新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「雨の日の物語」第二弾終わりました

 1月13日、市ヶ谷「劇空間えとわ~る」でのコンサートもお陰様で無事終了いたしました。

 前日、急に体調を崩したのですが、朝になったらシャキッと復活!
 「無事これ名馬なり」と昔、音楽仲間がしみじみと語っていたのを思い出しました。
 健康で、粛々と事が進み、そして幕開けに漕ぎつけられることは本当に何にも勝る僥倖であることを改めて痛感します。
 自分も周囲も、人は、様々なアクシデントと常に背中合わせで生かされているのだということに今更ながら感じつつ、麗らかな光を浴びた朝でした。
・・・・この日も勿論、言うまでもなく、日本晴れ。

 今回もカメラマンの沢木瑠璃さんが撮影して下さった素敵な写真を追いながら、コンサートのご報告をさせて頂こうと思います。

   本番まで
 JR市ヶ谷駅から徒歩5~6分、法政大学の校舎に隣接して、「劇空間えとわ~る」はあります。
 坂道を少し登ると、見えてくる入口
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 そして看板に、赤い傘のポスターが迎えます。

 入口を入るとすぐ左側がコンサートスペース、奥に受付、カウンター、そしてサロンへと続きます。
 スタッフがコートを預かり、サロンで一息、飲み物を召し上って頂くことが出来るちょっと小粋な演出
 優雅な調度品に飾られた心地よいシャンソニエの雰囲気が、コンサート前のひと時を包みます。
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淹れたての珈琲の香り。サロンの片隅に置かれた本と雑誌。

受付に早速プログラムを並べました。
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友人から美しい花束が届いていました。
淡い色合いに、優しさが伝わってきます。

本番前、坂下さんと私、まずはステージのチェックから。
そしてリハーサルを入念に行います。
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 花束はピアノの上に。
 チラシの写真の赤い傘は、京都から引き続きここでも活躍、ステージに広げてみました。
 ご予約で全て埋まった文字通りの満員御礼。
 そして、何と今回は、お一人の欠席者もなくご予約のお客様、全員がいらして下さるという奇跡に近い状況で、本当に幸せに思いました。
 お越し下さいましたたくさんの皆様、ありがとうございました。

   コンサート 第一部
  第一部のテーマは「雨傘」
ロイヤルブルーのレース地に黒ベルベットのロマンチックなドレスでスタートしました。
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 大好きなドレスではあるのですが、厚手の生地のためか、はたまた、日頃の旺盛な食欲の為か、明らかに、横に成長しているような・・・。

 プログラムを印刷し終えてから急遽歌うことを決め、詩を作ったばかりの曲、ショパンの『雨だれ』からスタートしました。
 ・・・コンサート準備の間中、なぜかこのメロディーが耳の奥で離れず、繰り返し繰り返し流れ続けていて、では歌うしかないか、という神がかり的決断に至った曲でした。・・・こういうことが時々起るのが自分でも面白いです。

 そして、川端康成の掌編『雨傘』、黒田三郎の詩『蝙蝠傘の詩』の朗読へと続きます。
朗読
 今回は「朗読とシャンソンの夕べ」シリーズの3回目となったわけですが。
 「朗読は、言葉を歌っているように間合いやリズムや抑揚があり、歌は、詩を語るようで言葉が深く聴こえてきました。語りと歌の両方が溶け合って一つの世界に導かれた気がして楽しかったです」と、初めていらして下さったお客様からのご感想が届き、そのように受け止めて頂けたことが何より嬉しく思われました。
 
 これまでのコンサートではずっと、自分の訳詞、作詞で歌うことに一貫して拘ってきたのですが、今回初めて一曲だけ、他の方の作った詩で歌ってみました。
 第一部の最後に歌った『落葉松』、合唱曲としてもよく取り上げられる曲です。
 「雨の日の物語」というテーマの中で、<落葉松の雨>の情景が私には外せないものと感じましたので。
 落葉松の葉が、降りしきる雨のように舞い落ちる風情をどうしても伝えたかったのです。
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 休憩時間。

