
22日の日曜日、結婚式に列席しました。
とても素敵な挙式、そしてご披露宴でしたのでまだ温かい余韻がずっと続いています。
うっとりとした中で、心がほぐれて、色々な感慨が生まれています。言葉では充分に表し難い想いなのですが・・・。
小さい頃からずっと音楽に親しんでいらしたAさん、本格的にクラッシックを勉強し、オペラやミュージカル、演劇の舞台にもこれまで様々に挑戦され活躍されてきた彼女のウエディング姿は、大輪の白百合のように凛として気高く輝いていました。
温かくて純粋な人柄がそのまま表れた笑顔、誰の心も自然に引き込むような笑顔、・・・・透き通った光のような美しさを彼女からいつも感じます。
音楽に溢れた素敵な結婚式でした。
挙式の中で、合唱の仲間の方たちがアカペラで歌われた“I thank you God”が柔らかく響いて、混声の繊細なハーモニーが教会を幸せで満たしてゆくような気がしました。
いつも思うのですが、教会で聴くパイプオルガンの音色や聖歌の歌声には、人の心の奥から祈りへの希求を揺さぶり起こすような格別のものがありますね。とりわけ人の歌声は、どんな楽器より豊かに多くの思いを語ってゆく気がしますし、歌は祈りの言葉そのものとして、月並みかもしれませんが、胸に響いて聴こえてきます。
ご披露宴の中でも、心に残る音楽がたくさんありました。
新婦のお色直しの時、お母様が弾いて下さったピアノ・・・ピアノの先生をしていらっしゃるお母様の音色を子守り歌として彼女は育ったそうですが、慈愛に満ちて、花嫁の母の思いがそのまま伝わってくる優しさにあふれた素敵な演奏でした。
お父様はフルートを演奏なさるのですが、彼女がピアノを弾いて、グノーの「アヴェ・マリア」を二人で合奏して下さいました。いつも伴奏はお母様のお役目だったのでしょう。結婚の日は父娘で・・・。
お互いの息を確認し合いながら、そっと気遣い合いながら、絆を愛おしみ合いながら、・・・・こんな日を迎えるように、これまでの日々をお父様は守り、築いてこられたのだなと・・・。
伸びやかなフルートの音色には花嫁の父の思いが溢れていました。
ご両親からの言葉もご両親への言葉も、敢えてご披露宴ではおっしゃらずに、これまで生活の中で育んできた音楽にすべてを託された・・・・どなたにでもできることではありませんけれど、羨ましいような素敵なご家庭だなと思いました。
最後に、ご家族だけでなく、ご親戚の皆様一斉に楽器を抱えられて演奏されたのにはとても驚きました。ファミリーコンサートを折に触れて開催なさるくらい、本当に音楽ファミリーでいらっしゃったのですね。
それぞれヴァイオリン、ビオラ、フルート、ピアノ・・・。
パッヘルベルの「カノン」の演奏でした。
美しかったです。
美しいハーモニーでした。
皆様が、聴き手に音楽をより良く伝えようとする思いを持って、心を込めて、そして喜びを持って演奏しているのが何よりとても心地よいのです。
音楽は良きもの、人の心を浄化して温かい輪を生み出してゆくもの・・・と本当に感じることのできた幸せな時間でした。
こんな風に音楽と関わってゆけたらと思いますし、それは広げて考えれば、根本的な人としての感性とか、生きる姿勢とかに繋がってゆくことなのかもしれませんね。
余談ですが。
本邦初公開で、新郎がビオラの演奏で加わっておられました。今までビオラに触れたこともないという正真正銘の初心者だそうですが、この日のために「カノン」の演奏の特訓に挑まれたそうです。夢にまでビオラが出てきたとのこと、その真剣勝負ぶりが目に見えるようです。
でもビオラを構えた立ち姿もすらりとした長身に良く似合って、なかなか堂に入っていましたし、弓さばきもカッコよく、愛の力は偉大です。
思いに応えようとする優しさと頼もしさを感じ、力一杯演奏なさる姿が心に焼きついています。
