
節分が終わり、今日は立春ですが、でも春のように麗らかだった昨日から一転して、寒波到来。
京都も湿気を含んだ冷たい雪がチラチラと舞っています。
受験生の方たちはさぞ気をもんでいるいらっしゃることでしょう。
支障なく入試が行われ、それぞれが力を遺憾なく発揮できると良いですね。
17歳の飛翔
さて、ソチオリンピックも数日後に近づいて、現地の様子、競技の内容、勝敗の行方、選手たちの紹介、様々な情報が飛び交っています。
中でも注目を集めている、ジャンプの高梨沙羅さんの報道は連日流れていますね。
152㎝の小柄な体で、世界を制覇すべく不屈の努力を続けてきたその軌跡を、テレビの映像で見て、とても感激しました。

17歳のあどけない表情に、落ち着いた物腰と受け答え、思慮深く美しい言葉遣いと応答に、とても好感を覚えました。
次々と生み出す快挙に、有頂天になることなく、謙虚に、そして冷静に分析し、更なる飛躍を見据えている、それこそが本当の意味での知性というものなのだろう、本当の意味で自分を信じるということなのだろうと、若い彼女から教えられる気がします。
沙羅さんはきっと、逆境の時にも、パニックを起こすことなく、同じ穏やかな笑顔で努力をし続けることでしょう。
全ての結果を、先の目標・未来に繋げて行こうとする、強い意志こそが、真の勝利を導く力となるのではと思います。
オリンピックの幕開けはこれからですが、そのスタートラインに立つ選手たち総てに清々しい挑戦がありますように。・・・・そんな思いで心からのエールを送りたいです。
もう一つの飛翔
嬉しいニュースが昨日ありましたね。
ローザンヌ国際バレエコンクールに、17歳の二山治雄さんが優勝、2位に15歳の前田紗江さん、そして6位に18歳の加藤三希央さんと、3人が入賞したというびっくりするような快挙、世界の檜舞台に立って堂々と力を発揮し、それが最高の評価を得たことは、日本人としてとても誇らしい気持ちになりました。

二山さんの優勝の理由は「音楽性や、動き、ダンスの組み立てをどう考えて踊っているかを重視しているが、彼にはそのすべてがあると判断した」ということ、「大きな潜在力がある」という賞賛を得たと報じられています。
優勝のインタビュー記事も早速新聞に載っていましたが、「足りない点は沢山あり過ぎて言い切れません。表現力や音楽性、芸術性を磨いてゆきたい」という謙虚なコメント。一日3~5時間睡眠で、幼い頃からのたゆまぬ努力が裏打ちされていることも記事から推察されました。
優勝後の清々しい笑顔がとても輝いていました。
彼が7歳でバレエを始めたきっかけは、「好きだった女の子がバレエをやっていたから」なのだそうです。
井上靖の『幼き日のこと』という随想に、梅の花の話が載っていたのを思い出します。
・・・・幼い頃に、知り合いのおじさんに梅の花の香りをかがされて、「いい匂いだろう」と言われたのが、老齢になった今、梅が殊の外好きな理由なのではないか、それで、今自分も幼い孫に同じことをしているのだけれど、それは梅の香りという時限爆弾をそっと仕掛けている気がしているのだ・・・・
という井上靖氏の文章。
7歳の初恋の女の子は、知らないうちにバレエという時限爆弾をそっと二山さんの人生に仕掛けたのでしょうか。
それが時満ちて、こんなに美しく開花したのは不思議な縁ですね。
でも、それは、人生にいくつか仕掛けられている素敵な爆弾を、不発弾にしてしまわなかった、二山さんの努力と意志の賜物なのではと。
心から拍手を送りたいと思います。
91歳の笑顔
今日は、もう一つニュースを。
「ゲゲゲの鬼太郎」など多くの作品で著名な漫画家の水木しげるさんが、今年91歳で雑誌の新連載を始めたという話題です。
昨年出版が始まった全集は100巻を超える見通しだとか。前人未到ともいえる旺盛な執筆活動は未だ衰えることなく、更に先月から「91歳、驚愕の新連載のスタート」ということで『わたしの日々』というご自身の日常を描いた、<エッセイ漫画>が始まったのです。これをNHKが取材した放送を、数日前に見たのですが、ご紹介したいと思います。
兎に角、総てが特別!
「鬼太郎」のような超能力を持った、人間を超えた方なのではと思ってしまいます。
NHKの記者さんが取材にご自宅を訪れるところから映像は始まるのですが、お迎えに出られた弟さんという方が既にすごい。87歳だそうですが、水木さんのマネージャーとして未だ現役で多忙なお仕事をこなしていらっしゃる、かくしゃくとした方。
水木さんは、お土産のお饅頭を美味しそうに召し上がりながら「体のことも考えて、一度にせいぜい5つくらいかな。」

