
今日も、前回に引き続き、『恋するバルバラ』コンサートに関連した話題でお話ししてみようかと思います。
* バルバラとピアノ
バルバラは、15歳の時にピアノとソルフェージュを学び始め、そこから音楽家への道を志し、音楽学校で本格的にクラッシック音楽を習得したといわれています。その頃、生活費や学費を稼ぐためにナイトスポットで歌ったりしたことが、その後のシャンソンへの道に繋がってゆくのですが、成功した後の大きなライブステージでもピアノの弾き語りを好んでしていますし、彼女の作る曲の独特で繊細なメロディーラインは、フォーレやドビュッシーの影響を色濃く受けているのだと、よく指摘されます。
<une petite cantate(小さなカンタータ)>や、< je ne sais pas dire(私には言えない)>、などの曲は、日本語詩が何通りもあり、バルバラの歌の中でも人気が高いですが、まさに「ピアノを弾きながら、恋人へ、友へ、思いを届ける」という内容であり、優美で抒情的なピアノの旋律が効果的に生かされた、如何にもバルバラらしい曲です。
<le piano noir (黒いピアノ)>などに至っては、ピアノと一緒に自分は逝きたいのだという遺言めいた内容にまでなっています。
また、没後発刊された彼女の自伝は<il etait un piano noir(それは黒いピアノだった)>というタイトルで・・・・。
バルバラの世界を垣間見ると、彼女にとっては漆黒のピアノこそが音楽そのものの象徴であり、もしかしたら自らと一体化した、生きていることの証しでもあったのではとさえ思えてしまいます。
そして、バルバラの奏でるピアノの音色は、自由奔放で自分の感情の流れのままにたゆたうように自在に歌と重なりあって、何か透き通った淋しさのようなものを紡いでいる気がします。
私も。
バルバラの曲を特集する今回のコンサートは、他の楽器は加えず、ピアノとだけのハーモニーで歌いたいと思っているのです。
* ピアニスト 三浦高広氏
そして、今回のコンサート、京都も新橋もピアノは三浦高広さんです。
三浦さん・・・・などと言っては実は大変畏れ多く、私が師事している先生なのです。
シャンソンのピアニストとして大変高名でいらっしゃるのですが、本当に幸せなことに、これまでの私の訳詞コンサートではいつも、ピアノは勿論、曲のアレンジ、音楽監督、コンサート全般の監修、総てに渡ってお世話になってきました。
<なくて七癖>まで・・・ご紹介したい!・・・それこそ言葉は尽きませんが、お話しが飛び過ぎてもいけませんので。
「新しいシャンソンを・・」の言葉通り、私が取り上げているシャンソンの殆どは、生まれたての原石のような曲ばかりですので、これに磨きをかけ、独り立ちできるよう育てるプロセスにかなり心血を注いで、日々、時間と動力を費やしています。
候補曲と出遭うまでがまず一大仕事なのですが、この後の、音源からの譜面作成、そして、曲のアレンジ、先生がいつも手掛けて下さっています。
かなり変わった曲を持って行っても、「面白いですね」と寛容に受け止めて下さるので、これまでずっと、安心して色々な挑戦が出来てきた気がして、感謝の思いで一杯です。
今回のコンサートもどんなアレンジになるのか、楽しみにして下さいね。
曲作りの時、先生はピアノを弾きながら、一緒に声を合わせて下さることがあるのですが、とても良いお声!!ソフトな美しい響きで、思わず、自分が歌うのを忘れて聴き入ってしまいます。
ピアノの音色もタッチもそれと同様で、心地よく音楽を奏でて、<ピアノが歌う>という言葉が実感されます。
伴奏していただいているというよりは、華麗で表情豊かなピアノに導かれるまま、気持が解放されて、ピアノと共に歌っている気がして、私にはハードルは頗る高いものの、至福の時でもあります。
* シャンソニエ ヴィラージュ
こうやって、いつもレッスンをしている場所は、新宿三丁目にあるヴィラージュというお店。
実は三浦先生がオーナーなのです。
シャンソン歌手で訳詞家でもいらっしゃる奥様の目崎千恵子さんとお二人で、開いていらっしゃる素敵なシャンソニエです。
「<シャンソニエ>って??」
