
シャルル・アズナブールのヒット曲で<J’aime Paris au mois de mai>(『五月のパリが好き』)という曲があります。
日本でも人気があって、「素敵なパリの街に スズランの花が揺れ リラが花咲けば~~」という良く知られた日本語詩で、この時期、歌われる歌なのですが、ウキウキするメロディーもこの季節にしっくりくる・・・と感じて、パリにいる間、何となく口ずさんでいました。
私は、「新しいシャンソンを紹介する」という自分のコンセプトから、メジャーな曲はこれまであまり多くは訳詞していないのですが、この曲については、かなり違ったイメージができていますし、「是非!」と、薦めてくれた友人もいて、旅行の思い出に自分の訳詞を作ってみようかしらと今思っています。
アズナブールではなくジャクリーヌ・フランソワが歌っている曲がyoutubeにあがっていました。よろしかったら。↓
http://www.youtube.com/watch?v=0hjij6zmqvc
今回のフランス旅行、まずは、<花とお菓子の写真集>ということでスタートしてみようかと思います。
咲き誇る花々の中で
春を歌うシャンソンの中に、よく登場する花の筆頭と言えば、まずは「マロニエ」、そして「リラ」でしょうか?
「~~マロニエの並木道~~♪」というシャンソンのフレーズはどっさりとありますし、一昔前の歌謡曲にも、また「銀座マロニエ通り」のように、ちょっと洒落た風の通り名にもなっていますね。
でも、マロニエの花ってご覧になったことありますか?
私はマロニエの花咲く季節にパリを訪れたことは、これまでありませんでした。・・・・それが、今回は満喫です。
日本の桜と同様に、一斉に、ここにもあるのだぞ!という勢いで、パリ中に咲き誇っていました。
かなり背の高い立派な街路樹です。こんな白い花。
赤い花も時々混ざっていますが、赤は弱く、白のほうが圧倒的に優勢なのだそうです。
パリは札幌と同じくらいの緯度に位置して、結構気候条件も似ているようです。冬は寒く、春は遅く、4月末くらいから花々が一気に開いて、美しい季節が始まるのでしょうね。そのシンボルのような花。
マロニエの並木の下に、はらはらと白い花びらが舞って、何とも言えない素敵な風情がありました。
そして「リラ」。 これも今を盛りと咲いていました。
宝塚歌劇団のテーマソングになっている「すみれの花咲く頃」という歌をご存知かと思いますが、これは元々「すみれ」ではなく「リラ」だったそうで、日本では「リラ」は今一つわかりにくいので「すみれ」に変えたのだと聞いたことがあります。ライラックのことですね。
こんな窓辺はパリならではの素敵な設えです。
似た紫色ですが、こちらは「桐」の花。
上向きに花をつけるので違いがすぐ判ります。「桐」もパリでは大木になって、実に美しい澄んだ紫色をしていました。
そして新緑の通り道
街のそこここの公園などにも色とりどりの花木があり、まさに百花繚乱、パリの風景に溶け込んでいます。
五月のパリは紫が際立つ季節でもあります。そして、真っ赤な芍薬の花も。
お花屋さんの店先には色とりどり、華やかに春爛漫です。
こちらもお花屋さんのウインドーです。大輪の薔薇がセンス良く飾られています。
このお花屋さんの店主らしき方がお店から出てきて、タバコを一服。
絵になるなと思わず遠巻きにシャッターを押してみたのですが、ふっとこちらに気付いてにっこりと綺麗な笑顔で挨拶してくれました。
一瞬で頭の中にちょっと良い物語が出来ました。でも、これは秘密!
そして、美味しい旅
旅の相棒Mさんは、ケーキのお教室も自ら開いていらして、パティシエとしての道を目指している方であることは既にご紹介しましたが、今回、彼女と一緒のおかげで、美味しい食事とデザートをたくさんお相伴することができました。
そのごく一部を写真で追ってみます。
沢山訪ねたケーキ屋さんの中で、私の一押しはマレ地区にあるこのお店「ジャック・ジュナン」。
元々はチョコレート屋さんなのですが、美味しいケーキも出してくれるということで、連れて行ってもらいました。
