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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「成就院コンサート」のご報告

 「松峰綾音・成就院コンサート」、お陰様で無事終了致しました。

 思えば、2016年に出演依頼を頂き、足掛け4年をかけて準備を進めてきたひときわ感慨深いコンサートとなりました。
 当初は遠い先のように思われましたが、それでも時は確実にやってくるものですね。

 今回もたくさんの皆様のお励ましとお力添えを頂きましたことに心から感謝申し上げます。

 東京から駆けつけて下さったカメラマン沢木瑠璃さんの写真と共に、このコンサートを振り返りたいと思います。

   開演まで
 天気予報が「梅雨入り 京都全域終日雨」と言っているのに、「綾音さんのコンサートだから絶対晴れますよね?!晴れ女でしたよね!大丈夫ですよね!」との強力な念押しメールが前日から次々と届く中、きっちり晴れて、またまた記録更新でした。
清水坂
 最近は、清水坂はいつもこんな様子です。
 色々な国の言葉が喧騒の中に響き渡り、どこか不思議な異国に迷い込んだような気がします。
成就院への道
見上げれば、向こうに清水の舞台。

左のわき道を行くと成就院への道しるべが出てきます。

大きな案内板。
成就院の玄関入口にも同じ看板が緑の中に際立っていました。
看板 成就院入り口

 朝一番で音響・照明のスタッフの方が甲斐甲斐しく働いて下さっていました。
ピアノ
 この日は坂下さん推奨のローランドのデジタルピアノ。
リハ始まり戸を開ける

 入念な音調整を終えて、リハーサル開始。

 本番はガラス戸を自分では開けませんでした。

 定員を大幅に超える120名のお客様が予定されていて、スタッフが会場作りの真最中です。


遠方の友人から届いた素敵なお花。
   花束    プログラム
 受付には、プログラム。
 「「月の庭に誘われて」のコンサートタイトルにぴったりの素敵なデザイン」と何人もの方にお褒め頂きました。
庭を見る
 やがて開場の14時になり、あっという間に客席が埋まってゆきます。
 皆様は、縁先に座って、しばし、名園「月の庭」に見入っていらっしゃいました。
 爽やかに初夏の風が吹き抜けます。
控室から
 
 さて、開演。いざ出陣。

 控室からステージに向かう私です。



   一部 「月光微韻」
 6月の眩しい光に、成就院の緑がひと際映えます。
一部2

 波打つガラスが、大きな長い額縁のように庭園の美しい全貌を映し出していました。
青い光


 北原白秋の詩『月光微韻』の朗読。ブルーのスポットライトに、静寂な月の夜が出現します。

 そして『綱渡り』、『綱渡りの夢』と曲が続きます。

   月の光が 彼を包み
   綱の上を歩ませる
   息をのんで 胸弾ませ 綱渡りを見上げる

   祭りの賑わいの中 屋根の上を軽やかに舞う
   彼はまぶしく輝き 私はただ影となる


 「月の光」を思った時、綱渡りのこんな姿が私の中に浮かんできました。
一部1
 高い空の真ん中で、ゆらゆら揺れる細い綱をどこまでもつたってゆく。
 ・・・・そんな貴方に手を差し伸ばしてももう届くことはない・・・・

 切ない恋の物語として歌ってみたかった曲です。
 
 今回のコンサートのために新たに訳詞した曲はこれも含め4曲。
 皆様の心に届いたでしょうか。

   二部 「ひとすじの糸」
 この衣装、とても評判が良かったのです。
二部1
 生地のオレンジ色が朱塗りの漆のように浮かび上がっていて、その中に蔦がつたうように黒い乱れ模様が流れています。
 実は3年前にこの服地を見つけて、今回の成就院コンサートに是非着用しようと作っておいたのです。
 蜘蛛の糸が、天上から一筋、垂れてくるイメージでもあります。
蜘蛛の糸
 
 『蜘蛛の糸』の朗読。赤のライトで演出して。

二部のテーマは「祈り」、ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」の中の一曲『異教徒のアヴェマリア』という曲も久しぶりでご披露してみました。
二部3
 先頃のノートルダム大聖堂の火災へのお見舞いと、そして、「音楽の祭日」が希求する、「民族、宗教、あらゆる差異を超えて世界が平和で一つになるために」の主旨に敬意を表しての選曲でした。
 「歌の中のマリア様が観音様と重なって感じられた」との友人からの言葉が何より嬉しかったです。
二部4
 最後の曲「たびだち」。初めて聴く方の多い中で、これまでにないほど大きく唱和して下さって会場いっぱいの大合唱になりました。

 そして、アンコールの幸せな顔です。



 そのあとは「松峰綾音カフェタイム」。
五龍閣
 清水坂にある「夢二カフェ 五龍閣」という大正ロマンあふれる洋館で行ったのですが、こちらにも50名余りの皆様がご参加下さり、歓談弾む楽しいひと時となりました。

 有難うございました。

 すべての皆様に改めて心から感謝申し上げます。



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