
涼やかな夜風の中で、いつまでもそぞろ歩きしていたくなるようなこの季節。
「スーパームーン」はご覧になりましたか。
私は、嵐山で素敵なお月見をしてきました。
長月、風雅な観月の会がそこここで催されるのは京都ならではの情趣で、さすが古(いにしえ)からの雅と感じ入ってしまいます。
今日は、初めて体験した「嵐響夜舟」を、写真と共にご紹介してみたいと思います。
「嵐響夜舟(らんきょうやふね)」に乗る
阪急嵐山線に乗って、終点の嵐山で下車し、中ノ島公園を通るとやがて渡月橋にさしかかります。

京都と言えば、すぐに思い浮かぶ、渡月橋から嵐山を臨む風景、嵯峨野巡りの出発点でもありますね。
写真は夕暮れ時、6時過ぎの情景ですが、大きな月が既に煌々と昇り始め、渡月橋を美しく照らし、川面に映えています。

渡月橋が架かる川は、「大堰川(おおいがわ)」で、ここから上流が「保津川」、そして下流が「桂川」と呼称は変わっていきます。
法輪寺橋というのが、渡月橋の正式名称ですが、「鎌倉時代に亀山天皇が、満月の晩、舟遊びをされ、月が橋の上を渡るように見えることから、 「くまなき月の渡るに似る」と詠われたことに由来します。」と解説書にありました。
<月が橋の上を渡って行く>・・・幻想的で心憎いイメージですよね。

渡月橋を渡った対岸に「夜舟」乗り場が設置されていました。
12~16人乗りの屋形船が、次々と船着き場に戻っては、また出航していきます。
「嵐響夜舟(らんきょうやふね)」と呼ばれるこの屋形船ですが、昔ながらの、船頭さんのゆったりとした櫂さばきに任せて、大堰川を20分程周遊する、さながら亀山天皇の頃の舟遊びを彷彿とさせるような優雅なひと時が流れます。

そして、中秋の満月の夜、二日間だけ、川岸に小さな舞台が設えられて、大堰川と嵐山に向かって、音曲の生演奏が行われるのです。
今年は、中国の二弦の弦楽器「二胡(にこ)」と、「横笛」の演奏が、数曲毎に交代で、絶え間なく流れていました。

二胡のやるせなくノスタルジックな弦の響き、そして、横笛の端正で、古代の物語の世界に引きこまれるような風雅な残響が、川面を揺らすように響き渡ってゆきます。
舟に揺られながら、美しい月に照らされながら、染み入ってくる音曲に心を傾ける素敵な時間でした。
ふと気が付くと、どこからともなく一艘の舟が迫ってきて横付けになり・・・
それは、焼きイカやみたらし団子や、お茶やビールや、お漬物まで売る屋形船ならぬ屋台船でした。

お醤油の香ばしい匂いに誘われるのか、結構な売れ行きで、一商売すると、さっと離れて行き、また次の屋形船へ。
熟練の早業にびっくりです。
向こうに行き交う屋形船の提灯の灯りがキラキラと輝いています。

提灯に描かれているのは「鵜(う)」と「渡月橋」。
大堰川では鵜飼が行われており、夏は同じ屋形船に乗って、かがり火に映し出される鵜匠の鮮やかな手さばきを見ることができるのです。

灯りに映える船着き場。
舟は戻ろうとしています。

岸辺に近づき、横笛の演奏者の姿も夜の中に再びくっきりと見え始めました。
川沿いの老舗料亭から観月の灯りが輝いています。

船を下りると、いつの間にか渡月橋の上に高く昇っていた満月でした。
演奏は川べりにも響き渡っていますので、のんびりと散歩したり、川辺に腰を下ろしたりしながら、秋の夜長を楽しむのも素敵です。
九月の京都にいらしたら、一度は是非いかがでしょうか。
小さい秋、見つけた