バニラクリームの入ったミルフィーユとレモンタルトです。
フランスの伝統的なケーキはやはり濃厚で甘すぎるものも多いのですが、これはさっぱりしていて何とも言えず風味があり、パイのサクサク感も超一流、本当に美味しかったです。
お店の隅々まで行き届いたセンスも、全て気に入って、化粧室まで写してしまいました。
「ラ・クレープリー・デ・カネット」というクレープの人気店で、ここにも入り、焼き立てのガレットとクレープも頂きました。こちらはデザートのアイスクリームが上に載ったキャラメルクレープです。
至る処にある美味しそうなパン屋さん。クロワッサンの味はさすが、パリならではです。
わが友は、パン屋さん、ケーキ屋さん、チョコレート屋さんの前では必ず、じっと観察し、写真に収めます。そうでなければね。やはりプロは違うと感心することしきりでした。
ここもお薦めのお店でした。「アン・ディモンシュ・ア・パリ」。
季節のタルトとイチゴのエクレアです。
この頃になると、さすがに、「これ良かったら食べてくれる?」のセリフが増えてくる私でした。一方、スリムな彼女なのにしっかりと味の研究に余念がなく、それにも再び感心です。
パリオペラ座の近くは、フォションの本店やラデュレなど高級店が立ち並んでいます。
マカロンもアートですね。
以上、これらはほとんど一日半くらいの写真で、まだまだ・・・きりがないので本日はこれくらいにしておきます。
パリのお話のスタートはまずは、<花と団子>。・・・5月のパリの可憐な花々と美味しいデザート、両方とも満喫してきたという今日のご報告でした。まだまだお土産話は色々とありますが、次回をお楽しみに。
ところで、ちょっと、おまけの話
帰国して三日目。未だ昼夜逆転のジェットラグの中、新幹線で東京に! 結婚式に列席してきました。
純白のウエディングドレスに身を包んで佇んでいたのは、いつも私のコンサート写真を撮って下さる沢木さん。
華奢な体にドレスが美しいシルエットを作って、モデルさんのように素敵でした。いつも黒のパンツスーツで重いカメラを何台も肩に掛け,颯爽とシャッターを押すきりっとした面差しを見慣れていましたが、この日の少し照れたような満面の笑顔は、改めて見ると、リスにもウサギにもどこか似ていて、とってもキュートで可愛いかったです。
<いつも写真を撮り慣れているから、被写体はいかにあるべきか熟知しているのでは>と彼女の友人たちからのもっぱらの評、確かにカメラを向けられても変に動じないで、自然な笑顔がこぼれるところはさすがです。
体調を壊されてご列席が危ぶまれていた彼女のお父様も、本当に嬉しそうなご様子で終始彼女を見守っていらして、和やかな心に残る結婚式でした。
式場の教会は、外に向かって大きく開放されていて、ここにも美しい5月の光が降り注ぎ、若葉と花々で一杯でした。
沢木さん、末永くお幸せに!
日本でも人気があって、「素敵なパリの街に スズランの花が揺れ リラが花咲けば~~」という良く知られた日本語詩で、この時期、歌われる歌なのですが、ウキウキするメロディーもこの季節にしっくりくる・・・と感じて、パリにいる間、何となく口ずさんでいました。
私は、「新しいシャンソンを紹介する」という自分のコンセプトから、メジャーな曲はこれまであまり多くは訳詞していないのですが、この曲については、かなり違ったイメージができていますし、「是非!」と、薦めてくれた友人もいて、旅行の思い出に自分の訳詞を作ってみようかしらと今思っています。
アズナブールではなくジャクリーヌ・フランソワが歌っている曲がyoutubeにあがっていました。よろしかったら。↓
http://www.youtube.com/watch?v=0hjij6zmqvc
今回のフランス旅行、まずは、<花とお菓子の写真集>ということでスタートしてみようかと思います。
咲き誇る花々の中で
春を歌うシャンソンの中に、よく登場する花の筆頭と言えば、まずは「マロニエ」、そして「リラ」でしょうか?

