
立秋が過ぎた途端、更なる猛暑との戦いが始まりましたね。
体温より高い空気を吸い込んで・・・ホントにもう、息をするのも楽ではありません。
でも、めげずに、今日は美味しいお話を。
真夏の通過儀礼のように、例年この時期、ブルーベリージャムを作ります。
前にブログでご紹介したGOPAN(手作り米パン)は、その後も我が家の朝の食卓に欠かすことのできない主役ですし、ジャムも手作り・・・何だか超グルメのこだわり派か、他にやることのない余程の暇人みたいですが、実はどちらでもない私、誰のことかと思ってしまいます。
confiture=コンフィチュール。
フランス語でジャムのことですが、私の作るブルーベリージャムは、ペクチンで固めていない、ソースとジャムの間ぐらいのものなので、語感的にはコンフィチュールの響きがしっくりくるかと、勝手に訳のわからない納得の仕方をしています。
話はぐっと遡り、ジャム作りをすることになったきっかけから。
もう二十年程前、アメリカのボストンでしばらく暮らしていたことがあります。
アメリカ一般人の食生活は(私の知る限りの独断ですが)、やはりかなりアメリカンで、食材・調理法・味覚、すべてに渡って、我ら日本人の圧勝かと密かに確信しております。
料理というもののレベルがそもそも・・・なんですね。
でも、ジャム作りは結構マメにしている家庭が多く、・・・ルバーブジャムってご存じですか?
初夏になるとルバーブ、巨大な蕗(ふき)みたいな、タデ科の植物、2m位ある茎の部分をジャムにして食べるのですが、マーケットに、薪の束のような、とてつもない量で売り出されます。
これを、各家秘伝のさじ加減で甘みをつけ、大量のジャムにして、パイ生地にどっさり詰め込んで焼けば、ルバーブパイ、もうホームパーティーのスペシャルデザートという感じです。
ちょうど、そのルバーブの季節に前後してブルーベリーがやはりバケツみたいな巨大パックで売り出されます。
郷に入っては・・・と、迷わずブルーベリーの巨大ケースを手に取ったのでした。
私のConfiture歴はここから始まっています。
では、ボストン時代の簡単マイレシピを。
*ブルーベリーはよく洗い、水気を取り、グラニュー糖にまぶして、ほうろう鍋で弱火でコト
コト煮詰めます。
<秘訣1> 木製のしゃもじみたいなものでかき回し続けましょう。(金物ではなく、果実
は木と相性が良いようです)
<秘訣2> 何があっても目を離さず回し続ける根性が必要です。
<秘訣3>「美味しくな~れ」と呪文を唱えましょう、できれば声に出してブルーベリーに
聞こえるように。食材と食べてくれる人の両方を思い、愛情と気合いを注入
することが、あらゆる美味しいお料理の基本ですので。
*好みでレモン汁を入れるとベリー類特有の酸味が際立ちます。
*一時間くらいで、ソースとジャムの間くらいになってきます。
*どれくらいの堅さにするか、どれくらいの甘さにするかは、保存したい期間や好みと相談
して決めます。
*ジャムですので、保存瓶の煮沸などの準備は前もってしておきましょう。
アメリカ生活が終わってから、長い間、ブルーベリージャムを作ることはありませんでした。
復活したのは数年前なのですが、なぜかと言いますと。
*その昔は、あまり一般的でなかったブルーベリーが、アントシアニンの目への効果という
ことで、とみに注目度が高まり、それと共に輸入ものや日本産のものも普通に出回って
きて手に入れやすくなったこと。
*よく探すと産直品なども大きなマーケットなどで安価で手に入ること。
