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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「マドレーヌ」を作ってみましょう

 いつの間にか、葉桜が生い茂り、躑躅(つつじ)の赤が目に鮮やかに飛び込んでくる季節になりました。
 春の眩しい日差しに、心身が軽やかに躍動するような気がします。
 こんな時は、ゆっくりと自然に親しみたいですね。
 デスクワークを優先しつつも、一段落したらどこに出掛けようか、いつも密かに算段しています。

 さて、突然ですが、今日は「超簡単 絶品マドレーヌ」の作り方を伝授致します。

   マドレーヌ講習会  ~その一 材料編~
 私は、ライヴハウスでコンサートを行う時は、可能な限り、お茶とお菓子を用意するのですが、最近は、手作りマドレーヌをよくお出ししています。
 お菓子作りのプロ、仲良しの友人Mさんが作って下さるマドレーヌは、お客様にとても評判が良く、<次回も是非!>と、リクエストが多いのです。

 私のコンサートスタッフ、若い女性達ですが、彼女達の間でも同様で、「一度是非作り方を教えてほしい」という要望が起こり、Mさんの快諾を得て、ご自宅に皆で集まることとなり、マドレーヌ講習会が先日実現したのです。 

 「秘伝のレシピなので、門外不出!」・・・かと思ったのですが、鷹揚なMさん、「公開OKです!」ということで、今日はこの日習ったレシピをご披露致しますね。

 Mさんの持論は、「あまりややっこしく手間がかかると、そのうち億劫になって作らなくなるものです。最もシンプルで誰でも失敗のない方法をベースにすると、お料理はすべて楽しくなるのです。」とのこと。

 説得力ありますね。
 そして勿論、彼女自身は高度な技術やこだわりを持っていらっしゃるのに、初心者でも習得できるような超簡単レシピ、わかり易い方法に徹して教えて下さって、感激してしまいました。
 ケーキ作りは初めてという人も鼻歌交じりになる大好評の講習会でした。
マドレーヌのレシピ 2

 では、まずはレシピ、材料から。

  卵4個  砂糖200g  薄力粉200g  バター200g 
  バニラエッセンス 2~3滴


 たったこれだけ!
 これがマドレーヌ30個分の分量ですが、卵1個はほぼ50g、そうすると卵、砂糖、薄力粉、バターが全て同じ分量ということになり、作りたい個数に応じて、この4種類を同じ重さにすれば自在に調節できるわけで、本当にシンプルですね。

 「カトル・カール」や「パウンドケーキ」の原義も「4分の1」「1ポンドずつ」というところからきていますから、これと同種ということになりますが、それにしても、それぞれのレシピを見ると、微妙に分量を変えていたり、様々なエッセンスやベーキングパウダーを使ったりする場合も多いですので、正真正銘これだけでOKとは、まず驚きました。

   ~その二 下準備編~
 1. ボールに卵を入れてほぐします。
  卵黄と卵白に分けて・・などということは言いません。丸ごと普通にほぐしましょう。

 2. 1に砂糖を加えて混ぜます。
   この時点で、「砂糖入り溶き卵」「溶かしバター」「薄力粉」がテーブルに並びます。 
 卵をかきまぜて   マドレーヌの材料を用意
   <秘伝1>溶かしバターは、普通は湯煎することになっていますが、様子を見ながらだったら電子レンジで大丈夫です。良い具合に溶ければOK。
 
 3. 薄力粉を振るいながら 2 に加え混ぜます。

 4. 3に溶かしバターとバニラエッセンスを入れて混ぜます。
小麦粉をフルイで 小麦粉が入りました 小麦粉をかきまぜて

バターを溶かします

  <秘伝2>ちなみにこの日のバターはカルピスバター。
これは高級品ですが、バターの種類でマドレーヌはかなり味が変わりますので、バターの吟味は大切です。

型にバターをしいて
 5. マドレーヌの型に溶かしバターを塗り、その上に粉をまぶしておきます。
   
  <秘伝3> この作業自体が秘伝ですね。ボールに残ったバターで充分。  
   こうしておくと生地が型にくっ付かず、むらなく焼けるのです。
   刷毛はセラミックがOK、そのほうが洗う時に楽なので。
   粉をまぶしておくのは、焼型からマドレーヌをはずし易くするためです。あまりたくさんまぶすと、マドレーヌが粉っぽくなるので注意しましょう。
 
 6. 型にマドレーヌの生地を流し込みます。
型に流し込む
  <秘伝4>あまり慎重に流し入れると、却って生地に気泡が入ってしまいます。思い切りよくリズミカルに。

  <秘伝5> 入れ終えたら、必ずトントンと型を机の上などに落とすよ うにたたきましょう。
  何度も何度も、ひたすら根気強く。 
  生地に入り込んだ気泡を浮かび上がらせて追い出すためです。こうするとなめらかで穴の開かない綺麗なマドレーヌが出来るのです。
 
