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新しいシャンソンを新しい言葉に乗せて

   シャンソンの訳詞のつれづれに                      ~ 松峰綾音のオフィシャルブログへようこそ ~

すてきなクリスマス ~ Joyeux Noël ~

 12月25日、クリスマスの一日、どのようにお過ごしでしたか?

 我が家は四条通りに近いので、部屋でじっとしていても、街の賑わいが何となく聞えてくるのですが、今日は、もう夜9時を過ぎているのに、やはりクリスマスなのですね。道行く人たちの華やいだ声と、「火の用~~心」と拍子木を持って回る、・・・たぶん消防署の職員の方々か、町内会のボランティアの若者かと思うのですが、・・・の声が入り混ざって、賑やかに聞えてきます。
 いよいよ底冷えのする冬到来で、特にこの数日は、半端な寒さではありませんので、拍子木を持つ手も凍えるのではないでしょうか?

 私も京都生活がそろそろ10年になるので、防寒の度合いで、京都人か観光客か一目でわかるようになりました。 私自身も段々防寒具が充実してゆき、結構いつもモコモコの姿です。何も考えずそのままの格好で東京に行ったりすると、カルチャーショックで・・・・何だかいつの間にか雪国の人になったようで、一人でちょっと可笑しくなります。

 そんな寒い京都の夜の火の用心・・・・・「火の用~心~~!!」の後に、ではどう火の始末をしたらよいかという具体的な注意事項まで、京都言葉で詳しく入り、しかも、その日の掛け声をかける人によって、そのポイントは異なり、傍で聞いていると、思わず返事を返したくなるような親しみを感じますし、一昔前にタイムスリップするようなノスタルジックな趣もあり、この辺りを決まって通過する9時10分を、私は結構心待ちにしているのです。

  ・・・そんなことを思う、今日は静かなクリスマスです。
 
 親しい知人を招いてホームパーティーをしたり、美味しいディナーを家族と食べに行ったり、仕事仲間や友人たちとの忘年会だったり、勿論、仕事だったり、もう少し昔は深夜のクリスマスミサに参加していた事もありましたし、例年、結構飛び回って忙しい聖夜なのですが、今年のこの三連休は珍しく自宅で静かにしていました。
 正確に言うと、自宅の仕事部屋でねじり鉢巻き状態でした。

 訳詞関係の仕事と、コンサートのプログラム作成の締め切りが重なって切迫していたため、覚悟を決めて臨戦態勢で・・・。
 でもお陰様で、無事終えることができました。

 いつも訳詞コンサートでは、訳詞のご紹介と解説を、冊子のようなプログラムに書き綴って、お客様にお配りしているのですが、その原稿が、数日間の奮闘の末、ようやく出来上がったばかりなのです。
 これから、しばらく熟成させ、推敲を重ねて、改良版を作ってゆくのですが、これを書いている時は、曲の世界に没頭して我を忘れる楽しさがあります。
 歌詞の背景など不明な点を資料で確かめたり、曲を聴き直したり、自分の訳詞の出来たプロセスを再び辿ってみたり・・・歌うのとはまた違う音楽との付き合い方があり、こうやって書いたものが、皆様に興味を持って頂けるだろうか?きちんと伝わるだろうか?とわくわくする気持ちの中で、頑張ってしまいます。

 そんなわけで、私の頭の中は、書き終えたばかりの訳詞解説のことが、今、グルグルしていますが、その中の曲の一つに、バルバラの<Joyeux Noël(ジョワユー・ノエル)>(クリスマスおめでとう)という曲があるのです。
 私は『すてきなクリスマス』という邦題をつけたのですが。

 クリスマスの夜、恋人に会いに行く一人の若者と、同じく愛する人のところに向かう一人の女性とがアルマ橋ですれ違うところから話は始まります。
 話はいかにもフランス風の味付けで進んでゆき、びっくりする結末と共に、
    「祝福あれ 素敵なクリスマス」
という言葉で終結します。・・・・詳しく説明していないので、何のことやらさっぱりわからず消化不良でしょうが、コンサートは先入観なく聴いて頂いたほうが良いので、これ以上は今は申し上げられず、・・・終わるまで・・・・ご容赦くださいね。


 クリスマスカードや、クリスマスを祝うメールが、今日も友人から何通か届きました。
 どんな何気ない小さな便りであっても、おめでとう!って言葉で伝え合える事はとても素敵で幸せなことなのではと、この頃しみじみと思います。
 どの便りにも異口同音に、この大変だった一年が、次の年に向かって、幸せな恵みに変わるように。大変な思いをしている方々に幸せが訪れますように、と記されていました。
 本当に、とても辛い一年でしたが、それだからこそ、じっと何かを信じて、お互いに共感し合いながら、そのように祈らずにはいられない気持ちが自然と生まれてきます。

 嬉しいクリスマスプレゼントを二つ紹介しますね。

枝付きの見事な柚子 一つは数日前に届けられた柚子。
 知人の庭に沢山実った柚子だそうで、「ゆず風呂はホントに体が温まるから沢山入れてね。今年は大きく良い香りのする立派な柚子が出来たから。」というメッセージ付きです。
 
 箱を開けたら、本当に香気が広がる爽やかで温かい香りがしました。香りと温もりのプレゼント、とても幸せになりました。


ル・レクチェ もう一つ、これも黄色の鮮やかな果物。
 学生時代からの友人で新潟に暮らすYさんが、毎年、必ず送ってくれる<ル・レクチェ>という洋梨です。
 ラ・フランスとも少し味が違うのですが、香り高く、とっても美味しくて、果物大好きの私の中でも上位1、2を占める逸品。新潟特産限定品で、関東でも関西でも未だ高級果物なのですが、この時期贅沢に頂いています。
 その彼女に電話したら、「喜んでもらえる人がいるって本当はすごく楽しくって幸せだと思う・・・すっと送るからね!」って言ってくれました。
 いつもは言いたい放題言い合っている仲ですけど、持つべきは・・・です。
 有難う。

 とりとめのないお話をしてしまいましたが、でも、ささやかな灯がともる素敵なクリスマスを過ごしています。

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