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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「成就院コンサート」始動しています

「松峰綾音 成就院コンサート」の詳細が決まりました。
 昨年2018年から始まった「清水寺 音楽の祭日」は2021年までの4年間、毎年実施されるのですが、今年はその二年目。
 「清水寺 音楽の祭日2019」プロジェクトは既に着々と動き出しています。

 コンサートタイトルは

   松峰綾音・成就院コンサート
    『月の庭に誘われて』
   新しいシャンソンと朗読のひととき


 と決まりました。
 併せて、清水寺経堂では蒼樹氏による「写真展」が開催され、この二つが2019年の清水寺・音楽の祭日実行委員会が開催する全イベントとなります。

ご案内のチラシも出来上がり、現在発送を行っているところです。
チラシ表  チラシ裏

 早速、詳細をご紹介致します。

   松峰綾音・成就院コンサート『月の庭に誘われて』
   新しいシャンソンと朗読のひととき

     出演者  Vocal・朗読 松峰綾音   Piano 坂下文野
     日時   6月21日(金) 開場14時 開演15時~17時
     会場   清水寺・成就院
           参加無料 (整理券 必要)

 歌うことは祈ること・・・
 国境を超えて世界がつながる「音楽の祭日」
 名勝「月の庭」をのぞむ成就院
 初夏のひととき皆さまと想いを共にして
 歌うように語り、語るように歌いたい・・・
 微かな月光に照らされ天上から細く降りる「糸」の輝きをイメージした歌と朗読・・・・
 お楽しみください

    Program 「月光微韻」北原白秋 作 朗読
          「蜘蛛の糸」芥川龍之介 作 朗読
          「綱渡り」 ジャック・ブラント
          「詩人の魂」シャルル・トレネ  ほか


   想定問答集 
 久々のQ&Aでお応えしたいと思います。

Q1 成就院ってどんなところですか?
A  まずは成就院のWEBサイトでご確認ください。
 清水寺の本堂から向かって左後方にあります。
成就院
 清水寺と言えば、清水の舞台が浮かんできますね(現在は平成大修理中)。
 何度ご説明しても、どうしても舞台の上で歌うとお思いの方がいらっしゃるようなのですが、そうではなく、風雅で端然とした美しい 塔頭の大広間が会場となります。

Q2 では和室ですね。畳に正座なのですか。
A はい・・・和室ですが、一部椅子席もありますので、どうしてもの方はお申し出下さるか、早く場所取りをなさるのが良いかもしれません。
正座でなくとも足を崩して気楽にお聴きくださいね。

Q3 成就院の庭園はなぜ「月の庭」という名前なのですか。
月の庭2
A  古人にとって、お月見は直接見上げるものではなく、もっと密やかに、垣間見るのが典雅とされていたと聞きます。
 庭園の池の水面にゆらゆらと月の影が映し出され、それがあまりにも美しい風情であったため、「月の庭」と称されるようになったそうです。
 この月の庭にちなんで、今回のコンサートは月のイメージの曲や小説・詩を沢山選んでみました。

Q4 チケットは無料なのに整理券が必要とありますが。
A  120~150名程が定員ですが、万一、これを超える希望人数になる時には抽選となります。

チラシ裏面の住所

  (〒600-8024 京都市下京区天満町456-27  
  高瀬川・四季AIR内 清水寺・音楽の祭日実行委員会 )
  (TEL 080-3761-3960 前川 )

 宛てに、往復はがきでコンサート参加希望と明記してお申込み下さい。
 締め切りは5月末ですが、出来るだけお早めに!
 結果は郵送で送られます。
 是非お葉書をお出しになってみてくださいね。

Q5 抽選から漏れてもどうしても参加したいときには・・・?
A  別途、委員会が「音楽の祭日」全般に対してのサポーターを募集していますので、お問い合わせください。

 その他、お問い合わせはいつものWEBコンタクトからどうぞ!

