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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

「したたりひとしずく」鵠沼公演終了致しました

 12月16日の鵠沼でのコンサートもお陰様で無事終了致しました。
 12月半ばだというのに20℃超えの日差しの眩しい一日、晴れ女とは言え、さすがに我ながらびっくりでしたが、和やかでとても楽しいコンサートとなりました。
 でも、その前に、12月2日の京都ナムホールでのコンサートから。

   京都モノトーンの世界
 改めて写真を見てみると、どの写真もモノトーンの色調で、黒白の世界に包まれています。
客席2  コンクリート打ち放しのホールで、内装も全て黒で統一していることもあり、また 半地下で、その奥にステージがあるのですが、進むほど闇が深くなるような印象です。 
客席 ステージから見る客席の情景は写真のように薄暗がりなのです。
 スポットライトもサイドから照らす照明もカラーは入っておらず、全て白色ですので、暗がりを白々と灯りが浮かび上がらせていました。

 椅子に座って朗読をするのも、沈んだ闇から声だけが響いてくるようなイメージがあり、今回の「朗読et chanson」には似つかわしい趣向だったかもしれません。 
朗読1 一部2
 一部はゴールドのドレス、二部は濃紺のベルベットのドレスを着用しましたが、この光を浴びると色が消えてモノトーンの中に溶け込んで見えます。

 クリスマスソングからスタートして、第一部の最後は、芥川龍之介の作品『黒衣聖母』の朗読をお届けしました。
一部
 実は、当初は、安岡章太郎の『幸福』という、もっとほわっと温かい小説を選んでいたのですが、でも人の人生の上に降り注いでくるものは必ずしも幸せだけではなく、誰でもが温かいものを求めながらも、心ならずもつかんでしまう悲しみとか絶望だったりすることもあるのではないかと。そう考えた時、「したたりひとしずく」にこの作品『黒衣聖母』を是非という気持ちに駆られてしまいました。
 以前『月光微韻』コンサートで一度朗読したことがありましたが、再演です。
  モノトーンの光に包まれ、神妙な心持ちでこの小説を読んでいた時、ふと本当に黒衣聖母が眼前に見えてきた気がして、まるで何かが乗り移ったかのようでした。

   ブルーライトのサロン
 そして、12月16日は湘南鵠沼にあるレスプリ・フランセでのコンサートでした。写真はいつものカメラマン沢木瑠璃さん、彼女の素敵な写真を追いながらコンサートのご報告をしたいと思います。
レスプリ・フランセ  レスプリ・フランセ2
元々はフレンチレストランだったという瀟洒な建物、今は音響照明等の機材も充実したサロンコンサートホールになっています。
12月クリスマスシーズンで室内のインテリアもクリスマスを意識したお洒落な佇まい、知人の家に招かれたようなアットホームで居心地の良いホールです。
ピアノ ステージのグランドピアノはもちろん、サロンの各部屋にはピアノが置かれていて、この会場にはピアノが4~5台はあったでしょうか。
プログラム そんなこだわりを象徴するかのように、さりげなく飾られたミニチュアピアノも可愛らしかったです。
 そして受付にはいつものようにお客様に配布するコンサートプログラム。

 京都のナムホールがモノトーンの色合いだったのに対して、このレスプリ・フランセはホール全体が柔らかいパステルカラーの色調で、メルヘンチックな館という雰囲気を醸し出しています。
ライティングも演目に合わせて微妙な光の色合いを調整してクリスマスシーズンに相応しい愉しさがありました。
暗転の色は黒ではなく濃紺で統一しました。
それもあって、全体のイメージが深いブルーライトの印象的なステージとなりました。
緑 まずはクリスマスソングからスタートし、そして童話『いちばん たいせつな おくりもの』の朗読です。
「森の中に二つの家がありました・・・」
森の色はこんなグリーンのライトで。
ピンク

そして、こりすとくまさんはお花畑で遊ぶのですが、ピンクの甘い光の中で。

ステージは進んで、やがて一部最後の演目はやはり『黒衣聖母』
ブルー
このブルーライトの中で経本仕立ての原稿を読みます。
はらはらと経本が手元から流れ落ちる手触りに、異次元の世界に誘われるような奇妙な陶酔感を感じました。


 そして第二部。まずは小説『くるみ割り』の朗読から。

 話が脱線しますが。
 皆様は胡桃割り(ナットクラッカー)で殻付きの胡桃を割ったことがありますか。
 この小説を読むからにはと思い、理科の実験みたいな気分で実際にやってみたのですが・・・・まず殻付きの胡桃を入手するのが一苦労で、輸入食品のお店などを覗いても大抵は殻を取り除いてローストされた胡桃であることが多く、この頃は殻付きの胡桃を胡桃割りで自ら割って食べるという習慣はほとんどないのでしょうね。
 戦争が始まる頃を舞台にした小説ですので、胡桃が普通に家に常備されているこの主人公の家は当時としても随分ハイカラで裕福だったのではと思われます。
 私が入手したナットクラッカーはペンチみたいにいかつい物でしたので、これを使いこなすのは大変で、まだ少年だった主人公にはなかなか歯が立たなかったに違いありません。
熱唱

 『胡桃割り』の朗読の後、大詰めに向って気分は高揚し、シャンソンの熱唱です。
 客席からの集中して下さる熱気がとても心地よく自分の想いと響き合ってくる気がしました。
 そして最後の曲。

 更にアンコールは「冬の夜」と「ホワイトクリスマス」をお届けしました。
 「冬の夜」は明治の頃の文部省唱歌ですが、今はその作詞者も作曲者も知られていなくてただ美しい日本の原風景を思わせるような歌詞とメロディーだけが愛されて伝わってきています。
 こういう日本の歌にも慎ましく温かいひとしずくを感じます。
花束

 頂いた花束がとても美しくアンコールの幸せな思いを見守ってくれているかのようです。

 楽屋に戻ってほっとした私とピアニスト坂下さんとのツーショットです。
坂下さんと

 両会場にお越しくださいましたお客様、そしてこれまで応援して下さり、お力をお貸し下さいました皆様に心から感謝いたします。

 今年も色々なことがありましたが、今こうして無事皆様にコンサートのご報告ができることをとても幸せだと感じています。

 どうぞお元気で佳き新年をお迎えくださいね
 来年もどうぞよろしくお願い致します。



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