
 ではオリヴィア・ルイーズのことも少しだけ予習(?!)しておきましょう。
 彼女は今年34歳。やはりシンガーソングライター、今まさに、現代シャンソンの旗手として高い評価を得ている人です。
オリヴィア・ルイーズ
 「スター・アカデミー」というスター発掘番組で見出され、アイドル系歌手として、「la femme chocolat (チョコ娘(松峰訳))」という曲で大ブレークしました。
 作詞作曲も自ら手掛け、次々とヒット曲を生んでいますが、スペイン系の両親の血を受け継いだ、快活な人柄で、彼女の音楽、そして詩の世界には、鮮やかで奇想天外な夢が交錯するような不思議な物語が展開されてゆきます。

 ケレン・アンの、言葉のニュアンスを繊細でポエティックに綴ってゆくシャンソンの系譜と好対照に、オリヴィアの曲は、物語を音楽の中に紡いでゆくという点でやはりもう一つのシャンソンの系譜を受け継いでいるのではと、私は感じています。
 こちらも是非味わって頂きたいユニークな曲を沢山用意してみました。
 
 二人を取り上げるコンサートは、いよいよ3日後です。



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