私は特大のパックに入ったブルーベリーを売り出す、軽井沢のスーパーから毎年ゲットしています。7月末からお盆くらいまでの短期間の売りなので、ぼおっとしていると手に入れる前になくなってしまうのですが、そういう旬のあるものは、食べ物本来の季節感があって良いですよね。
では、最近の復活版簡単マイレシピを。
*秘訣1~3を含む基本はボストンレシピと同様です。
*最近はグラニュー糖の代わりに蜂蜜を使っています。
初めは、糖分を控えめにしないといけない父のために考えた苦肉の策だったのですが、白砂糖系より蜂蜜はヘルシーですし、甘みが際立つので少量でも結構誤魔化せるのです。私は少しの量にして、ブルーベリー自体の甘みを楽しんでいますが、これは長期保存には向きませんね。
*レモンは使わなくなりました。入れない方がブリーベリーの柔らかい酸味を味わえる気が
するので。
*仕上げにブランディーを結構たくさん入れています。風味と香りが出て、大人の味わいに
なり、これはお薦めです。
そんな訳で、今年も無事できあがりました。
瓶が不揃いなのは、一年間貯めた空き瓶を活用しているため。
こういう味、気に入ってくれると嬉しいなと思いながら、お友達に差し上げるのも楽しみです。
市販のジャムに比べてどうかと言われると、本当は変わらないのかもしれませんが、でも、甘酸っぱい香りの中でジャムを煮詰めてゆく時間はとても優しく流れてゆくようで、何かがよみがえってくるような豊かな気持ちになれる気がするんです。
生のブルーベリーを少し残して、朝のサラダにも入れてみました。ちょっと豪華な夏サラダ!
飲むヨーグルトにマイコンフィチュールをかけて。
これも夏の素朴なデザートとしてお薦めです。
私のささやかな・・・夏の贅沢な時間でした。
今日のおまけのお話
夏の果物に次いで、夏の花、ひまわり。
以前のブログ記事「紫陽花の花束」でご紹介したあのお花屋さんの店頭は、今ひまわりの花で一杯です。ひまわりも色々な種類があるのですね。
「朝づみヒマワリ届きました!」と果物みたいな美味しそうな看板が出ていたので、思わず写してしまいました。
体温より高い空気を吸い込んで・・・ホントにもう、息をするのも楽ではありません。
でも、めげずに、今日は美味しいお話を。
真夏の通過儀礼のように、例年この時期、ブルーベリージャムを作ります。
前にブログでご紹介したGOPAN(手作り米パン)は、その後も我が家の朝の食卓に欠かすことのできない主役ですし、ジャムも手作り・・・何だか超グルメのこだわり派か、他にやることのない余程の暇人みたいですが、実はどちらでもない私、誰のことかと思ってしまいます。
confiture=コンフィチュール。
フランス語でジャムのことですが、私の作るブルーベリージャムは、ペクチンで固めていない、ソースとジャムの間ぐらいのものなので、語感的にはコンフィチュールの響きがしっくりくるかと、勝手に訳のわからない納得の仕方をしています。
話はぐっと遡り、ジャム作りをすることになったきっかけから。
もう二十年程前、アメリカのボストンでしばらく暮らしていたことがあります。
アメリカ一般人の食生活は(私の知る限りの独断ですが)、やはりかなりアメリカンで、食材・調理法・味覚、すべてに渡って、我ら日本人の圧勝かと密かに確信しております。
料理というもののレベルがそもそも・・・なんですね。
でも、ジャム作りは結構マメにしている家庭が多く、・・・ルバーブジャムってご存じですか?
