
ラジオ放送は明日です
先週木曜日、FMヨコハマに再び収録に行って参りました。
前回は秋のシャンソンの特集を中心にした放送でしたが、あれから約三か月、時の巡る早さを改めて感じています。
桜木町の駅、眼前に大きく横浜の風景が開けていました。
一つの風景は、色々な出来事や経験を折り重ねながら、段々と懐かしいものとして心に刻まれてくるものなのかもしれません。
数日前からの悪天候が嘘のような、高い空。
くっきりとした空と雲に、じっと見とれました。

<空が綺麗>というそんな小さなことが、気持ちをすっと落ち着けて、幸せを運んできてくれる、人の感情って結構単純なものですね。
観覧車の大時計が10時26分を指していました。何だか清々しい今回のスタートです。
収録本番。
パーソナリティーの本村さんとも、更に息が合い、当意即妙な間合いを楽しめましたし、スタッフの皆様とも番組をより良く創り上げて行こうとする強い意志のようなものを共有し合えた気がして、とても充実した幸せな時間でした。
今回も、皆様に興味を持って聴いて頂けるでしょうか?
3回目の放送は、明日1月25日(土)がFMCOCOLO、1月26日(日)がFMヨコハマです。(時間等詳細は「FMラジオ放送 スケジュールのお知らせ」に記しましたので、ご参照ください)
今回は、国(日本、フランス、アメリカetc )によって、同じ曲に歌詞が全く異なったものが付けられている例をいくつかご紹介し、それぞれの文化の特徴を考えてみる特集をしてみました。
そして、4回目放送は、2月1日(土)と2月2日(日)です。
こちらは、あまり知られていないけれど飛び切りの、冬のお薦め曲特集です。
皆様に気に入っていただける曲があると嬉しいのですが。
明日から早速放送がありますので、どうぞまた是非お聴きになって下さい。
そしてお願いですが。
よろしかったら、ご感想などを、FMヨコハマ宛てにお送りになってみて下さいね。
昨年の秋から始まった新番組でもありますし、良い番組を作りたいという高い志を持ったスタッフの方たち、きっと反響を知りたいのではと思います。今後の番組作りに積極的に取り入れてゆかれるのではと思いますので。
勿論、私へのメッセージも!
このブログ宛にもご感想大歓迎です。
聴いて頂ける方がいると思うと、<よ~~し次も!>と大喜びで頑張れてしまう超単純な私です。
耳を澄ます ~「注文の多い喫茶店」探訪~
日本文化を再発見して、それが外国と繋がれて行く・・・その懸け橋となっている魅力的な人や対象を紹介しようというコンセプトでこの番組が成り立っていることもあって、番組制作スタッフの皆様はそれぞれ、いつも新しいもの、良いものを追求しようとする好奇心に溢れているのを感じるのですが、そういう中で、ひときわ、キラキラと輝いている素敵な女性スタッフに出会いました。
知的好奇心というものは、人を美しくするのだなと彼女を見ていて改めて思います。
その彼女から、「松峰さん、京都に面白い喫茶店があるんですよ」というお言葉。
で、私、早速探検して参りました。
京都、出町柳駅すぐ。
「柳月堂」という老舗パン屋さんが、その二階で経営している喫茶店です。
ごく普通の看板が見えてきます。

ここかしらと目をやると、名曲喫茶という説明書きに音符ののれん。

くぐって二階の階段を上ると、レトロな雰囲気の入り口が。
「お話をされるお客様はてまえの部屋をご利用下さい」と書いてありました。
ということは、<お話をなさりたくない方>のいることを想定しているわけで・・・・。
兎も角、入ってみました。

こちらが、お話をしても良い部屋、カウンターのインテリアが素敵です。平日の昼下がり、まだ誰もいません。
奥がまた別の扉になっていて、いよいよ問題のお部屋探検です。
「リスニングルーム」と書いてあります。
下で買ったパンの持ち込みが出来るらしいのですが、この部屋の前、レジのある控えのスペースに、関所・・・・注意書きのボードがありました。
* パンを召し上がる方はビニールをあらかじめ切って、こちらでお皿に出して、それぞれでお持ちください。
* 御手拭の袋も切ってから入室です。
* 上着も部屋に入る前に脱いで、そっとお持ち下さい。
???
賢治の童話、『注文の多い料理店』みたい!
<金属製のものを外してからお入り下さい>・・・・なんて書いてなくてほっとしましたが。
* 本を読まれる場合はページをめくる音に注意して下さい。
* ものを書く場合はノック式のボールペンはご遠慮ください。
* 眼鏡を置く音にもご注意ください。
すごーい!
なんという徹底ぶり。
中に入ると数人のお客様、若い方たちがそれぞれ一人で、じっと流れてくるクラシックに耳を傾けています。
席に着くための足音も、息をするのも、忍ばせるほどの静寂。