    ~その三 焼き上がり編~
 7. 生地の入った型をオーブンに入れ180℃で15分~20分程度、焼き色 がつくまで焼きます。
焼き上がり
  <秘伝6> 焼くのはオーブンの仕事ですが、でも任せっきりにしないで時々様子を覗いてみましょう。その日の気温、湿度、等様々な条件によって微妙に焼き時間は変わりますので、マドレーヌの様子をチェックすることが成功の秘訣です。(Mさんのレクチャー)
  <おまけの秘伝> <美味しくな~れ>と心に念じ、出来ることなら、<美味しくなってね>とマドレーヌに声をかけてみましょう。経験上、あらゆる料理には、この<気合い>と<期待>が最も重要です。(松峰のレクチャー)
   
    ~マドレーヌの宴~
 そういうわけで出来上がったのが、このマドレーヌです。
焼きあがったマドレーヌ
 美味しそうでしょう?
 今回の写真は、沢木瑠璃さんのものと、松峰が撮ったものとが入り交ざっています。このマドレーヌの美味しそうな写真は勿論、沢木さん撮影です。
 同じ対象を撮影してもやはりさすがプロは違いますね。

 「マドレーヌのどのアングルが一番素敵か、美味しそうに見えるか、じっと眺めて、それを拾ってあげることが大切です」・・・と、沢木さんから貴重なアドバイスをいただきました。
 沢木さんも実は講習会参加で、レンズを覗いている時とはまた別の、マドレーヌを作る真剣な表情がとても素敵でした。

 さて、そのマドレーヌですが。
お土産のマドレーヌ まだ熱々のものは、外はカリカリ、中はふわっとホットケーキのような触感があり、なかなか美味で、それが冷めてゆくにしたがって、段々マドレーヌらしさを纏(まと)ってゆくというか、・・・落ち着いた食べごたえになってきますので、せっかくなのでその変化も食べ比べてみることをお薦めします。
 
 お土産のマドレーヌ。

 Mさんの手料理、サラダと、ほうれんそうのキッシュを囲んでランチタイム。
サラダ ホウレンソウのキッシュ
 次回はキッシュの講習会になりそうです。

 窓から東京タワーがとても美しく見えました。
窓から見た東京タワー
 やがて真剣に、皆で次回のコンサートの構想などの話で盛り上がりました。
 屈託のない陽気な時間を共に共有しながら、自然に絆を深め合える仲間たちとまたコンサートが出来ることをとても幸せに思っています。

 そして、皆様。
 よろしかったらマドレーヌを作ってみましょう。
 

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京都の春 ~桜三昧

 桜満開、京都の街も、桜色に染まっています。
 この数日、我が家は千客万来で、友人知人と共に、桜を追いかける幸せな毎日が続いています。
 一昨日は、抜けるような青空で格別素敵な桜でした。
 昨日は、時々雨降りのしっとりとした風情。
 今日は、この両日撮ってきた写真で、京都桜歩きをしてみたいと思います。

   桜街歩き
 友人のMさんと、そしてHさんも今年はご一緒。
 お二人は朝の新幹線で、昼食を予約した老舗料亭「菊乃井」に現地集合です。

 地の利を生かして、私は途中寄り道、散策しながら向かいました。

   <木屋町 高瀬川沿いの桜>
 川面に桜がキラキラと映っていました。
  
高瀬川沿いの桜並木    青空に映える
 青空に映えて、朗らかに弾むように花開く桜。
 その傍らに、木蓮と雪柳が可憐に咲いています。
鴨川と四条大橋

振り返ると、鴨川にかかる四条大橋とその向うに山並みがくっきりと続きます。



   <祇園南座に近い辺りの遊歩道>
ボケと枝垂桜


 真っ赤に鮮やかに咲く木瓜(ぼけ)と、しだれ柳の柔らかい新緑、そして枝垂桜が絢爛と咲き誇って、美しいアーチを作っています。

   <菊乃井>
 円山公園を抜けて坂道をずっと登ってゆくと、「菊乃井」の看板が見えてきました。一筋入ると閑静な京都の春が広がります。
菊乃井
 
 久しぶりの再会に三人、おしゃべりに花を咲かせつつ、「菊乃井」はミシェラン三つ星の京料理の老舗、繊細で贅を凝らしたお料理を美味しく頂き大満足でした。

   <再び円山公園>
 「ブルーシートは景観を損なう為、使用しないで下さい。ご希望の方はゴザを無料で貸し出します」の看板があって、お花見も一昔前とは様変わりしてきているのですね。
円山公園の枝垂桜

「円山公園のしだれ桜」、やはり人気スポットです。

<敢えて、桜の名所を訪ねてみる>一日にしようと決めて、混雑を覚悟の上、次の南禅寺に向かいました。

   <南禅寺>
 威風堂々と聳える南禅寺の三門はやはり美しく、柔らかい春に包まれていました。
南禅寺三門  水楼閣
   <水楼閣>
 名だたる南禅寺の水楼閣。
 写真を撮る人で大賑わいです。
 「ミステリードラマのロケ地」、「ここでいつも真犯人が自供するんだ」、「テレビでは犯人と探偵しかいないのに、あれは早朝撮影しているのだろうか」、等々、異口同音にあちこちから聞こえてきました。
 京都には、何ヵ所か、いつもドラマに出てくる場所があるのをご存じですか。
 水楼閣は、皆様が言う通り、その名所でもあるのです。
インクラインの混雑
<インクラインの道>