 明日から4月、明日は新元号が発表になる日ですね。
 平成30年間の様々な感慨が溢れてきます。

 そして、成就院コンサートは、新たな時代の中で開催するのだと、改めて気付きました。
 段々とその本番も近づいてきました。
 準備を重ねている現在、試行錯誤しながら、一つずつが積み上がってゆくプロセスを満喫する一番充実した時でもあります。
素敵なコンサートになるように、ベストを尽くしたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
 

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「綾音 達人夜話 第四夜」のご案内

   寒桜 繚乱
 寒桜満開
京都に先駆けて、「寒桜、満開です」のお便りが東京の友人から届きました。
美しく初春を彩っています。
寒桜一輪
 一昨年のコンサート「をみなごに花びらながれ」のプログラムの裏表紙を飾った一輪の桜も同じ友人が撮って下さった写真。

 <桜が怖くなった>・・・と反響を生んだ『桜の森の満開の下』(坂口安吾作)の朗読から、また一年が巡ろうとしているのですね。

 今年は桜の季節の訪れが早そうです。

   「綾音 達人夜話 第四夜」詳細が決まりました
 昨年4月にスタートした「綾音 達人夜話」も最終回の第4回目を迎えることになりました。
 毎回お迎えするゲスト、どなたにお願いしようかと熟考していたのですが、今回も素敵な方とのご縁が結ばれ・・・・パティシエの西原金蔵さんにご出演いただくことが決まりました。

 さて詳細です。
達人夜話チラシ

 綾音 達人夜話 
 第4夜「2019年4月6日 (土)18:00~ 
 ゲスト 西原金蔵さん(パティシエ)

 「シャンソンとケーキからフランスと日本が見える 」

 シリーズ最終回、ゲストは日本を代表するパティシエ、西原金蔵さん。
 修業の日々、日仏のお菓子事情、食文化、シャンソンとの出会い・・・豊かなご経験を伺いながら、フランスと日本の文化・国民性、言葉と音楽等について紐解いていきます。「綾音 達人夜話」の総決算をお楽しみに!

 西原さんのこと、お話ししたいことは山のようにあるのですが・・・。

 京都にお住まいの方なら、或いは、ケーキ好きの方なら、おそらく知らない方はないと言っても過言ではない洋菓子の名店「オ・グルニエ・ドール」のオーナー。
 フランスの「Alain Chapel 」で日本人初となる3つ星レストランのシェフ・パティシエに就任なさり、これまでに世界的に栄誉ある賞をいくつも得ていらっしゃいます。
オグルニエドールケーキ
 実は、我が家のはす向かいに、このパティスリー「オ・グルニエ・ドール」はあり、毎日ケーキを買い求めるお客様で外まで溢れる長蛇の列を目にしてきました。
私もこちらのケーキが大好きなので、来客のある時など必ず、長い列に並んで購入していたものでした。

 更に西原さんのお住まいとも卑近距離にあって、ずっと前からご挨拶を交わし合う間柄だったのです。

 ところが、昨年の5月末日を持って閉店。
 お店を始められる時から、65歳でお店を閉じようと決めていらしたとか、「閉店」ではなく「卒業」なのだと静かにおっしゃる言葉が印象的でした。
西原さん写真
 にこやかな笑顔がとても魅力的なこの写真は、「Foodion」(フージョン)という食の情報NETが特集していた記事から使わせて頂きましたが、本当にこの通りの温かく快活な方で、お話ししていると自然に幸せな気持ちになってきます。

 2月4日の記事「ドール・ドール」で<ケーキのお人形を見た途端、閃いたことがあり・・・>と記しましたが、実はこの時に、次のゲストには是非西原さんにと思ったのでした。

 熱くお願いして、幸いご快諾頂くことができました。
 音楽にも造詣が深く、ジャズの愛好家でコレクションも徹底されており、フランスでお過ごしだった時、シャンソンとの出会いも様々おありだったとのことです。

 「自分は、表舞台に立つ立場ではなく、厨房の中でお菓子作りに専念する<クロコ>として過ごしてきましたので、お話しするのは苦手なのです」とおっしゃっておられましたが、<お菓子>という、これまでとは全く違ったジャンルから、日仏の文化論、シャンソンとの共通項など、様々に深めて行くことが出来るのではと、対談への期待に胸が膨らみます。

 「シャンソンとケーキからフランスと日本が見える」
 このテーマでの「綾音 達人夜話」の締めくくり、どうぞお楽しみに、是非お越しくださいね。

 お問い合わせはいつものようにWEBのコンタクトからお願い致します。


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雛祭り 雑感

   花粉症 今年は大変です
 2月後半から悪化して、ついに寝込んでしまいました。
スギ花粉
 倦怠感と頭痛と微熱とで、風邪にかかったような、でもやはりれっきとした花粉症、皮膚疾患まで加わり、目や喉は勿論、顔や手まで赤く腫れて、本当に参っています。
  「どんどん重症になるのはそれだけまだ細胞が若くて活性化しているという事ですから」とのお医者様の慰めの言葉に、
「・・・・。」
 では、ひたすら後二カ月は耐えるしかないかと、もはや諦めの境地です。
 皆様は如何ですか。
 そのようなわけで、目下、共に花粉症を語り合う仲間募集中です。

