
ペリエ三昧
梅雨寒という言葉は何処に行ったのか、ギラギラとした太陽の元、既に夏バテ気味なのですが、これから本格的な猛暑が続きそうですね。

梅雨時に頂くかき氷が大好きです。
旬を先取りしているようで格別美味しく感じられるのですが、皆様のチョイスは何ですか。
私は昔から、宇治金時一筋。
京都に住んでからは、抹茶の味には少しうるさくなってきました。
でも今年はこれに加え、「ライムソーダ」にはまり込んでいます。

ペリエのコマーシャルみたいな例のチラシですが、お守りのように、儀式のように、この数カ月毎日、カットしたライムにペリエを注いで恭しく愛飲しています。
「そこに少しのジンを入れないと大人じゃないよ」ってお酒呑みの友人にからかわれましたが、私は不調法なので・・・アルコール抜きでも結構いけるのではと・・・。
冷蔵庫の中にはペリエとライムがいっぱいに詰まっていて、これがないとコンサートが成功しないような気さえしてくるのが可笑しくて、我ながら何というゲン担ぎなのだろうと半ば呆れてしまいますが。
もはや美味しいのかどうかもよくわからないまま、でも、人との出会い、出来事との出会い、と同様に食べ物・飲み物との出会いも、ある種のご縁なのかなという気もします。
それぞれの人にそれぞれの説明し難いこだわりがあり、そういうことってどこか微笑ましくもありますよね。
ところで、「ペリエ」ですが、ちょっとうんちくを傾けてみたいと思います。
(ネットから、一部分を引用します)

ペリエはフランスのスパークリング・ナチュラルミネラルウォーター。
ルーツは紀元前3世紀にさかのぼる。ローマへ行軍中のハンニバル将軍が、ペリエの源泉がある南仏ヴェルジェーズに立ち寄り、泉の水を飲んだという記述がある。
きめ細かく弾ける炭酸が特徴で、ナポレオン3世がこの泉を「フランスの誇り」と絶賛したという逸話がある。
1898年、ペリエの由来となるルイ・ペリエ博士が瓶詰設備を設け、1903年に本格的な販売がスタートした。
ペリエは後から炭酸を注入する人工的な飲料ではなく、湧水から抽出した天然の炭酸水だと言うわけです。フランスを始め、世界で親しまれていて、ミネラルを豊富に含んだ健康飲料とも言われています。
・・・会社の宣伝販売員みたいな文章になってしまいましたが。
実は、フランス語を習い始めの頃のテキストに「ペリエ誕生の歴史」という文章があり、その頃はまだ飲んだこともなかったのですが、何だか妙に印象残っているのです。
ソーダの音・泡 そして「消失」
そのようなわけで、毎日、冷たくしたグラスにソーダを注いで、シュルシュル シューというような音を立てて、やがて、ポンポンと小さく泡立ち弾けるグラスの中をじっと覗きこんでいます。
ソーダを注ぐ時の音にも泡立つ様子にも、大げさかもしれませんが、一種の不思議な陶酔感を感じます。
話が飛躍するのですが、以前『消失』という訳詞を作ったことがあります。
ケレン・アンの 「 La disparition(消失)」というのが原詞なのですが、喪失感と陶酔感とに満ちた不思議なポエティカルな世界を持っています。
水の中に深く沈んでゆく時の不思議な心情を象徴的に表現していて、少し危険で魅力的な詩なのですが、一番だけ私の訳詞をご紹介しますね。(今度、「訳詞への思い」にも記してみたいと思います)
やっと 心が埋まってゆく
もう一人の私が言う
消えてゆく前に もう一度
貴方に そっと 口づけする
冷たい水の中
透き通る水の中
どこまでも 沈んでゆく
心が 満ちてゆく
ソーダの音と泡を思っていたら、こんな訳詞を作ったことが不意に浮かんできました。
泡 ~坂下文野さんからのメッセージ
私の訳詞コンサートには、いつもプログラム冊子を作成していて、今もその原稿を記している最中なのですが、今回は10周年ということで出演者の皆様に特別にコメントをお願いしました。
9月4日の京都OILでのコンサートでご一緒して下さるピアニスト坂下文野さんからこんな素敵な文章が届きました。
プログラムにも掲載させて頂きますが、それだけではもったいないので、このブログでもご紹介したいと思います。
「ソーダの音と泡」のこと、奇しくも同じ感覚をお持ちだったのですね。
そして、『ライムソーダの夏』をこんなに繊細に受け止めて下さって、素敵なメッセージを下さったことに感激してしまいました。
文野さんの文章をそのまま転載致します。
・・・・・・・・・

