
桜満開、京都の街も、桜色に染まっています。
この数日、我が家は千客万来で、友人知人と共に、桜を追いかける幸せな毎日が続いています。
一昨日は、抜けるような青空で格別素敵な桜でした。
昨日は、時々雨降りのしっとりとした風情。
今日は、この両日撮ってきた写真で、京都桜歩きをしてみたいと思います。
桜街歩き
友人のMさんと、そしてHさんも今年はご一緒。
お二人は朝の新幹線で、昼食を予約した老舗料亭「菊乃井」に現地集合です。
地の利を生かして、私は途中寄り道、散策しながら向かいました。
<木屋町 高瀬川沿いの桜>
川面に桜がキラキラと映っていました。

青空に映えて、朗らかに弾むように花開く桜。
その傍らに、木蓮と雪柳が可憐に咲いています。

振り返ると、鴨川にかかる四条大橋とその向うに山並みがくっきりと続きます。
<祇園南座に近い辺りの遊歩道>

真っ赤に鮮やかに咲く木瓜(ぼけ)と、しだれ柳の柔らかい新緑、そして枝垂桜が絢爛と咲き誇って、美しいアーチを作っています。
<菊乃井>
円山公園を抜けて坂道をずっと登ってゆくと、「菊乃井」の看板が見えてきました。一筋入ると閑静な京都の春が広がります。

久しぶりの再会に三人、おしゃべりに花を咲かせつつ、「菊乃井」はミシェラン三つ星の京料理の老舗、繊細で贅を凝らしたお料理を美味しく頂き大満足でした。
<再び円山公園>
「ブルーシートは景観を損なう為、使用しないで下さい。ご希望の方はゴザを無料で貸し出します」の看板があって、お花見も一昔前とは様変わりしてきているのですね。

「円山公園のしだれ桜」、やはり人気スポットです。
<敢えて、桜の名所を訪ねてみる>一日にしようと決めて、混雑を覚悟の上、次の南禅寺に向かいました。
<南禅寺>
威風堂々と聳える南禅寺の三門はやはり美しく、柔らかい春に包まれていました。

<水楼閣>
名だたる南禅寺の水楼閣。
写真を撮る人で大賑わいです。
「ミステリードラマのロケ地」、「ここでいつも真犯人が自供するんだ」、「テレビでは犯人と探偵しかいないのに、あれは早朝撮影しているのだろうか」、等々、異口同音にあちこちから聞こえてきました。
京都には、何ヵ所か、いつもドラマに出てくる場所があるのをご存じですか。
水楼閣は、皆様が言う通り、その名所でもあるのです。

<インクラインの道>
南禅寺から続く<インクラインの道>も、何事が起こったかと思うほどの大渋滞で、先に進む事も出来ないほどでした。同じく写真スポットなのですね。
速やかに迂回して抜け出しました。
<岡崎桜回廊十石舟めぐり>
南禅寺を出て、十石舟が出航する南禅寺舟溜り乗船場へと向かいます。
何日も前に予約して、チケットを入手していましたので、問題なくすぐに乗船することができましたが、そうでなければ、乗ることが出来るのだろうかと思われるほどの長い行列です。

琵琶湖疏水を行く定員24名の十石舟、夷川ダムまでの約1.5㎞を25分かけて往復します。眩しい日差しの中で、舟から眺める川岸の桜も美しく、春風が心地よく感じられました。
すれ違う十石舟。
平安神宮の鳥居が現れてきます。
<木屋町の夜桜>
再び木屋町に戻り、高瀬川沿いのお洒落なイタリアンで夕食にしました。
その筋向いにある素敵なギャラリー「高瀬川 四季AIR」は、知人の方のご紹介で知ったのですが、二階から見る桜が実に美しくて、うっとりしてしまいました。
町屋の趣を最大限に残しつつ、ひっそりとした隠れ家のような佇まいの、居心地の良い空間を創り上げています。

昔ながらの設えの硝子窓を額縁にして、下を流れる高瀬川と、手を伸ばせば届きそうな絢爛とした桜の風情が、心に優しく刻まれました。
そして夜桜。
桜で目も心も一杯に満たされた一日が幕を閉じました。
<都をどり>
一夜明けると、雨模様でした。
MさんとHさんのリクエストで、前もってチケットを取っておいた「都をどり」に向かいました。

