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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

『月光微韻』コンサート延期致します

   延期のお知らせ
 様々な準備を重ねてきました『月光微韻』コンサートですが、日一日と事態が深刻化する中、6月5日の京都、7月5日の横浜、それぞれの公演の開催を延期することに致しました。
 開催日程については、状況を見ながら現在調整中です。
 コンサートホール関係の皆様もこの混乱の中で、色々苦慮しておられることがわかります。
 決まりましたら、改めてお知らせ致しますので、どうぞお楽しみにお待ちください。
 すべてが収束して、伸びやかに音楽を楽しめる平和な日常が一日も早く戻ってきますように。
 「無事乗り越えられて良かった!」と皆で笑い合いながら集える時が待ち遠しいです。どうぞくれぐれもご自愛なさってお過ごし下さい。

 ウイルス感染が発症した当初には、まさか誰もこんな大変な事態になるとは予測していませんでしたね。
 或る歌手の方などは、2月初めから既に二回、公演を延期して、ついに中止の決断をしたとのこと、誰にとってもこれから先の展開は全く見えない状況です。

 ライヴコンサートもさりながら、あらゆる生活の場において思いもよらぬ障害が次々と起こっています。

 桜1
 前回の記事『世界の片隅に』で、東日本大震災について触れましたが、未曽有の災害で壊滅的な被災の跡を目の当たりにしたあの時の衝撃と、じわじわと忍び寄ってくる掴みどころのない病原菌の気味悪さと、それぞれ異なった脅威と言えるでしょう。
 今回のウイルスの恐怖は、相手の正体が見えず、救いをどこからも望めず、世界中が収束の見えない病に侵されてゆく恐怖であるのだと思います。

 私たちは私たちの範疇で、最善を尽くすしかありませんし、まるで戦時下であるかのように、勝つまではひたすら我慢という忍耐力を試されているときとも言えるでしょう。それぞれがどれだけ強い心持ちで知恵を絞り、そして,より良く乗り越えていくのか、自分自身の根本をじっくりと見つめ直す必要があるのだと思っています。

   ちょっと良い話 二つ
 昨日、どうしても必要な用事があり地下鉄に乗った時の事。
 いつもより人がまばらな車内でしたが、私の向かい側の席に三人の若い男性が乗車しました。
 皆マスクをしておらず、行儀悪くものを食べながら大きな声で笑い興じていました。
 このご時世に!
 不快で、私は彼らから離れて席を移動し、車両の一番端に座り替えました。
 言葉使いも風体も怪しげだったので、注意することは憚られたのです。

 そうしているうちに次の駅に着いた時、また別の乗客が私の側に乗り込んできました。
 中年の女性が一人、初老の男性が一人。
 この二人は向かい合って座ったのですが、女性はだらんとして疲れた様子のあまり身だしなみにも気を使っていない感じの方でした。
 男性は立ち上がり、この女性の傍に行って話しかけました。

 「マスク、今は手に入れるの大変ですよね。良かったらこれ差し上げますよ。
 僕はありがたいことに少し余分に手に入ったのでいつも2~3枚持っているんです。
 困ったときはお互い様だから使ってください。」

 「ど、どうも・・・・どうも・・・ありがとう。」
 そんな返事しかできず、女性はびっくりした様子でおずおずと受け取り、手渡された個包装の新品マスクをつけました。
 それから、二つ目の駅で彼女は降り、降り際、今度はしっかりとした声で「本当にありがとうございます」と男性に礼を言いました。
 「いいえ、どういたしまして。」と優しい笑顔で男性は軽く会釈。

 ただむっとして席を変わるしかできなかった私とは全然違う・・・。
 普通に、電車の片隅の席に、こういう人がいる。
 心が熱くなった時でした。
              
   <もう一つのお話>
 朝のラジオで聴いたお話。
 休校で家で過ごしている小学生とその母親にインタビューする番組でした。
 初めに母親に、「今は家族が家に居て何かと大変でしょう?」と尋ねるのですが、大体の母親は、<夫も自宅ワーク、子供も家に居るようになって、皆でストレスが溜まってきている>とか、<三回のご飯作りが大変>とかの返事が多いのですが、この日インタビューに答えたお母さんは、「全然大変ではありません」との明るい答えでした。
 そのあと、小学生の男の子に代わって、「長い春休みはどのように過ごしていますか?」の問い。
 これに、「とても楽しいです」「色々な料理をお母さんから教えてもらって作りました。お父さんにもお母さんにもとても美味しいと喜んでもらえて毎日楽しい」とのこと。

 男の子はもともと料理に興味を持っていて、自分で作り方を教えてもらいたいと申し出たのだそうです。そうしたら、めきめきと上達してきて、今ではお菓子作りなどにも挑戦しているのだとか。
 元々、料理は男性の方がセンスがあるといわれていますし、この子はもしかしたら将来素敵なシェフになるかもしれませんね。
 それから、これも家庭教育だからと、洗濯や掃除も一緒に皆で楽しみながら分担し始めたとのこと。その中での和やかな会話が聞こえてくるようで、これまで皆が忙しくしていた家庭を一変させるきっかけにもなったようです。
   桜2
 お母さんが元々明るい性格で、日常に楽しみを見つけられる方だったのでしょうね。
 家庭によって様々なパターンはあるのでしょうけれど、いずれにしてもマイナスをプラスに、逆境をバネにして行けることは、ささやかでも、とても尊い、人だけが持ちうる知恵なのだと、温かい感銘を受けたのでした。

 反省するばかりの私ですが、この二つのお話をご紹介してみました。



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