更に余談ですが。
昔、このような思いを持った記憶があった・・・?ような・・・と考えていたのですが、ずっとずっと昔の私の友人の結婚式を思い出しました。
江戸っ子の彼女は、東北の旧家に嫁いだのですが、昔の映画に出てきそうな、旧家の家の大広間に箱膳が並べられて、延々と夜を徹するように披露宴が続くのです。で、最後のほうはもう、披露宴と言うよりは大宴会の様相を呈して行くのですが、ご家族ご親戚共に歌が上手で、謡曲を極めている義父様を初めとして、民謡の師匠の叔父さまとか、専ら和ものなのですが、抜群の声の方ばかりで、それはそれは楽しそうにそれぞれの歌をご披露されるのです。
で、歌われるにあたり、その歌の講釈とお祝いの言葉が結構長いのですが、それが朴訥として温かさに満ちていて、なんとも心地よかったのを覚えています。
私は、民謡を姿勢を正して聴いたのはその時が初めてくらいでしたが、新婚の二人と招待客へのねぎらいに溢れていて、また、佳き日を皆で迎えることへの寿ぎや感慨が歌から伝わってきて、歌、音楽、には言葉と同様の、大きな力があるとこの時も感じたのを思い出しました。
ブログのプロフィールにも少し書きましたが、私は小学校、中学校、高校、大学とそれぞれの場で長く教職に就いていましたので、教え子が色々な年代にわたって大勢いるのです。
Aさんも実はそうなのですが。
生徒だった子供達、学生だった方たちが、卒業し旅立って、今、時を経ても、今度は嘗ての同じ時間・時代を・・・それがピュアーで多感な幼少期であり青春期であったから尚更なのかもしれませんが・・・・そういう時間や時代を共有してきた同志のような、親子のような感覚になって、現在も親しく付き合ってゆけることは、私には本当に楽しく、教師冥利に尽きるなあと・・・・しみじみと思われてなりません。
Aさん、良き伴侶と共に、良き人生を。
とても素敵な挙式、そしてご披露宴でしたのでまだ温かい余韻がずっと続いています。
うっとりとした中で、心がほぐれて、色々な感慨が生まれています。言葉では充分に表し難い想いなのですが・・・。
小さい頃からずっと音楽に親しんでいらしたAさん、本格的にクラッシックを勉強し、オペラやミュージカル、演劇の舞台にもこれまで様々に挑戦され活躍されてきた彼女のウエディング姿は、大輪の白百合のように凛として気高く輝いていました。
温かくて純粋な人柄がそのまま表れた笑顔、誰の心も自然に引き込むような笑顔、・・・・透き通った光のような美しさを彼女からいつも感じます。
音楽に溢れた素敵な結婚式でした。
挙式の中で、合唱の仲間の方たちがアカペラで歌われた“I thank you God”が柔らかく響いて、混声の繊細なハーモニーが教会を幸せで満たしてゆくような気がしました。
いつも思うのですが、教会で聴くパイプオルガンの音色や聖歌の歌声には、人の心の奥から祈りへの希求を揺さぶり起こすような格別のものがありますね。とりわけ人の歌声は、どんな楽器より豊かに多くの思いを語ってゆく気がしますし、歌は祈りの言葉そのものとして、月並みかもしれませんが、胸に響いて聴こえてきます。
ご披露宴の中でも、心に残る音楽がたくさんありました。
新婦のお色直しの時、お母様が弾いて下さったピアノ・・・ピアノの先生をしていらっしゃるお母様の音色を子守り歌として彼女は育ったそうですが、慈愛に満ちて、花嫁の母の思いがそのまま伝わってくる優しさにあふれた素敵な演奏でした。
お父様はフルートを演奏なさるのですが、彼女がピアノを弾いて、グノーの「アヴェ・マリア」を二人で合奏して下さいました。いつも伴奏はお母様のお役目だったのでしょう。結婚の日は父娘で・・・。