祇園花見小路の少し先にある祇園甲部歌舞練場で、祇園の舞妓さん、芸妓さんたちが一堂に集い、日頃磨いた歌舞を披露する華やかな舞台です。
4月一杯、一日4回、公演されています。
お茶席券付チケットでしたので、公演前、芸妓さんの立礼式お点前の後、お抹茶が振る舞われます。
日本の古い伝統に注目が集まっているのでしょう。外人の観光客が以前よりとても増えている気がしました。

開演前の歌舞練場の内部です。
公演中は写真撮影が出来ませんので、ご紹介できず残念ですが、白塗りのお化粧の下にまだ初々しい面差しを残して、一生懸命踊っている舞妓さん達の姿が可憐で清々しく感じられました。
<白川筋の桜と鷺>
都をどりが終わると、雨が上がっていました。
ぶらぶらと、近くの白川筋を散策。
川向うには、ずらっと料亭が並んでいます。板前さんが甲斐甲斐しく立ち働いているのも窓越しに見えます。

そして、白川には鷺が悠然と身繕いをしていました。
心和む友人と共に春を満喫した、とても贅沢な桜散歩の時間でした。
おまけの話
NHKBSプレミアムで放映されている「岩合光昭の世界ネコ歩き」ってご覧になったことがおありでしょうか。

この写真展が今、京都大丸店で開催中で、先日観に行ってきました。
モロッコ、ギリシャ、キューバ、・・・様々な国で暮らす猫たちの様子を実に生き生きと捉えていて、猫好きの私にはもうたまらない写真展でした。
心なしか、猫もお国柄によって「面構え」が違うような気がして、ちょっと面白かったです。
桜の枝にぶら下がって遊ぶこの写真は、ポスターにもなっていましたが、日本で撮影したもので、岩合さんの愛猫の「にゃんきっちゃん」という名前の猫だそうです。

何だか日本の顔をしている気がしませんか。
桜にちなんでご紹介してみました。
(写真は、買い求めた絵葉書です。)
もう一枚の絵葉書、あまり可愛くて思わず買ったのですが、こちらは「海(かい)ちゃん」という、これも岩合さんの飼い猫だそうで、この二匹の写真に、私は特に心魅かれるものを感じました。

とすると、<撮影者=飼い主との愛情の通い合い>みたいなものが写真には期せずして現れるものなのかもしれません。
4月15日からは、大阪の阪急うめだ本店で開催されます。
この数日、我が家は千客万来で、友人知人と共に、桜を追いかける幸せな毎日が続いています。
一昨日は、抜けるような青空で格別素敵な桜でした。
昨日は、時々雨降りのしっとりとした風情。
今日は、この両日撮ってきた写真で、京都桜歩きをしてみたいと思います。
桜街歩き
友人のMさんと、そしてHさんも今年はご一緒。
お二人は朝の新幹線で、昼食を予約した老舗料亭「菊乃井」に現地集合です。
地の利を生かして、私は途中寄り道、散策しながら向かいました。
<木屋町 高瀬川沿いの桜>
川面に桜がキラキラと映っていました。


青空に映えて、朗らかに弾むように花開く桜。
その傍らに、木蓮と雪柳が可憐に咲いています。

振り返ると、鴨川にかかる四条大橋とその向うに山並みがくっきりと続きます。
<祇園南座に近い辺りの遊歩道>

真っ赤に鮮やかに咲く木瓜(ぼけ)と、しだれ柳の柔らかい新緑、そして枝垂桜が絢爛と咲き誇って、美しいアーチを作っています。
<菊乃井>
円山公園を抜けて坂道をずっと登ってゆくと、「菊乃井」の看板が見えてきました。一筋入ると閑静な京都の春が広がります。

久しぶりの再会に三人、おしゃべりに花を咲かせつつ、「菊乃井」はミシェラン三つ星の京料理の老舗、繊細で贅を凝らしたお料理を美味しく頂き大満足でした。
<再び円山公園>
「ブルーシートは景観を損なう為、使用しないで下さい。ご希望の方はゴザを無料で貸し出します」の看板があって、お花見も一昔前とは様変わりしてきているのですね。

「円山公園のしだれ桜」、やはり人気スポットです。
<敢えて、桜の名所を訪ねてみる>一日にしようと決めて、混雑を覚悟の上、次の南禅寺に向かいました。
<南禅寺>
威風堂々と聳える南禅寺の三門はやはり美しく、柔らかい春に包まれていました。