泡。
泡は、お好きですか?私は泡が大好き。
子供の頃に飛ばしたシャボン玉。
パスタを茹でる鍋から湧いてくるモクモクした泡。
滝壺に落ちる水から勢いよく生まれる泡。
すぐに消えてしまう泡だけど、目の前にあるその瞬間、泡たちは 楽しそうで、生き生きしている、みんな光っている。それを見ている私も好奇心いっぱい。
今回の松峰綾音さんのコンサートは、ライムソーダの夏、です。
皆さんは、ソーダが とてもいい音を聴かせることを知っていますか。是非、グラスに注いで、耳をグラスの縁に当ててみましょう。 喝采が、聞こえましたか?コンサートが始まるんですよ。ライトを当てて、中を覗いてみましょう。そこもここも、泡でキラキラ光ってる。きれいだなあ。
よく見てください、ほら、グラスの中に松峰さんが見つかりましたか?いつも、、素敵だなあ。
あ、あなたも、今はグラスの中の泡のひとつですよ。どうぞしばらくお座りください。今回は特に楽しく、ライムのいい香り、音楽のエッセンスにうっとり過ごしていただきます。
あ、一気に飲んではダメです、ゲップが出るし、喉が痛くなりますよ!今回も少し、内容に刺激を含んでいますからね。ゆっくり、楽しみましょう。
ライムソーダの夏、松峰綾音の夏、まさにこの夏 開演です!
わたくしはライムソーダの緑のボトル、ピアニストの坂下文野でございます。
松峰綾音さんの訳詞の世界を まさに美味しく味わっていただけるよう、キリッと冷やして皆さまのお越しを心より、心よりお待ち申し上げております。
2016年夏 坂下文野
・・・・・・・・・・・
ライムソーダの緑のボトルだとおっしゃって下さった坂下さんと今回もステージをご一緒にできますこと、とても幸せに感じます。
皆様、どうぞ是非いらして下さいますように。
梅雨寒という言葉は何処に行ったのか、ギラギラとした太陽の元、既に夏バテ気味なのですが、これから本格的な猛暑が続きそうですね。

梅雨時に頂くかき氷が大好きです。
旬を先取りしているようで格別美味しく感じられるのですが、皆様のチョイスは何ですか。
私は昔から、宇治金時一筋。
京都に住んでからは、抹茶の味には少しうるさくなってきました。
でも今年はこれに加え、「ライムソーダ」にはまり込んでいます。

ペリエのコマーシャルみたいな例のチラシですが、お守りのように、儀式のように、この数カ月毎日、カットしたライムにペリエを注いで恭しく愛飲しています。
「そこに少しのジンを入れないと大人じゃないよ」ってお酒呑みの友人にからかわれましたが、私は不調法なので・・・アルコール抜きでも結構いけるのではと・・・。
冷蔵庫の中にはペリエとライムがいっぱいに詰まっていて、これがないとコンサートが成功しないような気さえしてくるのが可笑しくて、我ながら何というゲン担ぎなのだろうと半ば呆れてしまいますが。
もはや美味しいのかどうかもよくわからないまま、でも、人との出会い、出来事との出会い、と同様に食べ物・飲み物との出会いも、ある種のご縁なのかなという気もします。
それぞれの人にそれぞれの説明し難いこだわりがあり、そういうことってどこか微笑ましくもありますよね。
ところで、「ペリエ」ですが、ちょっとうんちくを傾けてみたいと思います。
(ネットから、一部分を引用します)