毎日、色々なシャンソン歌手が出演する、コーヒーやワインなどを味わいながら、シャンソンを聴くライブハウスを日本ではこう呼びます。
・・・フランス語で「シャンソニエ」というのは、本来は「歌を歌う人、作る人」を指す言葉なのですが。
ヴィラージュの場合は、19時30分から3ステージあります。・・・詳しくはこちら、ヴィラージュのHPをどうぞ。
<そうだ!私の道場、ヴィラージュを紹介しよう!>と思い、先日写真を撮らせていただきました。
シャンソニエというと、お酒とタバコの匂い・・・みたいなイメージもあるようですが、ヴィラージュは清潔感があって、女性でも安心して歌を楽しむことができるお店です。
先生も奥様も、繊細な心配りをお持ちの方で、それがお店の隅々まで自然に現れています。いつも季節の お花が美しく飾られていて、季節毎に変わるインテリアのセンスも抜群です。
入口を入ると、今は10月バージョン。 秋・・・・ススキ、栴檀(せんだん)の実、烏瓜・・・
兎が所々にさりげなく置かれていました。 しっくりと調和しています。
ピアノの上に籠に入ったいが付きの栗。 三浦先生。優しい面差しですね。
良いコンサートを作り上げたいです。
いよいよ準備段階、曲順検討などを中心に、個々の曲のチェック、この日も充実したレッスンを受けることができたのでした。
恒例、おまけのお話。今日も少しだけ。
10月になった途端、急に季節が深まった気がします。
街は秋の装い、ブラウン・ワインレッド・モスグリーン・・・・自然を映す色合いは何となくお洒落で、しっくりと落ち着きますね。
十代の女の子たちがムートンのブーツ、大きなポンチョで闊歩していました。
来週はまた30℃位になるそうで、彼女たちは夏に戻るでしょうか。
我が家の衣替えももう済ませました!!
夏物を綺麗に洗いあげ、冬物と丁寧に入れ替えしたりする作業は、気持が新たになって次の季節を楽しめる気がして私は結構好きです。
クローゼットをつらつらと眺めていたら紫系の服が多くなっていることに気づきました。そう言えば去年の冬はよくパープルの服を着ていました。
その前は俄然、黒ばかりでしたから、こういうことにもマイブームってあるみたいですね。
ピカソの<赤の時代・青の時代>じゃありませんが、今年もまだ、ささやかな私の紫の時代は続きそうです。
* バルバラとピアノ
バルバラは、15歳の時にピアノとソルフェージュを学び始め、そこから音楽家への道を志し、音楽学校で本格的にクラッシック音楽を習得したといわれています。その頃、生活費や学費を稼ぐためにナイトスポットで歌ったりしたことが、その後のシャンソンへの道に繋がってゆくのですが、成功した後の大きなライブステージでもピアノの弾き語りを好んでしていますし、彼女の作る曲の独特で繊細なメロディーラインは、フォーレやドビュッシーの影響を色濃く受けているのだと、よく指摘されます。
<une petite cantate(小さなカンタータ)>や、< je ne sais pas dire(私には言えない)>、などの曲は、日本語詩が何通りもあり、バルバラの歌の中でも人気が高いですが、まさに「ピアノを弾きながら、恋人へ、友へ、思いを届ける」という内容であり、優美で抒情的なピアノの旋律が効果的に生かされた、如何にもバルバラらしい曲です。

また、没後発刊された彼女の自伝は<il etait un piano noir(それは黒いピアノだった)>というタイトルで・・・・。
バルバラの世界を垣間見ると、彼女にとっては漆黒のピアノこそが音楽そのものの象徴であり、もしかしたら自らと一体化した、生きていることの証しでもあったのではとさえ思えてしまいます。
そして、バルバラの奏でるピアノの音色は、自由奔放で自分の感情の流れのままにたゆたうように自在に歌と重なりあって、何か透き通った淋しさのようなものを紡いでいる気がします。
私も。
バルバラの曲を特集する今回のコンサートは、他の楽器は加えず、ピアノとだけのハーモニーで歌いたいと思っているのです。
* ピアニスト 三浦高広氏
そして、今回のコンサート、京都も新橋もピアノは三浦高広さんです。