    雛祭り 
 花粉の中でぼんやりと過ごしていたら、いつの間にか三月になりました。
 今日は雛祭り。
 
 幼い頃、両親が奮発して買ってくれた優美な七段飾りの雛人形が大好きでした。
 お雛祭りが近づくと、雛段を組み立て、赤い毛氈をかけ、和紙に包んだ雛人形をそっと箱から出して飾ってゆく母の柔らかい手つきをうっとりと見ていました。
 箱の中から樟脳の香りが漂って来て、春の到来を幼心に感じていた気がします。
 雛壇の横に桃の花と菜の花を活けて、雛あられや桜餅をお供えし、おすましの顔をして撮って貰った毎年のお節句の写真が古いアルバムに今も残っています。
 ひな祭り
 京都ホテルオークラのロビーに飾られていた七段飾りの雛人形を見ていたら、そんなことを懐かしく思い出しました。
今晩の夕食は、お雛祭りの日のご馳走だったちらし寿司にしようと思います。
菜の花


 和菓子屋さんの店先には桜餅やひし餅に並ぶ行列があって、これも京都らしい情景、こういうこだわりって良いですね。



   
    土佐文旦
 私はグレープフルーツが大好きで、ほぼ毎朝、朝食時に頂いています。
 オレンジも温州ミカンもポンカンも、柑橘類は全て好物なのですが、先日、初物という事で、友人が立派な土佐文旦を沢山送って下さいました。
文旦
 瑞々しく薫り高く、さっぱりとした味でとても美味しいのです。
 惜しみながら頂いて、今残りは三つ。今日はフルーツサラダにしてみようと思います。
 
 皮が厚く、でも柔らかいので、これはと思い、昨日、文旦マーマレードを作ってみました。とりあえず大成功!
 他の柑橘類と一味違う和風の苦みがとても美味しく感じられます。
 菜の花の酢味噌和えの上にたっぷり乗せると、料亭風、なかなか乙でお勧めです。

   相続と断捨離
 ふと目にした小冊子の中で、作家の五木寛之氏が、お話しされたこんな文章の一節が心に残りました。
 
  「物の相続ではなくて、心の相続。
 断捨離で物を捨てるのではなく、物の中にある思い出に囲まれて暮らすのも良い。思い出を懐かしむだけでなく、人に会い、声を通して聞くこと、語ることで、私たちは精神を活性化しながら「100歳人生」を生き抜けるのでは、とふっと考えたりします。」

 「百年人生を生きる」をテーマにした金融機関(三菱UFG信託銀行)のセミナーでの講演の一節なのですが、昨年相続税法が改正され、今年から施行されるという事もあって、最近とみに「相続」や「遺言」などの問題がクローズアップされていますね。
 
 金融関係の方の講演と対比して、五木氏の講演は作家らしく心の有りように焦点を当てたお話だったようです。

 大仰かもしれませんが、先ほどの「雛人形」や「ちらし寿司」も五木氏流に言えば、一種の「心の相続」ということになるのでしょうか。

 いささかロマンチックすぎる目線かもしれませんが、<家を継ぐ>とか<名を継ぐ>とかいう事も、実は物の相続の前に、心をどう負って引き受けてゆくのかという問題なのではないかと思うのです。
 <財産を受け継ぐ>ことも、本来はその延長上にあることかもしれませんね。
 更に言うなら、<文化の継承>も、そのこだわりと責任の中にあるとも言えるのではないでしょうか。

 高齢になった両親が、最近、頻繁に片づけのことなどを話題にしているので、そんな場面と重なって色々なことを考えてしまいました。

 私の両親の世代は、たぶん一様に、物を大事にし、捨てることに抵抗が強いようです。
 その結果、物が溢れ過ぎ、何とか整理したいと思うジレンマも生れてくるのでしょうね。

 「断捨離」の考えからすれば、言語道断かもしれませんが、でも物は、それと関わってきた人の個人的な思いと連動しますので、傍目には不用品でも、当事者にとっては思い出深い宝物になり得るのでしょう。

 「物の中にある思い出に囲まれて暮らすのも良い。思い出を懐かしむだけではなく・・・・」

 の言葉に,片付け大好きの私ではありますが、全面的に共感します。

 物と、物に宿るものとを、大切に受け継ぎながら、受け継いだものを噛みしめながら、でもそこに埋没しないで日々新たに生き直してゆけたら素敵ですね。


 花粉症のぼおっとした頭に色々なことが流れてゆく、雛祭りの夕餉です。


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