 第二部の衣装の赤いパンツスーツを着てスタンバイ、かなりリラックスしていますね。
 お客様と共に過ごす時間が何とも言えず心地よくて、高揚感に溢れています。

   コンサート 第二部
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第二部のテーマは「雨の物語」

 第一部より、ドラマチックな曲揃えで、赤をシンボルカラーに据えて構成してみました。
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 坂下さんのご紹介。彼女の楽しそうな笑顔です。
 いつものようにユーモアたっぷりにお話しして下さって、会場の雰囲気も益々和んでいきます。

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 『リベルタンゴ』を歌っています。

 赤いドレスと赤い傘、赤い照明。
 
 <自由を求める>曲の熱情が、真っ赤な光に飲み込まれていくようでした。

  そして、最後の曲は『世界の片隅に』

 アンコールは『たびだち』を客席の皆様と共に合唱しました。
 何回目かのお客様はもうすっかり覚えて、大きな声で唱和して下さり、音楽を通しての絆が結ばれていく温かさと楽しさが胸に沁みてきました。
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    ・・・・・・・・・

 12月の京都「巴里野郎」、そしてこの度の市ヶ谷「劇空間えとわ~る」
 両会場で開催しました「雨の日の物語」はお陰様で無事終了いたしました。

 お越し下さいましたお客様、これまで応援して下さいましたすべての皆様に心から感謝申し上げます。

 次は2月4日(日)奈良「あしびの郷」でのコンサートが控えています。
 これに向かって、またベストを尽くして参りたいと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願い致します。



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新年を寿ぐ ~二通の封書~

 1月8日、今朝は、しめ縄、正月飾りなど外しました。
 年賀状も一段落して、段々と日常が戻ってきますね。

 ふと気づくと、コンサートまで一週間を切っています。
 気合を入れ直して、またまた臨戦態勢に突入。

 筋力も声も一日訓練を怠ると、その分弛緩していくと、よく言われますが、お正月を免罪符にして過ごした私には、身に染みる言葉です。
 自戒と自浄への想いを持って、気を引き締めて過ごしてゆかなければ。

 お年賀状の中に、何通か封書がありました。
 その中から二通、その一部をご紹介したいと思います。
 共に美しい自筆のお手紙で、心に深く残りました。

   その一 手漉き和紙に記された『宝袋の口上』
 年末に親しい知人から素敵なプレゼントが届きました。

 永年の学究生活に一区切りを付けられ、現在、自然の中で悠々自適の生活を謳歌していらっしゃる尊敬する先輩。

 大きな袋一杯に詰まった六つの贈り物の添え状に「六福」とありました。
 ご自身で作られた手漉きの和紙にインクの文字で、それぞれの品物の「口上」がユーモアを交えて記されていました。

  ご自宅の栗の実の渋皮煮。
 大きく立派な栗が柔らかくほんのりと上品な甘味と共に口に広がりました。

  形の良い、見るからに美味しそうな干し柿。
 昔、田舎の大叔母が軒先に吊るしていた干し柿の懐かしい思い出が蘇ります。
大叔母が作ってくれる干し柿が一番美味しいと信じて疑わなかった子供の頃のあの味ととても良く似ていました。

  喉の為、風邪予防の為と、贈って下さった生姜湯。

  ご自身の畑で丹精込めて収穫したニンニク。

  ・・・・etc・・・ etc・・・

 「七福神、七番目の福は新しい年になったら届きます!」

 <福は続いてゆく>という洒脱で温かい言葉でした。

 年末にお出ししたお礼状への再びのご返信=新年の封書には次のような言葉がありました。

 「私は季節の折々毎にそれを感じ取れる事々を、それは毎年くり返されることではありますが大切にしようと思っています。」


   その二 『発酵の歳月』 ~ブログが結んでくれた素敵な邂逅~ 
 元々はこのブログでご縁が結ばれた方なのですが。
 ご自身もシャンソンをお歌いになっていらっしゃって、偶然、私のブログをお読みになり、コンサートにいらして下さったのがきっかけでした。