毎日自宅から仕事場まで1時間歩いて通っていらっしゃるとのこと、「91歳という自分の歳にびっくりしてしまいます。兎に角病気なしで、自分の体は20歳くらいな感じです。楽しくてたまらないような体の状態」・・・そんなことを言う方に初めてお会いした気がします。
「生きていれば何でもできる。今も人生は希望に満ち満ちています」
「元気の秘訣は、よく眠り、よく仕事をすること。」
「描くのが好きだから、嫌だと思ったことがない。アイディアは自然に出てくる。それがまた面白い」
「未来に向けて悪いことは全然考えていない。無限に楽しんでゆくんじゃないかと思います」
「自分に対して、多少自惚れみたいな感じがないとなかなか長命は難しい。」
「自分を否定するような、奇妙で謙遜的な生き方っていうのはちょっとおかしいんじゃない?」
名言集ですね。
飄々と突き抜けた明るさとユーモアの中で、水木さんは、今も、未来をいつも見つめてワクワクとしていらっしゃる。大きくて魅力的な方だと思いました。
17歳の高梨さんと、同じく17歳の二山さんのことを記しましたが、水木さんが17歳の頃は戦争中だったのでしょうか?
戦争で左腕を失くし傷を負って戦地から帰られて、筆舌に尽くせぬご苦労があったに違いありませんが、それでもきっといつも、遠く高い世界をキラキラと見つめながら快活に努力を重ねていらしたのでしょう。
今日は、心に残る話題を三つお届けしてみました。
京都も湿気を含んだ冷たい雪がチラチラと舞っています。
受験生の方たちはさぞ気をもんでいるいらっしゃることでしょう。
支障なく入試が行われ、それぞれが力を遺憾なく発揮できると良いですね。
17歳の飛翔
さて、ソチオリンピックも数日後に近づいて、現地の様子、競技の内容、勝敗の行方、選手たちの紹介、様々な情報が飛び交っています。
中でも注目を集めている、ジャンプの高梨沙羅さんの報道は連日流れていますね。
152㎝の小柄な体で、世界を制覇すべく不屈の努力を続けてきたその軌跡を、テレビの映像で見て、とても感激しました。

17歳のあどけない表情に、落ち着いた物腰と受け答え、思慮深く美しい言葉遣いと応答に、とても好感を覚えました。
次々と生み出す快挙に、有頂天になることなく、謙虚に、そして冷静に分析し、更なる飛躍を見据えている、それこそが本当の意味での知性というものなのだろう、本当の意味で自分を信じるということなのだろうと、若い彼女から教えられる気がします。
沙羅さんはきっと、逆境の時にも、パニックを起こすことなく、同じ穏やかな笑顔で努力をし続けることでしょう。
全ての結果を、先の目標・未来に繋げて行こうとする、強い意志こそが、真の勝利を導く力となるのではと思います。
オリンピックの幕開けはこれからですが、そのスタートラインに立つ選手たち総てに清々しい挑戦がありますように。・・・・そんな思いで心からのエールを送りたいです。
もう一つの飛翔
嬉しいニュースが昨日ありましたね。
ローザンヌ国際バレエコンクールに、17歳の二山治雄さんが優勝、2位に15歳の前田紗江さん、そして6位に18歳の加藤三希央さんと、3人が入賞したというびっくりするような快挙、世界の檜舞台に立って堂々と力を発揮し、それが最高の評価を得たことは、日本人としてとても誇らしい気持ちになりました。