ペリエはフランスのスパークリング・ナチュラルミネラルウォーター。
ルーツは紀元前3世紀にさかのぼる。ローマへ行軍中のハンニバル将軍が、ペリエの源泉がある南仏ヴェルジェーズに立ち寄り、泉の水を飲んだという記述がある。
きめ細かく弾ける炭酸が特徴で、ナポレオン3世がこの泉を「フランスの誇り」と絶賛したという逸話がある。
1898年、ペリエの由来となるルイ・ペリエ博士が瓶詰設備を設け、1903年に本格的な販売がスタートした。
ペリエは後から炭酸を注入する人工的な飲料ではなく、湧水から抽出した天然の炭酸水だと言うわけです。フランスを始め、世界で親しまれていて、ミネラルを豊富に含んだ健康飲料とも言われています。
・・・会社の宣伝販売員みたいな文章になってしまいましたが。
実は、フランス語を習い始めの頃のテキストに「ペリエ誕生の歴史」という文章があり、その頃はまだ飲んだこともなかったのですが、何だか妙に印象残っているのです。
ソーダの音・泡 そして「消失」

ソーダを注ぐ時の音にも泡立つ様子にも、大げさかもしれませんが、一種の不思議な陶酔感を感じます。
話が飛躍するのですが、以前『消失』という訳詞を作ったことがあります。
ケレン・アンの 「 La disparition(消失)」というのが原詞なのですが、喪失感と陶酔感とに満ちた不思議なポエティカルな世界を持っています。
水の中に深く沈んでゆく時の不思議な心情を象徴的に表現していて、少し危険で魅力的な詩なのですが、一番だけ私の訳詞をご紹介しますね。(今度、「訳詞への思い」にも記してみたいと思います)
やっと 心が埋まってゆく
もう一人の私が言う
消えてゆく前に もう一度
貴方に そっと 口づけする
冷たい水の中
透き通る水の中
どこまでも 沈んでゆく
心が 満ちてゆく
ソーダの音と泡を思っていたら、こんな訳詞を作ったことが不意に浮かんできました。
泡 ~坂下文野さんからのメッセージ
私の訳詞コンサートには、いつもプログラム冊子を作成していて、今もその原稿を記している最中なのですが、今回は10周年ということで出演者の皆様に特別にコメントをお願いしました。
9月4日の京都OILでのコンサートでご一緒して下さるピアニスト坂下文野さんからこんな素敵な文章が届きました。
プログラムにも掲載させて頂きますが、それだけではもったいないので、このブログでもご紹介したいと思います。
「ソーダの音と泡」のこと、奇しくも同じ感覚をお持ちだったのですね。
そして、『ライムソーダの夏』をこんなに繊細に受け止めて下さって、素敵なメッセージを下さったことに感激してしまいました。
文野さんの文章をそのまま転載致します。
・・・・・・・・・

泡。
泡は、お好きですか?私は泡が大好き。
子供の頃に飛ばしたシャボン玉。
パスタを茹でる鍋から湧いてくるモクモクした泡。
滝壺に落ちる水から勢いよく生まれる泡。
すぐに消えてしまう泡だけど、目の前にあるその瞬間、泡たちは 楽しそうで、生き生きしている、みんな光っている。それを見ている私も好奇心いっぱい。
今回の松峰綾音さんのコンサートは、ライムソーダの夏、です。
皆さんは、ソーダが とてもいい音を聴かせることを知っていますか。是非、グラスに注いで、耳をグラスの縁に当ててみましょう。 喝采が、聞こえましたか?コンサートが始まるんですよ。ライトを当てて、中を覗いてみましょう。そこもここも、泡でキラキラ光ってる。きれいだなあ。
よく見てください、ほら、グラスの中に松峰さんが見つかりましたか?いつも、、素敵だなあ。
あ、あなたも、今はグラスの中の泡のひとつですよ。どうぞしばらくお座りください。今回は特に楽しく、ライムのいい香り、音楽のエッセンスにうっとり過ごしていただきます。
あ、一気に飲んではダメです、ゲップが出るし、喉が痛くなりますよ!今回も少し、内容に刺激を含んでいますからね。ゆっくり、楽しみましょう。
ライムソーダの夏、松峰綾音の夏、まさにこの夏 開演です!
わたくしはライムソーダの緑のボトル、ピアニストの坂下文野でございます。
松峰綾音さんの訳詞の世界を まさに美味しく味わっていただけるよう、キリッと冷やして皆さまのお越しを心より、心よりお待ち申し上げております。
2016年夏 坂下文野
・・・・・・・・・・・
ライムソーダの緑のボトルだとおっしゃって下さった坂下さんと今回もステージをご一緒にできますこと、とても幸せに感じます。
皆様、どうぞ是非いらして下さいますように。