三浦さん・・・・などと言っては実は大変畏れ多く、私が師事している先生なのです。

<なくて七癖>まで・・・ご紹介したい!・・・それこそ言葉は尽きませんが、お話しが飛び過ぎてもいけませんので。
「新しいシャンソンを・・」の言葉通り、私が取り上げているシャンソンの殆どは、生まれたての原石のような曲ばかりですので、これに磨きをかけ、独り立ちできるよう育てるプロセスにかなり心血を注いで、日々、時間と動力を費やしています。
候補曲と出遭うまでがまず一大仕事なのですが、この後の、音源からの譜面作成、そして、曲のアレンジ、先生がいつも手掛けて下さっています。
かなり変わった曲を持って行っても、「面白いですね」と寛容に受け止めて下さるので、これまでずっと、安心して色々な挑戦が出来てきた気がして、感謝の思いで一杯です。
今回のコンサートもどんなアレンジになるのか、楽しみにして下さいね。
曲作りの時、先生はピアノを弾きながら、一緒に声を合わせて下さることがあるのですが、とても良いお声!!ソフトな美しい響きで、思わず、自分が歌うのを忘れて聴き入ってしまいます。
ピアノの音色もタッチもそれと同様で、心地よく音楽を奏でて、<ピアノが歌う>という言葉が実感されます。
伴奏していただいているというよりは、華麗で表情豊かなピアノに導かれるまま、気持が解放されて、ピアノと共に歌っている気がして、私にはハードルは頗る高いものの、至福の時でもあります。
* シャンソニエ ヴィラージュ
こうやって、いつもレッスンをしている場所は、新宿三丁目にあるヴィラージュというお店。
実は三浦先生がオーナーなのです。
シャンソン歌手で訳詞家でもいらっしゃる奥様の目崎千恵子さんとお二人で、開いていらっしゃる素敵なシャンソニエです。
「<シャンソニエ>って??」
毎日、色々なシャンソン歌手が出演する、コーヒーやワインなどを味わいながら、シャンソンを聴くライブハウスを日本ではこう呼びます。
・・・フランス語で「シャンソニエ」というのは、本来は「歌を歌う人、作る人」を指す言葉なのですが。
ヴィラージュの場合は、19時30分から3ステージあります。・・・詳しくはこちら、ヴィラージュのHPをどうぞ。
<そうだ!私の道場、ヴィラージュを紹介しよう!>と思い、先日写真を撮らせていただきました。
シャンソニエというと、お酒とタバコの匂い・・・みたいなイメージもあるようですが、ヴィラージュは清潔感があって、女性でも安心して歌を楽しむことができるお店です。


先生も奥様も、繊細な心配りをお持ちの方で、それがお店の隅々まで自然に現れています。いつも季節の お花が美しく飾られていて、季節毎に変わるインテリアのセンスも抜群です。


入口を入ると、今は10月バージョン。 秋・・・・ススキ、栴檀(せんだん)の実、烏瓜・・・
兎が所々にさりげなく置かれていました。 しっくりと調和しています。
ピアノの上に籠に入ったいが付きの栗。 三浦先生。優しい面差しですね。
良いコンサートを作り上げたいです。
いよいよ準備段階、曲順検討などを中心に、個々の曲のチェック、この日も充実したレッスンを受けることができたのでした。
恒例、おまけのお話。今日も少しだけ。
10月になった途端、急に季節が深まった気がします。
街は秋の装い、ブラウン・ワインレッド・モスグリーン・・・・自然を映す色合いは何となくお洒落で、しっくりと落ち着きますね。
十代の女の子たちがムートンのブーツ、大きなポンチョで闊歩していました。
来週はまた30℃位になるそうで、彼女たちは夏に戻るでしょうか。
我が家の衣替えももう済ませました!!
夏物を綺麗に洗いあげ、冬物と丁寧に入れ替えしたりする作業は、気持が新たになって次の季節を楽しめる気がして私は結構好きです。
クローゼットをつらつらと眺めていたら紫系の服が多くなっていることに気づきました。そう言えば去年の冬はよくパープルの服を着ていました。
その前は俄然、黒ばかりでしたから、こういうことにもマイブームってあるみたいですね。
ピカソの<赤の時代・青の時代>じゃありませんが、今年もまだ、ささやかな私の紫の時代は続きそうです。