二山さんの優勝の理由は「音楽性や、動き、ダンスの組み立てをどう考えて踊っているかを重視しているが、彼にはそのすべてがあると判断した」ということ、「大きな潜在力がある」という賞賛を得たと報じられています。
優勝のインタビュー記事も早速新聞に載っていましたが、「足りない点は沢山あり過ぎて言い切れません。表現力や音楽性、芸術性を磨いてゆきたい」という謙虚なコメント。一日3~5時間睡眠で、幼い頃からのたゆまぬ努力が裏打ちされていることも記事から推察されました。
優勝後の清々しい笑顔がとても輝いていました。
彼が7歳でバレエを始めたきっかけは、「好きだった女の子がバレエをやっていたから」なのだそうです。
井上靖の『幼き日のこと』という随想に、梅の花の話が載っていたのを思い出します。
・・・・幼い頃に、知り合いのおじさんに梅の花の香りをかがされて、「いい匂いだろう」と言われたのが、老齢になった今、梅が殊の外好きな理由なのではないか、それで、今自分も幼い孫に同じことをしているのだけれど、それは梅の香りという時限爆弾をそっと仕掛けている気がしているのだ・・・・
という井上靖氏の文章。
7歳の初恋の女の子は、知らないうちにバレエという時限爆弾をそっと二山さんの人生に仕掛けたのでしょうか。
それが時満ちて、こんなに美しく開花したのは不思議な縁ですね。
でも、それは、人生にいくつか仕掛けられている素敵な爆弾を、不発弾にしてしまわなかった、二山さんの努力と意志の賜物なのではと。
心から拍手を送りたいと思います。
91歳の笑顔
今日は、もう一つニュースを。
「ゲゲゲの鬼太郎」など多くの作品で著名な漫画家の水木しげるさんが、今年91歳で雑誌の新連載を始めたという話題です。
昨年出版が始まった全集は100巻を超える見通しだとか。前人未到ともいえる旺盛な執筆活動は未だ衰えることなく、更に先月から「91歳、驚愕の新連載のスタート」ということで『わたしの日々』というご自身の日常を描いた、<エッセイ漫画>が始まったのです。これをNHKが取材した放送を、数日前に見たのですが、ご紹介したいと思います。
兎に角、総てが特別!
「鬼太郎」のような超能力を持った、人間を超えた方なのではと思ってしまいます。
NHKの記者さんが取材にご自宅を訪れるところから映像は始まるのですが、お迎えに出られた弟さんという方が既にすごい。87歳だそうですが、水木さんのマネージャーとして未だ現役で多忙なお仕事をこなしていらっしゃる、かくしゃくとした方。
水木さんは、お土産のお饅頭を美味しそうに召し上がりながら「体のことも考えて、一度にせいぜい5つくらいかな。」

毎日自宅から仕事場まで1時間歩いて通っていらっしゃるとのこと、「91歳という自分の歳にびっくりしてしまいます。兎に角病気なしで、自分の体は20歳くらいな感じです。楽しくてたまらないような体の状態」・・・そんなことを言う方に初めてお会いした気がします。
「生きていれば何でもできる。今も人生は希望に満ち満ちています」
「元気の秘訣は、よく眠り、よく仕事をすること。」
「描くのが好きだから、嫌だと思ったことがない。アイディアは自然に出てくる。それがまた面白い」
「未来に向けて悪いことは全然考えていない。無限に楽しんでゆくんじゃないかと思います」
「自分に対して、多少自惚れみたいな感じがないとなかなか長命は難しい。」
「自分を否定するような、奇妙で謙遜的な生き方っていうのはちょっとおかしいんじゃない?」
名言集ですね。
飄々と突き抜けた明るさとユーモアの中で、水木さんは、今も、未来をいつも見つめてワクワクとしていらっしゃる。大きくて魅力的な方だと思いました。
17歳の高梨さんと、同じく17歳の二山さんのことを記しましたが、水木さんが17歳の頃は戦争中だったのでしょうか?
戦争で左腕を失くし傷を負って戦地から帰られて、筆舌に尽くせぬご苦労があったに違いありませんが、それでもきっといつも、遠く高い世界をキラキラと見つめながら快活に努力を重ねていらしたのでしょう。
今日は、心に残る話題を三つお届けしてみました。