 お手紙の典雅な文字と、情感のこもった、そして歌への真っ直ぐな想いが伝わってくる素敵な文章に心を打たれて、折に触れてお便りを交わす間柄になりました。

 しばらく体調を崩していらっしゃったとのこと、とても心配です。
 早くご本復なさいますように。

 肝胆相照らし、いつしか音楽や歌について想いを交わし合っているのですが、私が「歌うことには発酵の歳月が必要」と記したことに対してのお返事が新春のお便りに寄せて届きました。
 こんな風に記して下さったお手紙、訳詞について、音楽について共感し考えるところが沢山ありましたので、その一部分だけでもご紹介させて頂こうと思います。

   ・・・・・・・
 お手紙に「歌うことには発酵の歳月が必要である」とありましたが本当にそう思います。

 ただ歌うだけではなく、その楽曲を表現するという点においては熟成させる時間が確かにとても大切なのではと思います。それではどうやって熟成させて行ったらよいのか、考えるととても悩みます。
 詞を読み込むこと、原曲を繰り返し聴くこと、そして人様の前で歌うこと、他にもまだあるのでしょうね。

 そして、同じ曲でも若い方と年輪を重ねた方が歌う場合(同一の歌詞で)時々違和感を覚えることもあります。

 歌いたいなと思っても、あまりに若い感覚の歌詞だと何だか無理しているみたいで。自然に聞き手に届けられる日本語詞があればと・・・。
 いつの時代でも、変わりないことや人生の歌が好きなのは年齢に関係なく歌えるからでしょうか。

 作詞者、作曲者、そして訳詞者に思いを寄せながら、自分の人生をくぐらして、その歌を表現するということなのでしょうか。

 自分の人生の中で、発酵させ熟成させてゆく作業は永遠に続くのかもしれません。
     ・・・・・・・・

 歌うということのご自身にとっての意味をいつも真摯に見つめて、そして、言葉を大切に歌うことを心にしっかりと受け止めていらっしゃる、そういう観点から、私の訳詞創りの意味にも深い理解を示して下さることに、勇気付けられ、強い感銘を受けます。
 発酵させ、熟成させ続けてゆくということは、実は歌うことだけに留まらず、誰にとっても、生きてゆくことそのものに関わる本質的な命題でもあるのでしょうね。

 こうした日々の中で、素敵な方々と出会うことが出来ることに心から感謝しますし、それにお応えできるように、しっかり励んでいかなければと改めて思います。

 新年の幕開けの素敵なお便りを今日はご紹介してみました。



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2018年 今年も素敵な年になりますように

 新年、明けましておめでとうございます。
 
 どのような元旦をお迎えになられましたか。
 皆様にとりまして、健康で幸せな一年となりますように。
  2018年賀状
 私の今年の年賀状には、コンサートの予定をお知らせしました。
 1月半ばから早速スタートします。
 今まで自主企画が殆どでしたが、今年は招待公演が重なっています。
 今までとは違う新しい場、新しい出会いの中で、また新たな経験を積んでいくことが出来るのではと楽しみでなりません。
 挑戦ではありますが、肩ひじを張らずに、このイラストの女性みたいに、心も体もキュートに装い、軽やかに歩いていく心意気で!

 カレンダーが掛け替えられるように、一年の初めの節目を心に一杯に感じて、きりっと、上機嫌で進んで行けたら良いですね。
 新年は、そんな希望を湧きあがらせてくれます。

 そして、素敵な音楽を発掘して、心に沁み入る詩をもっともっと生み出してゆきたいと思います。
 どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

   <追記1> 朝焼け
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 自宅のベランダから。
 ビルの谷間越しに鮮やかなオレンジ色に染まった元旦の空。
 
 光が眩しく射していました。


   <追記2> 八坂神社
 朝、例年通り、八坂神社に初詣に行きました。
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 八坂神社は芸能の神様、一目で祇園の舞妓さん見習中とわかるあどけない少女たちが、ほろ酔い加減の参拝客に混ざって、一心に祈っていました。
 シャッターを押すのが憚られたのですが、とても真剣な美しい表情をしていました。
 私も今年の無事を祈って。
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 戌年の為か、心なしか犬を連れた参拝客が多かった気がします。
 
 後ろ姿だけですが、周囲の人たちに注目されて尻尾が揺れていました。


 さてこれから両親の住む逗子に向かいます。
 皆様もどうぞ楽しいお正月をお過ごしくださいね。



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