<水楼閣>
名だたる南禅寺の水楼閣。
写真を撮る人で大賑わいです。
「ミステリードラマのロケ地」、「ここでいつも真犯人が自供するんだ」、「テレビでは犯人と探偵しかいないのに、あれは早朝撮影しているのだろうか」、等々、異口同音にあちこちから聞こえてきました。
京都には、何ヵ所か、いつもドラマに出てくる場所があるのをご存じですか。
水楼閣は、皆様が言う通り、その名所でもあるのです。

<インクラインの道>
南禅寺から続く<インクラインの道>も、何事が起こったかと思うほどの大渋滞で、先に進む事も出来ないほどでした。同じく写真スポットなのですね。
速やかに迂回して抜け出しました。
<岡崎桜回廊十石舟めぐり>
南禅寺を出て、十石舟が出航する南禅寺舟溜り乗船場へと向かいます。
何日も前に予約して、チケットを入手していましたので、問題なくすぐに乗船することができましたが、そうでなければ、乗ることが出来るのだろうかと思われるほどの長い行列です。


琵琶湖疏水を行く定員24名の十石舟、夷川ダムまでの約1.5㎞を25分かけて往復します。眩しい日差しの中で、舟から眺める川岸の桜も美しく、春風が心地よく感じられました。
すれ違う十石舟。
平安神宮の鳥居が現れてきます。
<木屋町の夜桜>
再び木屋町に戻り、高瀬川沿いのお洒落なイタリアンで夕食にしました。
その筋向いにある素敵なギャラリー「高瀬川 四季AIR」は、知人の方のご紹介で知ったのですが、二階から見る桜が実に美しくて、うっとりしてしまいました。
町屋の趣を最大限に残しつつ、ひっそりとした隠れ家のような佇まいの、居心地の良い空間を創り上げています。


昔ながらの設えの硝子窓を額縁にして、下を流れる高瀬川と、手を伸ばせば届きそうな絢爛とした桜の風情が、心に優しく刻まれました。
そして夜桜。
桜で目も心も一杯に満たされた一日が幕を閉じました。
<都をどり>
一夜明けると、雨模様でした。
MさんとHさんのリクエストで、前もってチケットを取っておいた「都をどり」に向かいました。

祇園花見小路の少し先にある祇園甲部歌舞練場で、祇園の舞妓さん、芸妓さんたちが一堂に集い、日頃磨いた歌舞を披露する華やかな舞台です。
4月一杯、一日4回、公演されています。
お茶席券付チケットでしたので、公演前、芸妓さんの立礼式お点前の後、お抹茶が振る舞われます。
日本の古い伝統に注目が集まっているのでしょう。外人の観光客が以前よりとても増えている気がしました。


開演前の歌舞練場の内部です。
公演中は写真撮影が出来ませんので、ご紹介できず残念ですが、白塗りのお化粧の下にまだ初々しい面差しを残して、一生懸命踊っている舞妓さん達の姿が可憐で清々しく感じられました。
<白川筋の桜と鷺>
都をどりが終わると、雨が上がっていました。
ぶらぶらと、近くの白川筋を散策。
川向うには、ずらっと料亭が並んでいます。板前さんが甲斐甲斐しく立ち働いているのも窓越しに見えます。


そして、白川には鷺が悠然と身繕いをしていました。
心和む友人と共に春を満喫した、とても贅沢な桜散歩の時間でした。
おまけの話
NHKBSプレミアムで放映されている「岩合光昭の世界ネコ歩き」ってご覧になったことがおありでしょうか。

この写真展が今、京都大丸店で開催中で、先日観に行ってきました。
モロッコ、ギリシャ、キューバ、・・・様々な国で暮らす猫たちの様子を実に生き生きと捉えていて、猫好きの私にはもうたまらない写真展でした。
心なしか、猫もお国柄によって「面構え」が違うような気がして、ちょっと面白かったです。
桜の枝にぶら下がって遊ぶこの写真は、ポスターにもなっていましたが、日本で撮影したもので、岩合さんの愛猫の「にゃんきっちゃん」という名前の猫だそうです。

何だか日本の顔をしている気がしませんか。
桜にちなんでご紹介してみました。
(写真は、買い求めた絵葉書です。)
もう一枚の絵葉書、あまり可愛くて思わず買ったのですが、こちらは「海(かい)ちゃん」という、これも岩合さんの飼い猫だそうで、この二匹の写真に、私は特に心魅かれるものを感じました。

とすると、<撮影者=飼い主との愛情の通い合い>みたいなものが写真には期せずして現れるものなのかもしれません。
4月15日からは、大阪の阪急うめだ本店で開催されます。