初夏になるとルバーブ、巨大な蕗(ふき)みたいな、タデ科の植物、2m位ある茎の部分をジャムにして食べるのですが、マーケットに、薪の束のような、とてつもない量で売り出されます。
これを、各家秘伝のさじ加減で甘みをつけ、大量のジャムにして、パイ生地にどっさり詰め込んで焼けば、ルバーブパイ、もうホームパーティーのスペシャルデザートという感じです。
ちょうど、そのルバーブの季節に前後してブルーベリーがやはりバケツみたいな巨大パックで売り出されます。
郷に入っては・・・と、迷わずブルーベリーの巨大ケースを手に取ったのでした。
私のConfiture歴はここから始まっています。
では、ボストン時代の簡単マイレシピを。
*ブルーベリーはよく洗い、水気を取り、グラニュー糖にまぶして、ほうろう鍋で弱火でコト
コト煮詰めます。
<秘訣1> 木製のしゃもじみたいなものでかき回し続けましょう。(金物ではなく、果実
は木と相性が良いようです)
<秘訣2> 何があっても目を離さず回し続ける根性が必要です。
<秘訣3>「美味しくな~れ」と呪文を唱えましょう、できれば声に出してブルーベリーに
聞こえるように。食材と食べてくれる人の両方を思い、愛情と気合いを注入
することが、あらゆる美味しいお料理の基本ですので。
*好みでレモン汁を入れるとベリー類特有の酸味が際立ちます。
*一時間くらいで、ソースとジャムの間くらいになってきます。
*どれくらいの堅さにするか、どれくらいの甘さにするかは、保存したい期間や好みと相談
して決めます。
*ジャムですので、保存瓶の煮沸などの準備は前もってしておきましょう。
アメリカ生活が終わってから、長い間、ブルーベリージャムを作ることはありませんでした。
復活したのは数年前なのですが、なぜかと言いますと。
*その昔は、あまり一般的でなかったブルーベリーが、アントシアニンの目への効果という
ことで、とみに注目度が高まり、それと共に輸入ものや日本産のものも普通に出回って
きて手に入れやすくなったこと。
*よく探すと産直品なども大きなマーケットなどで安価で手に入ること。

私は特大のパックに入ったブルーベリーを売り出す、軽井沢のスーパーから毎年ゲットしています。7月末からお盆くらいまでの短期間の売りなので、ぼおっとしていると手に入れる前になくなってしまうのですが、そういう旬のあるものは、食べ物本来の季節感があって良いですよね。
では、最近の復活版簡単マイレシピを。
*秘訣1~3を含む基本はボストンレシピと同様です。
*最近はグラニュー糖の代わりに蜂蜜を使っています。
初めは、糖分を控えめにしないといけない父のために考えた苦肉の策だったのですが、白砂糖系より蜂蜜はヘルシーですし、甘みが際立つので少量でも結構誤魔化せるのです。私は少しの量にして、ブルーベリー自体の甘みを楽しんでいますが、これは長期保存には向きませんね。
*レモンは使わなくなりました。入れない方がブリーベリーの柔らかい酸味を味わえる気が
するので。
*仕上げにブランディーを結構たくさん入れています。風味と香りが出て、大人の味わいに
なり、これはお薦めです。

そんな訳で、今年も無事できあがりました。
瓶が不揃いなのは、一年間貯めた空き瓶を活用しているため。
こういう味、気に入ってくれると嬉しいなと思いながら、お友達に差し上げるのも楽しみです。
市販のジャムに比べてどうかと言われると、本当は変わらないのかもしれませんが、でも、甘酸っぱい香りの中でジャムを煮詰めてゆく時間はとても優しく流れてゆくようで、何かがよみがえってくるような豊かな気持ちになれる気がするんです。


生のブルーベリーを少し残して、朝のサラダにも入れてみました。ちょっと豪華な夏サラダ!
飲むヨーグルトにマイコンフィチュールをかけて。
これも夏の素朴なデザートとしてお薦めです。
私のささやかな・・・夏の贅沢な時間でした。
今日のおまけのお話
夏の果物に次いで、夏の花、ひまわり。


以前のブログ記事「紫陽花の花束」でご紹介したあのお花屋さんの店頭は、今ひまわりの花で一杯です。ひまわりも色々な種類があるのですね。
「朝づみヒマワリ届きました!」と果物みたいな美味しそうな看板が出ていたので、思わず写してしまいました。