お互いの息を確認し合いながら、そっと気遣い合いながら、絆を愛おしみ合いながら、・・・・こんな日を迎えるように、これまでの日々をお父様は守り、築いてこられたのだなと・・・。
伸びやかなフルートの音色には花嫁の父の思いが溢れていました。
ご両親からの言葉もご両親への言葉も、敢えてご披露宴ではおっしゃらずに、これまで生活の中で育んできた音楽にすべてを託された・・・・どなたにでもできることではありませんけれど、羨ましいような素敵なご家庭だなと思いました。
最後に、ご家族だけでなく、ご親戚の皆様一斉に楽器を抱えられて演奏されたのにはとても驚きました。ファミリーコンサートを折に触れて開催なさるくらい、本当に音楽ファミリーでいらっしゃったのですね。
それぞれヴァイオリン、ビオラ、フルート、ピアノ・・・。
パッヘルベルの「カノン」の演奏でした。
美しかったです。
美しいハーモニーでした。
皆様が、聴き手に音楽をより良く伝えようとする思いを持って、心を込めて、そして喜びを持って演奏しているのが何よりとても心地よいのです。
音楽は良きもの、人の心を浄化して温かい輪を生み出してゆくもの・・・と本当に感じることのできた幸せな時間でした。
こんな風に音楽と関わってゆけたらと思いますし、それは広げて考えれば、根本的な人としての感性とか、生きる姿勢とかに繋がってゆくことなのかもしれませんね。
余談ですが。
本邦初公開で、新郎がビオラの演奏で加わっておられました。今までビオラに触れたこともないという正真正銘の初心者だそうですが、この日のために「カノン」の演奏の特訓に挑まれたそうです。夢にまでビオラが出てきたとのこと、その真剣勝負ぶりが目に見えるようです。
でもビオラを構えた立ち姿もすらりとした長身に良く似合って、なかなか堂に入っていましたし、弓さばきもカッコよく、愛の力は偉大です。
思いに応えようとする優しさと頼もしさを感じ、力一杯演奏なさる姿が心に焼きついています。
更に余談ですが。
昔、このような思いを持った記憶があった・・・?ような・・・と考えていたのですが、ずっとずっと昔の私の友人の結婚式を思い出しました。
江戸っ子の彼女は、東北の旧家に嫁いだのですが、昔の映画に出てきそうな、旧家の家の大広間に箱膳が並べられて、延々と夜を徹するように披露宴が続くのです。で、最後のほうはもう、披露宴と言うよりは大宴会の様相を呈して行くのですが、ご家族ご親戚共に歌が上手で、謡曲を極めている義父様を初めとして、民謡の師匠の叔父さまとか、専ら和ものなのですが、抜群の声の方ばかりで、それはそれは楽しそうにそれぞれの歌をご披露されるのです。
で、歌われるにあたり、その歌の講釈とお祝いの言葉が結構長いのですが、それが朴訥として温かさに満ちていて、なんとも心地よかったのを覚えています。
私は、民謡を姿勢を正して聴いたのはその時が初めてくらいでしたが、新婚の二人と招待客へのねぎらいに溢れていて、また、佳き日を皆で迎えることへの寿ぎや感慨が歌から伝わってきて、歌、音楽、には言葉と同様の、大きな力があるとこの時も感じたのを思い出しました。
ブログのプロフィールにも少し書きましたが、私は小学校、中学校、高校、大学とそれぞれの場で長く教職に就いていましたので、教え子が色々な年代にわたって大勢いるのです。
Aさんも実はそうなのですが。
生徒だった子供達、学生だった方たちが、卒業し旅立って、今、時を経ても、今度は嘗ての同じ時間・時代を・・・それがピュアーで多感な幼少期であり青春期であったから尚更なのかもしれませんが・・・・そういう時間や時代を共有してきた同志のような、親子のような感覚になって、現在も親しく付き合ってゆけることは、私には本当に楽しく、教師冥利に尽きるなあと・・・・しみじみと思われてなりません。
Aさん、良き伴侶と共に、良き人生を。