コンサートホールでもここまで徹底するのは難しいのではと思われます。
大きな黒革のソファーが10席ほどと、隅っこには、読書用の電気スタンドを置いた机といすのスペースもあり、その他に何もしない人のための「静寂席」が中央に。・・・「ここは何もしない人の席です。ものを書くこともご遠慮ください」という注意書きがテーブルに張ってありました。
黒革ソファーにそっと腰を沈めると、しばらくして、音もなくウエイトレスさんが注文を取りに。楚々としてどこまでも密やかに。息だけでお互いにそっと話して珈琲を注文しました。

席の横には大量のクラシックレコードや音楽書が図書館のように整然と並べられていました。
入室した時には丁度、ブラームスの荘厳な調べが流れていました。

リクエストも受け付けてもらえるようで、一人一曲までなのだそうです。
そして、希望を記入するノートの横には、またしても注意書が。
「同じタイプの曲が重ならないように、留意して選曲して下さい。」と書いてあり、リクエストする方も生半可では太刀打ち出来そうにありませんね。
前方に大きなこだわりのスピーカー。
さすが素敵な音で、ゆっくりとクラシックと、そして何より静寂を満喫しましたが、兎も角、面白かったです。
店主の方の徹底したこだわりのお陰で、お客さん、というよりリスナーも、さすがに身を正して、しっかり耳を傾けようという心構えが出来てきます。
広いリスニングルームに同席する何人かの人との間に、そういう暗黙の了解が取り結ばれているのを感じ、心地よい清々しさがありました。
時間が音楽の中にだけ流れるようなひと時に、心を遊ばせる事が出来ました。
飛躍しますが、ラジオの収録の時に今回も感じた、<じっと心を凝らして見えないところに向かって声を届ける、音を発信して行く時の心地よい緊張感、耳と心が鋭敏に研ぎ澄まされてゆくような感覚に似ている>とふと思いました。
数曲堪能して、店を後に。
音楽チャージ料を飲み物代とは別に500円払います。
学生時代に「名曲喫茶」というのが結構あって、割と通ったりしましたが、今思えばなんのなんの。
オーナーさんとおぼしき、風格ある男性がレジにいらっしゃったので、色々インタビューしてみようかと思ったのですが、めったなことも聴けない気もして、この日はまだ一見さんなので取りあえず静かに帰って参りました。
「注文の多い喫茶店」、ラジオとは全く別のお話かもしれないのですが、ラジオとご縁が出来てから、この頃、音の世界が別の魅力を待って感じられてきたような気がして、なんだか楽しいです。
先週木曜日、FMヨコハマに再び収録に行って参りました。
前回は秋のシャンソンの特集を中心にした放送でしたが、あれから約三か月、時の巡る早さを改めて感じています。
桜木町の駅、眼前に大きく横浜の風景が開けていました。
一つの風景は、色々な出来事や経験を折り重ねながら、段々と懐かしいものとして心に刻まれてくるものなのかもしれません。
数日前からの悪天候が嘘のような、高い空。
くっきりとした空と雲に、じっと見とれました。


<空が綺麗>というそんな小さなことが、気持ちをすっと落ち着けて、幸せを運んできてくれる、人の感情って結構単純なものですね。
観覧車の大時計が10時26分を指していました。何だか清々しい今回のスタートです。
収録本番。
パーソナリティーの本村さんとも、更に息が合い、当意即妙な間合いを楽しめましたし、スタッフの皆様とも番組をより良く創り上げて行こうとする強い意志のようなものを共有し合えた気がして、とても充実した幸せな時間でした。
今回も、皆様に興味を持って聴いて頂けるでしょうか?
3回目の放送は、明日1月25日(土)がFMCOCOLO、1月26日(日)がFMヨコハマです。(時間等詳細は「FMラジオ放送 スケジュールのお知らせ」に記しましたので、ご参照ください)
今回は、国(日本、フランス、アメリカetc )によって、同じ曲に歌詞が全く異なったものが付けられている例をいくつかご紹介し、それぞれの文化の特徴を考えてみる特集をしてみました。
そして、4回目放送は、2月1日(土)と2月2日(日)です。
こちらは、あまり知られていないけれど飛び切りの、冬のお薦め曲特集です。
皆様に気に入っていただける曲があると嬉しいのですが。
明日から早速放送がありますので、どうぞまた是非お聴きになって下さい。
そしてお願いですが。
よろしかったら、ご感想などを、FMヨコハマ宛てにお送りになってみて下さいね。
昨年の秋から始まった新番組でもありますし、良い番組を作りたいという高い志を持ったスタッフの方たち、きっと反響を知りたいのではと思います。今後の番組作りに積極的に取り入れてゆかれるのではと思いますので。
勿論、私へのメッセージも!
このブログ宛にもご感想大歓迎です。
聴いて頂ける方がいると思うと、<よ~~し次も!>と大喜びで頑張れてしまう超単純な私です。
耳を澄ます ~「注文の多い喫茶店」探訪~
日本文化を再発見して、それが外国と繋がれて行く・・・その懸け橋となっている魅力的な人や対象を紹介しようというコンセプトでこの番組が成り立っていることもあって、番組制作スタッフの皆様はそれぞれ、いつも新しいもの、良いものを追求しようとする好奇心に溢れているのを感じるのですが、そういう中で、ひときわ、キラキラと輝いている素敵な女性スタッフに出会いました。
知的好奇心というものは、人を美しくするのだなと彼女を見ていて改めて思います。
その彼女から、「松峰さん、京都に面白い喫茶店があるんですよ」というお言葉。
で、私、早速探検して参りました。
京都、出町柳駅すぐ。
「柳月堂」という老舗パン屋さんが、その二階で経営している喫茶店です。
ごく普通の看板が見えてきます。