季節は確実に流れています。
ススキが揺れています。
歩道に落ちていた栗の実。

まだ青いので、熟して落ちたのではなく、鳥か小動物の仕業かもしれません。
イガが割られて、栗の実も齧られていました。

栗ご飯と栗きんとんを早く作りたくなります。
「スーパームーン」はご覧になりましたか。
私は、嵐山で素敵なお月見をしてきました。
長月、風雅な観月の会がそこここで催されるのは京都ならではの情趣で、さすが古(いにしえ)からの雅と感じ入ってしまいます。
今日は、初めて体験した「嵐響夜舟」を、写真と共にご紹介してみたいと思います。
「嵐響夜舟(らんきょうやふね)」に乗る
阪急嵐山線に乗って、終点の嵐山で下車し、中ノ島公園を通るとやがて渡月橋にさしかかります。

京都と言えば、すぐに思い浮かぶ、渡月橋から嵐山を臨む風景、嵯峨野巡りの出発点でもありますね。
写真は夕暮れ時、6時過ぎの情景ですが、大きな月が既に煌々と昇り始め、渡月橋を美しく照らし、川面に映えています。

渡月橋が架かる川は、「大堰川(おおいがわ)」で、ここから上流が「保津川」、そして下流が「桂川」と呼称は変わっていきます。
法輪寺橋というのが、渡月橋の正式名称ですが、「鎌倉時代に亀山天皇が、満月の晩、舟遊びをされ、月が橋の上を渡るように見えることから、 「くまなき月の渡るに似る」と詠われたことに由来します。」と解説書にありました。
<月が橋の上を渡って行く>・・・幻想的で心憎いイメージですよね。

渡月橋を渡った対岸に「夜舟」乗り場が設置されていました。
12~16人乗りの屋形船が、次々と船着き場に戻っては、また出航していきます。
「嵐響夜舟(らんきょうやふね)」と呼ばれるこの屋形船ですが、昔ながらの、船頭さんのゆったりとした櫂さばきに任せて、大堰川を20分程周遊する、さながら亀山天皇の頃の舟遊びを彷彿とさせるような優雅なひと時が流れます。


そして、中秋の満月の夜、二日間だけ、川岸に小さな舞台が設えられて、大堰川と嵐山に向かって、音曲の生演奏が行われるのです。
今年は、中国の二弦の弦楽器「二胡(にこ)」と、「横笛」の演奏が、数曲毎に交代で、絶え間なく流れていました。

二胡のやるせなくノスタルジックな弦の響き、そして、横笛の端正で、古代の物語の世界に引きこまれるような風雅な残響が、川面を揺らすように響き渡ってゆきます。
舟に揺られながら、美しい月に照らされながら、染み入ってくる音曲に心を傾ける素敵な時間でした。
ふと気が付くと、どこからともなく一艘の舟が迫ってきて横付けになり・・・
それは、焼きイカやみたらし団子や、お茶やビールや、お漬物まで売る屋形船ならぬ屋台船でした。


お醤油の香ばしい匂いに誘われるのか、結構な売れ行きで、一商売すると、さっと離れて行き、また次の屋形船へ。
熟練の早業にびっくりです。
向こうに行き交う屋形船の提灯の灯りがキラキラと輝いています。

提灯に描かれているのは「鵜(う)」と「渡月橋」。
大堰川では鵜飼が行われており、夏は同じ屋形船に乗って、かがり火に映し出される鵜匠の鮮やかな手さばきを見ることができるのです。

灯りに映える船着き場。
舟は戻ろうとしています。

岸辺に近づき、横笛の演奏者の姿も夜の中に再びくっきりと見え始めました。
川沿いの老舗料亭から観月の灯りが輝いています。

船を下りると、いつの間にか渡月橋の上に高く昇っていた満月でした。
演奏は川べりにも響き渡っていますので、のんびりと散歩したり、川辺に腰を下ろしたりしながら、秋の夜長を楽しむのも素敵です。
九月の京都にいらしたら、一度は是非いかがでしょうか。
小さい秋、見つけた

季節は確実に流れています。
ススキが揺れています。
歩道に落ちていた栗の実。

まだ青いので、熟して落ちたのではなく、鳥か小動物の仕業かもしれません。
イガが割られて、栗の実も齧られていました。

栗ご飯と栗きんとんを早く作りたくなります。