でも、マロニエの花ってご覧になったことありますか?
私はマロニエの花咲く季節にパリを訪れたことは、これまでありませんでした。・・・・それが、今回は満喫です。

日本の桜と同様に、一斉に、ここにもあるのだぞ!という勢いで、パリ中に咲き誇っていました。
かなり背の高い立派な街路樹です。こんな白い花。
赤い花も時々混ざっていますが、赤は弱く、白のほうが圧倒的に優勢なのだそうです。
パリは札幌と同じくらいの緯度に位置して、結構気候条件も似ているようです。冬は寒く、春は遅く、4月末くらいから花々が一気に開いて、美しい季節が始まるのでしょうね。そのシンボルのような花。
マロニエの並木の下に、はらはらと白い花びらが舞って、何とも言えない素敵な風情がありました。
そして「リラ」。 これも今を盛りと咲いていました。


宝塚歌劇団のテーマソングになっている「すみれの花咲く頃」という歌をご存知かと思いますが、これは元々「すみれ」ではなく「リラ」だったそうで、日本では「リラ」は今一つわかりにくいので「すみれ」に変えたのだと聞いたことがあります。ライラックのことですね。
こんな窓辺はパリならではの素敵な設えです。


似た紫色ですが、こちらは「桐」の花。
上向きに花をつけるので違いがすぐ判ります。「桐」もパリでは大木になって、実に美しい澄んだ紫色をしていました。
そして新緑の通り道


街のそこここの公園などにも色とりどりの花木があり、まさに百花繚乱、パリの風景に溶け込んでいます。
五月のパリは紫が際立つ季節でもあります。そして、真っ赤な芍薬の花も。


お花屋さんの店先には色とりどり、華やかに春爛漫です。


こちらもお花屋さんのウインドーです。大輪の薔薇がセンス良く飾られています。


このお花屋さんの店主らしき方がお店から出てきて、タバコを一服。
絵になるなと思わず遠巻きにシャッターを押してみたのですが、ふっとこちらに気付いてにっこりと綺麗な笑顔で挨拶してくれました。
一瞬で頭の中にちょっと良い物語が出来ました。でも、これは秘密!
そして、美味しい旅
旅の相棒Mさんは、ケーキのお教室も自ら開いていらして、パティシエとしての道を目指している方であることは既にご紹介しましたが、今回、彼女と一緒のおかげで、美味しい食事とデザートをたくさんお相伴することができました。
そのごく一部を写真で追ってみます。
沢山訪ねたケーキ屋さんの中で、私の一押しはマレ地区にあるこのお店「ジャック・ジュナン」。
元々はチョコレート屋さんなのですが、美味しいケーキも出してくれるということで、連れて行ってもらいました。

バニラクリームの入ったミルフィーユとレモンタルトです。
フランスの伝統的なケーキはやはり濃厚で甘すぎるものも多いのですが、これはさっぱりしていて何とも言えず風味があり、パイのサクサク感も超一流、本当に美味しかったです。

お店の隅々まで行き届いたセンスも、全て気に入って、化粧室まで写してしまいました。

「ラ・クレープリー・デ・カネット」というクレープの人気店で、ここにも入り、焼き立てのガレットとクレープも頂きました。こちらはデザートのアイスクリームが上に載ったキャラメルクレープです。
至る処にある美味しそうなパン屋さん。クロワッサンの味はさすが、パリならではです。


わが友は、パン屋さん、ケーキ屋さん、チョコレート屋さんの前では必ず、じっと観察し、写真に収めます。そうでなければね。やはりプロは違うと感心することしきりでした。

ここもお薦めのお店でした。「アン・ディモンシュ・ア・パリ」。
季節のタルトとイチゴのエクレアです。
この頃になると、さすがに、「これ良かったら食べてくれる?」のセリフが増えてくる私でした。一方、スリムな彼女なのにしっかりと味の研究に余念がなく、それにも再び感心です。

パリオペラ座の近くは、フォションの本店やラデュレなど高級店が立ち並んでいます。
マカロンもアートですね。
以上、これらはほとんど一日半くらいの写真で、まだまだ・・・きりがないので本日はこれくらいにしておきます。
パリのお話のスタートはまずは、<花と団子>。・・・5月のパリの可憐な花々と美味しいデザート、両方とも満喫してきたという今日のご報告でした。まだまだお土産話は色々とありますが、次回をお楽しみに。
ところで、ちょっと、おまけの話
帰国して三日目。未だ昼夜逆転のジェットラグの中、新幹線で東京に! 結婚式に列席してきました。
純白のウエディングドレスに身を包んで佇んでいたのは、いつも私のコンサート写真を撮って下さる沢木さん。

華奢な体にドレスが美しいシルエットを作って、モデルさんのように素敵でした。いつも黒のパンツスーツで重いカメラを何台も肩に掛け,颯爽とシャッターを押すきりっとした面差しを見慣れていましたが、この日の少し照れたような満面の笑顔は、改めて見ると、リスにもウサギにもどこか似ていて、とってもキュートで可愛いかったです。
<いつも写真を撮り慣れているから、被写体はいかにあるべきか熟知しているのでは>と彼女の友人たちからのもっぱらの評、確かにカメラを向けられても変に動じないで、自然な笑顔がこぼれるところはさすがです。
体調を壊されてご列席が危ぶまれていた彼女のお父様も、本当に嬉しそうなご様子で終始彼女を見守っていらして、和やかな心に残る結婚式でした。

式場の教会は、外に向かって大きく開放されていて、ここにも美しい5月の光が降り注ぎ、若葉と花々で一杯でした。
沢木さん、末永くお幸せに!


