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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

左手のピアニスト

   左手の音楽祭
 一昨日のNHKの朝のニュースで、ピアニストの舘野泉さんを特集していましたが、ご覧になりましたか?

 昨年12月に、このブログの中で「東燃ゼネラル児童文学賞・音楽賞授賞式」を取り上げたことがあったのですが、覚えておいででしょうか?
『美しき受賞の夕べ ~祝!かこさとし氏~』という記事でした)
かこさとしさんが児童文学賞、舘野泉さんはこの時、音楽賞を受賞され、記念のピアノ演奏をご披露なさったのです。
 あの時の調べは今でも忘れることができません。

 

 演奏が終わって静寂が戻る時の、その空白の余韻が濃密であることに、とても圧倒され、まるで音の魂のようなものが音から抜け出て周囲を浮遊しているような不思議な感覚にとらわれました。

 特に舘野氏の左手だけのピアノ演奏は圧巻でした。
 病で右手が動かない致命的なハンデを克服されて、なお演奏されるピアノの音には、突き抜けて自在に天空を駆けるような神々しさがあった気がします。
 そして明るい笑顔と優しい語り口もとても素敵な方でした。

 
 一年前、この様に記しましたが、あの時から、舘野さんは私にとって、素晴らしい音楽家であると共に、穏やかで達観した自在さを持った、魅力的な方と感じてきました。

 何気なくつけたテレビの映像に、優しい笑顔が映し出されたとき、思わず釘付けになってしまいました。
「左手の音楽祭」舘野泉さん(NHKニュースより)
 舘野さんをあまりご存じない方のために少しだけご紹介をしてみたいと思います。
 50年以上、国内外で、日本を代表するピアニストとして演奏活動を続けてこられた舘野泉(たての いずみ)さん。
 11年前に脳溢血で倒れ右半身不随になられ、その後2年をかけて左手だけの奏法を習得され、現在「左手のピアニスト」として、再び高い評価を受け、76歳の今も世界のピアニストとして活躍していらっしゃいます。

 「左手の音楽祭」と名付けられたコンサートツアーは、現在も年間50回以上行われているそうです。・・・一回のコンサートでも、準備段階から考えるとかなりのエネルギーを要するわけですから、想像を絶するような回数だと言わざるを得ません。

 10分間ほどの特集だったかと思うのですが、この映像の中での舘野さんの言葉が、やはり心に深く残りました。思わずメモに取り何回も反芻した言葉をご紹介してみます。


 「プレッシャーがあるというのも好きなんです。常に新しいものを取り入れて、苦戦をして、はいつくばってというのも、実は楽しみです。」

 「休みたくなることはあまりないです。弾くこと自体が休みというか、人生の中で息をついて、新しいものに触れるときだから。」
 
 「ピアノの音が立ち上った時「ああ、生き返った」という気がするのです。そういう気持ちが続いている間は77になっても88になっても99になっても大丈夫だと思います。」

 「先に何が見えてくるのだろう。何ができるのだろう。毎回毎回が楽しみです。」

 「すぐに深いところに入れるのです。深いところにも、強いところにも、静かなところにも。それが終われば、自分が弾いたことも忘れるっていう感じになるんです。」

 
 素晴らしいですね。
 <ピアノの音が立ち上ったとき、「ああ、生き返った」という気がする>という言葉、・・・・音楽と溶け合って深い命を生きる、そういう関わり方が出来た人だけに発せられる至福の言葉なのでしょう。

 <77になっても、88になっても>・・・・そんな風に自然に言えるように・・・大きな願いと勇気が心に刻まれた幸せな朝でした。


   ラジオから流れる声
 先日からお知らせしていますラジオの放送ですが、第一回目が、11月2日(土)と11月3日(日)に無事放送されました。
 ラジオ出演は初めての経験ですので、電波に流れてくる自分の声を聴くのって、果たしてどんな感じなのだろうと、わくわくしながら、でも誰か一緒に聴いて頂きたくて、友人知人に、<聴いてね!聴いてね!>と結構積極的にお知らせしていたためか、放送後、沢山、感想メールを頂きました。
それぞれにお返事メールはすぐお出ししましたが、改めてお礼申し上げたいと思います。
 とても嬉しかったです。ありがとうございました。
ご紹介したい興味深いご感想が色々届いていますが、第二回目が終わったら改めてご紹介いたしますね。

 第二回目は明日9日(土)と明後日10日(日)ですので、是非また引き続いてお聴きになってみてください。

 そして、ややこしいのでもう一度!
 番組は「サンスター・ウイークエンド・ジャーニー」、9日の土曜日がFMCOCOLO(関西地域)で23時から、10日の日曜日がFMヨコハマ(関東地域)で22時から、放送局と放送時間が異なりますので、くれぐれもお間違いのないように。

 次のコンサートのことも、かなり固まってきましたので、こちらも改めてお知らせいたします。
 歌のこと、訳詞のことに関わっている時間は、私にとって幸せの時間、舘野さんのように<プレッシャーも楽しみ>と言えるようになりたいです。




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