ここかしらと目をやると、名曲喫茶という説明書きに音符ののれん。

くぐって二階の階段を上ると、レトロな雰囲気の入り口が。
「お話をされるお客様はてまえの部屋をご利用下さい」と書いてありました。
ということは、<お話をなさりたくない方>のいることを想定しているわけで・・・・。
兎も角、入ってみました。


こちらが、お話をしても良い部屋、カウンターのインテリアが素敵です。平日の昼下がり、まだ誰もいません。
奥がまた別の扉になっていて、いよいよ問題のお部屋探検です。
「リスニングルーム」と書いてあります。
下で買ったパンの持ち込みが出来るらしいのですが、この部屋の前、レジのある控えのスペースに、関所・・・・注意書きのボードがありました。
* パンを召し上がる方はビニールをあらかじめ切って、こちらでお皿に出して、それぞれでお持ちください。
* 御手拭の袋も切ってから入室です。
* 上着も部屋に入る前に脱いで、そっとお持ち下さい。
???
賢治の童話、『注文の多い料理店』みたい!
<金属製のものを外してからお入り下さい>・・・・なんて書いてなくてほっとしましたが。
* 本を読まれる場合はページをめくる音に注意して下さい。
* ものを書く場合はノック式のボールペンはご遠慮ください。
* 眼鏡を置く音にもご注意ください。
すごーい!
なんという徹底ぶり。
中に入ると数人のお客様、若い方たちがそれぞれ一人で、じっと流れてくるクラシックに耳を傾けています。
席に着くための足音も、息をするのも、忍ばせるほどの静寂。

コンサートホールでもここまで徹底するのは難しいのではと思われます。
大きな黒革のソファーが10席ほどと、隅っこには、読書用の電気スタンドを置いた机といすのスペースもあり、その他に何もしない人のための「静寂席」が中央に。・・・「ここは何もしない人の席です。ものを書くこともご遠慮ください」という注意書きがテーブルに張ってありました。
黒革ソファーにそっと腰を沈めると、しばらくして、音もなくウエイトレスさんが注文を取りに。楚々としてどこまでも密やかに。息だけでお互いにそっと話して珈琲を注文しました。


席の横には大量のクラシックレコードや音楽書が図書館のように整然と並べられていました。
入室した時には丁度、ブラームスの荘厳な調べが流れていました。

リクエストも受け付けてもらえるようで、一人一曲までなのだそうです。
そして、希望を記入するノートの横には、またしても注意書が。
「同じタイプの曲が重ならないように、留意して選曲して下さい。」と書いてあり、リクエストする方も生半可では太刀打ち出来そうにありませんね。
前方に大きなこだわりのスピーカー。
さすが素敵な音で、ゆっくりとクラシックと、そして何より静寂を満喫しましたが、兎も角、面白かったです。
店主の方の徹底したこだわりのお陰で、お客さん、というよりリスナーも、さすがに身を正して、しっかり耳を傾けようという心構えが出来てきます。
広いリスニングルームに同席する何人かの人との間に、そういう暗黙の了解が取り結ばれているのを感じ、心地よい清々しさがありました。
時間が音楽の中にだけ流れるようなひと時に、心を遊ばせる事が出来ました。
飛躍しますが、ラジオの収録の時に今回も感じた、<じっと心を凝らして見えないところに向かって声を届ける、音を発信して行く時の心地よい緊張感、耳と心が鋭敏に研ぎ澄まされてゆくような感覚に似ている>とふと思いました。
数曲堪能して、店を後に。
音楽チャージ料を飲み物代とは別に500円払います。
学生時代に「名曲喫茶」というのが結構あって、割と通ったりしましたが、今思えばなんのなんの。
オーナーさんとおぼしき、風格ある男性がレジにいらっしゃったので、色々インタビューしてみようかと思ったのですが、めったなことも聴けない気もして、この日はまだ一見さんなので取りあえず静かに帰って参りました。
「注文の多い喫茶店」、ラジオとは全く別のお話かもしれないのですが、ラジオとご縁が出来てから、この頃、音の世界が別の魅力を待って感じられてきたような気がして、なんだか楽しいです。