 南禅寺から続く<インクラインの道>も、何事が起こったかと思うほどの大渋滞で、先に進む事も出来ないほどでした。同じく写真スポットなのですね。 
速やかに迂回して抜け出しました。

   <岡崎桜回廊十石舟めぐり>
 南禅寺を出て、十石舟が出航する南禅寺舟溜り乗船場へと向かいます。
 何日も前に予約して、チケットを入手していましたので、問題なくすぐに乗船することができましたが、そうでなければ、乗ることが出来るのだろうかと思われるほどの長い行列です。
平安神宮の鳥居  すれ違う十石舟
 琵琶湖疏水を行く定員24名の十石舟、夷川ダムまでの約1.5㎞を25分かけて往復します。眩しい日差しの中で、舟から眺める川岸の桜も美しく、春風が心地よく感じられました。
すれ違う十石舟。
平安神宮の鳥居が現れてきます。

   <木屋町の夜桜>
 再び木屋町に戻り、高瀬川沿いのお洒落なイタリアンで夕食にしました。
その筋向いにある素敵なギャラリー「高瀬川 四季AIR」は、知人の方のご紹介で知ったのですが、二階から見る桜が実に美しくて、うっとりしてしまいました。
 町屋の趣を最大限に残しつつ、ひっそりとした隠れ家のような佇まいの、居心地の良い空間を創り上げています。
高瀬川 四季AIRからの眺め 高瀬川沿いの夜桜
 昔ながらの設えの硝子窓を額縁にして、下を流れる高瀬川と、手を伸ばせば届きそうな絢爛とした桜の風情が、心に優しく刻まれました。
 そして夜桜。
 桜で目も心も一杯に満たされた一日が幕を閉じました。

  <都をどり>
 一夜明けると、雨模様でした。

 MさんとHさんのリクエストで、前もってチケットを取っておいた「都をどり」に向かいました。
歌舞練場
 祇園花見小路の少し先にある祇園甲部歌舞練場で、祇園の舞妓さん、芸妓さんたちが一堂に集い、日頃磨いた歌舞を披露する華やかな舞台です。

 4月一杯、一日4回、公演されています。

お茶席券付チケットでしたので、公演前、芸妓さんの立礼式お点前の後、お抹茶が振る舞われます。
日本の古い伝統に注目が集まっているのでしょう。外人の観光客が以前よりとても増えている気がしました。
開演前のお点前  歌舞練場の内部
 開演前の歌舞練場の内部です。
 公演中は写真撮影が出来ませんので、ご紹介できず残念ですが、白塗りのお化粧の下にまだ初々しい面差しを残して、一生懸命踊っている舞妓さん達の姿が可憐で清々しく感じられました。

   <白川筋の桜と鷺>
 都をどりが終わると、雨が上がっていました。
 ぶらぶらと、近くの白川筋を散策。
 川向うには、ずらっと料亭が並んでいます。板前さんが甲斐甲斐しく立ち働いているのも窓越しに見えます。
 川向うに並ぶ料亭    白川に憩うサギ
 そして、白川には鷺が悠然と身繕いをしていました。

 心和む友人と共に春を満喫した、とても贅沢な桜散歩の時間でした。

   おまけの話
 NHKBSプレミアムで放映されている「岩合光昭の世界ネコ歩き」ってご覧になったことがおありでしょうか。
 ネコ歩きパンフレット
 この写真展が今、京都大丸店で開催中で、先日観に行ってきました。

 モロッコ、ギリシャ、キューバ、・・・様々な国で暮らす猫たちの様子を実に生き生きと捉えていて、猫好きの私にはもうたまらない写真展でした。
 心なしか、猫もお国柄によって「面構え」が違うような気がして、ちょっと面白かったです。

桜の枝にぶら下がって遊ぶこの写真は、ポスターにもなっていましたが、日本で撮影したもので、岩合さんの愛猫の「にゃんきっちゃん」という名前の猫だそうです。
にゃんきっちゃんの絵葉書

何だか日本の顔をしている気がしませんか。
桜にちなんでご紹介してみました。

(写真は、買い求めた絵葉書です。)

もう一枚の絵葉書、あまり可愛くて思わず買ったのですが、こちらは「海(かい)ちゃん」という、これも岩合さんの飼い猫だそうで、この二匹の写真に、私は特に心魅かれるものを感じました。
海ちゃんの絵葉書

 とすると、<撮影者=飼い主との愛情の通い合い>みたいなものが写真には期せずして現れるものなのかもしれません。

 4月15日からは、大阪の阪急うめだ本店で開催されます。






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