
謹んでお見舞い申し上げます
台風一過、京都は、抜けるような青空と、カラリとした強い日差しの一日でした。
でも、テレビでは今も鬼怒川の堤防が決壊した無残な映像が一面に映し出されています。 住宅街も商店も何もかもが跡形もなく、街全体が大河の中に沈み込んでしまったような情景に目を奪われます。
3月11日の震災の日の信じがたい映像、津波が街に襲い掛かってくる猛々しく凄まじいあの映像と重なって、身が震えました。
まだこの中で救助を待っていらっしゃる方、安否すら不明のままの方。
どれほどの恐怖や不安や憤りと闘っていらっしゃることでしょう。
どうか、早く身の安全を確保されますように。
心が折れてしまいませんように。
謹んでお見舞い申し上げるばかりです。
テレビの中で、ようやく救助された一人の中年の男性にマイクが向けられていました。
その方は、落ち着いて、むしろ淡々とかなり鮮明に、その時の状況を説明しておられました。
察してあまりある切迫した状況に、インタビュアーの若い男性記者は言葉を失って、小さな声で最後に、
「お話を聞かせて頂きましてありがとうございました」
と息を詰まらせながら深々と頭を下げていました。
被害に遭われた男性は、
「どういたしまして。皆さんに伝えるお仕事、ご苦労様です。」
と優しくねぎらうようにおっしゃっていました。
若い記者も。
答えていらした男性も。
非常事態の中で、人の心を慮る美しいものを失っていない、そのことに深い感銘を受けます。
すべてを失い、絶望の只中にあるはずなのに、それに翻弄されない深い諦念を持って立つことの毅然とした美しさを感じます。
世界のこの片隅に 一筋の幸せが灯りますように
震災の時に作ったこの曲『世界の片隅に』を、思いを込めて、明後日のコンサートの中で歌わせて頂くつもりです。
初秋の東福寺

コンサートの最終確認に、今日、会場となる東福寺大慧殿を訪れました。
澄み渡った秋空に本堂が威風堂々と聳え立っています。

何回か足を運んだ、大慧殿は青紅葉の葉陰の中、静かな佇まいを見せていました。
明後日の会場準備が既に整えられています。
塵一つなく清められた美しい大広間に、低い椅子とテーブルが整然と並べられていました。

仏像が安置されたこの講堂で、コンサートの日、どのような時間が過ぎて行くのでしょうか。
沢山の方々が、心を込めて丹念に準備して下さっている、そのことの幸せを改めて感じて、コンサートへの思いが高まってゆきます。
帰り際に方丈庭園を散策してみました。

方丈とは、禅宗寺院において、僧侶の住居のことを言う言葉なのですが、その東西南北に四庭が配され、「八相成道(はっそうじょうどう)」に因(ちな)んで「八相の庭」と称されています。
210坪の枯山水の庭園。
無造作に配置されているかのような石と渦巻く砂紋とが、深遠な小宇宙を物語っているのでしょうか。

縁側に座ってしばらく心静かに眺めていたら、何とも穏やかな気分になってきました。

方丈庭園から、通天橋が見渡せます。
紅葉 紅葉 紅葉 ・・・・
9月のこの時期、東福寺は、青々とした紅葉で埋まっていました。
明後日、お天気になるでしょうか。
皆様に楽しんで頂ける良い一日にしたいと念じています。
台風一過、京都は、抜けるような青空と、カラリとした強い日差しの一日でした。
でも、テレビでは今も鬼怒川の堤防が決壊した無残な映像が一面に映し出されています。 住宅街も商店も何もかもが跡形もなく、街全体が大河の中に沈み込んでしまったような情景に目を奪われます。
3月11日の震災の日の信じがたい映像、津波が街に襲い掛かってくる猛々しく凄まじいあの映像と重なって、身が震えました。
まだこの中で救助を待っていらっしゃる方、安否すら不明のままの方。
どれほどの恐怖や不安や憤りと闘っていらっしゃることでしょう。
どうか、早く身の安全を確保されますように。
心が折れてしまいませんように。
謹んでお見舞い申し上げるばかりです。
テレビの中で、ようやく救助された一人の中年の男性にマイクが向けられていました。
その方は、落ち着いて、むしろ淡々とかなり鮮明に、その時の状況を説明しておられました。
察してあまりある切迫した状況に、インタビュアーの若い男性記者は言葉を失って、小さな声で最後に、
「お話を聞かせて頂きましてありがとうございました」
と息を詰まらせながら深々と頭を下げていました。
被害に遭われた男性は、
「どういたしまして。皆さんに伝えるお仕事、ご苦労様です。」
と優しくねぎらうようにおっしゃっていました。
若い記者も。
答えていらした男性も。
非常事態の中で、人の心を慮る美しいものを失っていない、そのことに深い感銘を受けます。
すべてを失い、絶望の只中にあるはずなのに、それに翻弄されない深い諦念を持って立つことの毅然とした美しさを感じます。
世界のこの片隅に 一筋の幸せが灯りますように
震災の時に作ったこの曲『世界の片隅に』を、思いを込めて、明後日のコンサートの中で歌わせて頂くつもりです。
初秋の東福寺

コンサートの最終確認に、今日、会場となる東福寺大慧殿を訪れました。
澄み渡った秋空に本堂が威風堂々と聳え立っています。

何回か足を運んだ、大慧殿は青紅葉の葉陰の中、静かな佇まいを見せていました。
明後日の会場準備が既に整えられています。
塵一つなく清められた美しい大広間に、低い椅子とテーブルが整然と並べられていました。

仏像が安置されたこの講堂で、コンサートの日、どのような時間が過ぎて行くのでしょうか。
沢山の方々が、心を込めて丹念に準備して下さっている、そのことの幸せを改めて感じて、コンサートへの思いが高まってゆきます。
帰り際に方丈庭園を散策してみました。

方丈とは、禅宗寺院において、僧侶の住居のことを言う言葉なのですが、その東西南北に四庭が配され、「八相成道(はっそうじょうどう)」に因(ちな)んで「八相の庭」と称されています。
210坪の枯山水の庭園。
無造作に配置されているかのような石と渦巻く砂紋とが、深遠な小宇宙を物語っているのでしょうか。


縁側に座ってしばらく心静かに眺めていたら、何とも穏やかな気分になってきました。

方丈庭園から、通天橋が見渡せます。
紅葉 紅葉 紅葉 ・・・・
9月のこの時期、東福寺は、青々とした紅葉で埋まっていました。
明後日、お天気になるでしょうか。
皆様に楽しんで頂ける良い一日にしたいと念じています。


